カオス・サウザンド
僕とくれんちゃんは同じ係りだ。保健委員の彼女と僕はこの日に約束をしていたのだ。
それは一昨日の夜だった。眠れない僕が散歩中に会ったのが事の発端だった。
「何してんの……くれんちゃん……」
「へ」
モザイクのされていないくれんちゃんはとても幼い顔をしていた。男の僕でも保護欲をそそられる、そんな顔だ。そして月夜の光に照らされる地面のシミは大きく波紋を作る。水音を立ててみずみずしい太ももを伝い、流れ出していたのだ。
「ひっ」
「くれんちゃん大丈夫?」
「来ないで!」
体の曲線にぴったりと合わさり、裾がふわりと広がるような服。大人っぽさを引き出すフィットフレアラインのワンピースの少女。今の彼女は涙目で失禁する変態だった。
「変態じゃない!」
「静かにね。僕まだ何も言ってないよ」
こ、こいつ……心を読んだ!?
「私、顔を見られると失禁しちゃうの」
「そうなんだ……」
どう答えれば良いかわからない。恥ずかしくて漏らすってことか。
「魔法でどうにかすればいいじゃん」
「私にはあそこまで腹黒くなれないよ!」
「腹黒いと強力な魔法が使えるようになるのか」
なるほどせつねちゃんはよほど魔法少女に向いてないときた。あらかた魔王か何かだろうね。
「そんな事よりここで何してたの?」
「特訓」
失禁の?
「失禁しないために、人に見られるのを待ってた」
「僕が中学の時に薦められた医者を薦めるよ」
「もうここまで見られた。私の特訓にあなたも参加、決定ぃ事項」
プルプルと腰を振るわせている。尿意でもきたんだろう。
「大丈夫?」
「くるなああ見るなあ!」
「静かにしてよ」
紅潮した顔がだらしなくどこか遠い所を見ていた。
「ねえ大丈夫。そのまま帰るのは危ないよ」
「その手にはのらないわ」
「帰れるの?」
「魔法を使えば……お金忘れた」
「僕今持ってないよ?」
財布すら持っていないとアピール。
「ちょっとずつだよ……ゆっくりじゃないと、駄目だよ?」
「わかってますって」
「ひゃっ、そこは駄目だって言ってるでしょ!」
「濡れてる場所なんて触りたくないよ」
「お願いだからゆっくりと、そうそう」
放尿感が脳内に幸せを感じさせる、飛んだ彼女を抱えて帰ったのは言うまでもない。
めんどくせえええええええええええええええええ(憤慨)
大体どこまでそっちの方向に持っていっていいのかわかんねえYO!
どこまでセーフなんだ! 書いて良い部分までってどこまでなんだ!