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神さまのはなし
昔、その国には季節を司る神さまが住んでいました。
神さまは皆に崇められ、皆は神さまに守られ、毎日を静かに暮らしていました。
しかし、欲深い人間が仲の良かった神さまを裏切って、神さまを利用しようとしました。
神さまは酷く傷つきました。
深い悲しみに暮れた神さまは次第に悲しみを怒りに、怒りを憎しみに変え、寒くつらい冬のままこの国の時間を止めてしまいました。
それ以来、この国の季節は巡ることはなくなり、冬のまま、春を迎えることはなくなってしまいました。
人間たちは大いに反省し、国の中心に大きな、天に届くような立派な塔を建て、そこに守主を置き神さまに祈りを捧げさせました。
しかし、神さまの傷はそう簡単に癒えません。
塔には神さまの憎しみが降り注ぎ、それが積もって塔は崩れそうになります。
守主はその度に塔に力を注いで、神さまに許しを請います。
けれど、神さまの許しは得られないまま、守主は代替わりし、冬は終わらないまま、時だけが過ぎていきます。




