整形した人の顔ってモザイクしたままと変わらないと思いますっい!
おはようござんす。
「今日は転校生を紹介する」
「姉崎くれんです」
転校生が来たのだ。だがわからない。何故かモザイクがかかっている。
「くれんちゃんは何でモザイク修正されているんですかあ?」
聞いちゃだめだよ、せつねちゃん。気にしている部分なのかも知れないし。
「あ、これですか? 謎の転校生風にしてみました!」
なぞの転校生って最初顔が映んない事が多いもんね。リアルで見てる人からしたらモザイクかかっているみたいなものだよね。
「くれんちゃんはなんでそんなに改造したような制服着ているんですか?」
「これは皆と差を付けるように作者から言われているの!」
そらそうだよね。結構モブは普通の制服なのにヒロインや主要人物の制服だけ微妙に違ったりするよね。
「くれんちゃんは魔法使いなの?」
「それ普通の物語なら一番聞いちゃいけない事だよ!」
質問は担任教師の授業、1時間目終わりまで続いた。
*
僕はせつねちゃんと帰り道に同世代の女学生に会った、くれんちゃんだ。
「くれんちゃん帰ろ~」
「いいよせつね」
常備モザイク状態のくれんちゃんを見ていると何か悪い事した気分になる。グラマーな体で制服を着る少女とあまり大きくない胸のせつねちゃん。僕は泣けてきた。
「せつね……ここでいい。じゃあね」
そこで僕らはわかれた。せつねちゃんは新しく友達が増えたと喜んでいた。交友関係が増えるのは良い事……。
「お金貸してもらおう」
駄目だった。
*
その日の夜は寝付けなかった。暑いわけでもないのに寝付けない僕は一階へと降りる。ひんやりとした空間、テーブルの上にある鍵を持って僕は散歩することにしたのだ。
「綺麗だな」
空には沢山の星が降り注いでいた。そんな静寂の中で一人の少女が僕を見ていた。
「くれんちゃん……何してんの?」
「ばれちゃった」
くれんちゃんは千円を右手に持って僕の元に。魔法陣に取り込まれた札は煌めきを持ち……僕は意識を失う。
「せつねは詠唱することで節約してるけどわたしには不必要ね」
謎の設定を聞いたような気がした。
シリアスに入ろうと次話では普通に戻っているかもしれない。貴方しだいです。