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魔王と組む?


「ま、魔王?君が?」


俺は混乱していた、目の前の少女は自分の事を魔王と言ったのだ、こんな少女が魔王?いやでも、こんな空間にいるくらいだしな…ならやっぱり魔王、なのか?


「疑ぐり深いな〜、僕は魔王だよ?そう言ってるじゃないか」


少女は心外だなという顔でこちらを見ている。


「そ、そうか、すまないそれで、魔王の君がこんな所でなにしてるんだ?」


「ん?気になるかい?」


俺は首を縦に振る


「そうだね、久しぶりに喋れる相手が出来たことだし、少し昔話をしてあげよう。

僕は元々神により創造された天使だったんだよ、でも僕は神を、父を愛しすぎてしまったんだ」


「それの何がいけないんだ?」


家族を愛すこれは当たり前じゃないのか?これの何がダメなのか俺には分からなかった。


「そうだね、その通りだ、でも神はそんな僕を切り捨たんだ、なんでだろうね。

そして兄弟である、ミカエルが僕を下界に追放した、なんの躊躇いもなくね…追放された僕は下界を破壊しまくったよ、父が作った物を全て破壊する勢いでね、それが1000年前くらいの話さ、だけどその時に魔界を治めていた魔王の怒りを買ってしまってね、その魔王は父が率いる天使の軍勢に共闘の案を持ち込んで僕を痛めつけた。

そして弱った僕は空間を扱う魔法に長けていた、ミカエルに虚無空間へ封印されたってわけ。

そしてその魔王は世界の破滅を阻止した英雄扱いで僕は災厄を呼ぶ大魔王と呼ばれる様になった。

馬鹿げてるだろ?魔族と天使が手を組んで僕を封印したんだ、父は魔族を嫌っていたはずなのに…まぁそれほど僕のことが嫌いだったのかもしれないね」


そこで話を切り自虐的な笑みを浮かべる魔王、目の前の少女を見てなんて声をかければいいか、17年しか生きていない俺には分からなかった。


「僕はこの世界全てが憎いんだよ、破壊できるものなら壊してやりたい。

僕と君は同じ穴の狢ってやつだね、僕は父が兄弟がこの世界が憎い復讐してやりたい、君はあの国があの拷問官があのクラスメイト達が君の妹を蹂躙した男達が憎い、そうだろ?」


魔王は見ていたかの様に俺の殺したい相手を言っていく。


「…あぁ、そうだな君の言う通りだ、俺たちは凄く似ているよ…

裏切られて絶望し復讐したくてもできない…」


「ねぇ十六夜君、僕と組まないかい?

復讐したい者同士、協力し合うんだ、どうだい?」


なんで俺の名前知ってるんだ…あぁステータスを見たのか、道理で最初見た時と瞳の色が違うわけだ。


「その話乗るよ、だけどどうやってここから出るんだ?」


復讐が果たせるなら、魔王だろうが邪神だろうが構わない、俺は進んで魂を売ろうじゃないか。


「おぉ!決断の早い男の子は好きだよ!そうだな〜君のユニークスキルに【大賢者】ってあるだろ?それでこの空間を解析したりできないかい?」


「分かった、やってみる」


目を瞑り意識を集中する…


『おや?やっと出番ですか、待ちくたびれましたよ。【王権】が勝手に出て行くから私の出番が…』


やっぱりユニークスキルには自我の様なものがあるみたいだな。最後の方は何を言っているのか分からなかったが。


『力を貸して欲しい、この空間を解析して脱出する事は可能か?』


『私の力を甘く見過ぎではないですか?私は【大賢者】不可能なんて無いですよ、30秒程待ってください』


頼り甲斐がありすぎるな、このスキル…


「どうやら、可能みたいだ、30秒待ってくれってさ」


「ん?その言い方だとスキルと喋ったみたいな言い方だね?」


「あぁ、どうやら俺のユニークスキルは自我があるらしい」


「それは凄いね、やっぱり君に声をかけて正解だったようだよ」


魔王と話している間に解析が終わったみたいだ。



『解析終わりました、空間に歪みを作ればそこから出られますよ、出る所はランダムみたいですね』


『歪み?それはどうやって作ればいい?』


『そうですね、では私のとっておきでお作りしましょう、少し体を借りますよ』


そう言って俺の体は【大賢者】が操作することになった。

意識はあるから乗っ取られている訳では無いみたいだ。


「▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️」


また聞き取れ無い言語だ、機会があれば聞いておこう。

体感で3分くらいだろうか、遂に詠唱?が終わった。体から何かがごっそり抜け落ちる感覚に襲われる、そして目の前に出現したのは掌くらいの大きさの白い球だった。

その球はふよふよと空間を漂いながら進んでいき、虚無空間にぶつかる。


その瞬間空間が消えた、誇張抜きでそこの空間が無くなったのだ、俺は何が起きたか分からずに呆けていると、大賢者が説明してくれた。


あの球は俺のHPとMPを混ぜ合わせ、そこに「侵食」という魔法を掛け合わせた爆弾の様な物だったらしい。

随分とおっかない魔法だな…まぁ命を削ってる訳だから当然の威力か、それにあのステータスだし。


「凄いな〜、まさかここまでとは、僕の目に間違いはなかったみたいだね、さぁ行こうか」


そういって魔王は俺の事を引っ張り歪んだ空間の中に飛び込んだ。









★★★


俺と魔王は綺麗な花畑にいた、一面に花が咲いており花独特のいい匂いが鼻腔をくすぐる。


「おぉ!本当に出られたね!」


「これで、あいつらを…」


思い出しただけで殺意に飲まれそうになる。


「落ち着くんだ十六夜君、今の状態で行ってもまた同じ事になるよ?

僕が戦い方を教えてあげるよ、先ずは強くならなきゃね?」


「分かった、すまない…」


「うんうん、素直な男の子も好きだよ!

よしその前にとりあえず、自己紹介しておこうか」


「自己紹介ね、今更だな、まぁいいか。

俺の名前は霞 十六夜だよろしく」


「よし、僕の名前はルシファー、ただのルシファーだ、それ以外の名前は捨てた。

気軽にルーシーって呼んでくれよ、よろしくね十六夜君」


「あぁ、こちらこそな、お互い目標のために頑張ろう」


「そのいきだね!まずはここがどこなのか把握しよう、この辺に人目がなければここで訓練しよう」


「その辺のことはルーシーに任せるよ」


「了解したよ、とりあえず辺りを散策しよう」


こうして俺と魔王であるルーシーとの特訓の日々が始まる。


そうそうその前にルーシーのステータスを見ておこう


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 ルシファー


レベル 不明


年齢 不明 種族 堕天使


HP ユニークスキル【不老不死】により死なないためHPは存在しない


MP 900000000/900000000


体力 100000000


力 100000000


耐久 100000000


敏捷 100000000


器用 100000000


魔力 100000000


ユニークスキル


【魔眼】【破壊】【生殺与奪】【夜】【大魔王】【不老不死】


魔法 光魔法以外使用可能


称号


裏切られた天使 最強の天使 魔王と呼ばれし者 永遠の美少女


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


俺のステータスが可愛く見える化け物ステータスだった…

HPとMP以外一律1億って…強すぎるな、それにユニークスキルが6つしかも【不老不死】なんてある…そりゃ封印されますわ。死なないのだから当たり前かもしれないけど、ルーシーを作った神は何を思ってこんなステータスにしたんだよ…

だけどかなり心強い味方ができた、待ってろよクソども絶対に後悔させてやるからな!

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