転生で始まるゲーム脳
「あ邇摩は屋形さまかな!!!!!」
「まぁ、落ち着きなよ♪」
目の前にいる少女は笑いながら言う。
まぁ落ち着こう。頭の中を整理しよ
「君には『転生』をしてもらうよ。」
う…。こいつ…、人が落ち着こうとしている時に爆弾をぶちこみやがった。
「あぁ、君に転生してもらう世界はこの…『パルティステの論』というゲームの世界だよ♪ 」
そう言い少女が見せて来たのは僕の大好きなゲーム『パルティステの論』のパッケージだ。
「好きだろ?このゲーム。このゲームの世界はとても面白いからね♪君曰く、終わった後でも楽しめるゲーム。…でしょ♪」
少女は首をかしげて上目遣いに言う。
可愛い…。
それはともかく、そうなのだ!少女の言う通り、このゲームは終わった後でも楽しめるのだ。
どういう事かというと、このゲームは、裏技が多い。これでもか!っていうぐらいにあるのだ。それでいてゲーム自身も面白い!
俺にとっての理想のゲームである。
一週目は普通にプレイし、二週目は裏技などを使って遊ぶ、それこそが、俺にとっての理想のゲームなのである。……欠点があるとすれば画質が悪いという事であるが、こればかりは仕方がない。
とにかくそういうゲームなのである。
「……まぁ、引くぐらいに熱く語る…いや思うか。君のこのゲームにかける情熱は伝わったから、転生しょうか♪」
二、三歩下がった少女が笑いながら言うと、僕の周りが輝きだした。
「ツッ!?」
体が徐々に光りに包まれる。
「精々、僕を楽しませろよ?」
少女の顔は見えなかったが、少女のあざけた声がきこえた。
それを最後に、僕は意識を失った。