第3章 不平等な戦い
アカズハは16体のゴーレムに突進し、そのうちの1体を蹴り飛ばした。
アカズハの腕が体を貫いた時、相手はまだ驚いていた。
アカズハは相手を突き飛ばした。
「サクラ、8体は私が処理するから、残りの8体はあなたが処理して！」
「大丈夫？今、魔力がほとんど尽きたって言ってたじゃない？」
「信じて。」
彼は毅然とした声で言った。
サクラは病院の人々を外に避難させていたヒバキの方を向いた。ヒバキもアカズハの方を向いて親指を立てた。
アカズハは8体のゴーレムを正確に蹴り飛ばし、ゴーレムは病院の外へ出て、数軒の家を飛び越えていった。
彼は行く手を阻んでいた、倒れてきた木の束を蹴り飛ばした。
「しばらく一緒に遊ぼうか？」
瓦礫の中からゴーレムが腕を伸ばし、その腕から四つの小型ランチャーが飛び出し、超音速で拳が彼めがけて撃ち込まれた。
彼は素早く全ての攻撃をかわした。
「魔王を舐めるな。」
彼はゴーレムの胸を突き刺し、紫色のエネルギーコアを取り出した。
彼は手にしたエネルギーコアをしばらく眺め、そしてそれを飲み込んだ。
「よし、少し回復した。」
他のゴーレムたちも瓦礫の中から現れた。
彼らは皆、彼に向かって手を伸ばし、その手はマシンガンに変わった。
彼は驚きの声を上げた。
「父が亡くなってから二千年が経つ。人間がこんな奇妙なものを作れるとは思わなかった。」
銃口の中から音が聞こえ、小さな閃光が数本現れ、秒速1200メートルの鉄球が銃身から発射された。
超音速で飛んでくる弾丸は彼の体にぶつかったが、全て跳ね返って歪んだ。
「ちょっとくすぐったいな」
そう言うと、彼はゴーレムたちへと駆け寄った。
ドカーン！
巨大な爆発音が響き渡り、アカズハは吹き飛ばされ、広範囲が破壊された。数軒の家が倒壊した。
彼は瓦礫の中から飛び上がり、都合よく背後にソニックブームを起こして土埃を吹き飛ばした。
「魔力を使っている形跡はないが、どうやら武器らしい」
「爆薬の匂いが漂っている」
「爆弾か」
「でも、手投げの速度を超える速度で、自動で発射されるタイプだ」
土埃の向こうにゴーレムの影が浮かび上がり、その反射で肩に何かが乗っていることがわかった。
目隠しの奥で魔眼が光り、ハイテクシステムを見せてくれた。
中には6本の管があり、1本は欠けていた。中には長い円筒と、その上に平らな鉄製のヘッドがあった。管の山の右側には、彼の頭にレーザーを照射する四角いブロックがあった。他のものも同じだった。
「よし…緊迫してきたな。」
管から次々とシリンダーが彼に向かって発射された。
アカズハがシリンダーの一つを殴ると、そのシリンダーが爆発し、パンチを放った手が跳ね返った。
他にも数発のミサイルが彼の体に当たり、爆発した。
爆発は止み、彼は服を燃やしながらも無傷で出てきた。
彼は自分の手を見ると、シリンダーが彼に何らかのダメージを与えていたことがわかった。
「よかった。」
「これって何て言うんだ？」
彼は7体のゴーレムを見上げ、手を挙げて詠唱した。
「メルヴィスタ・エルノア。」
魔法陣が一瞬現れ、そして消えた。
「ああ、これがミサイルで、あれがミサイルランチャーか？」
「技術がかなり進歩したようだな。」
「拍手で祝おうか？」
ミサイルを全て発射すると、魔法陣が現れ、ミサイルがチャージされた。
一斉にミサイルが彼に向かって飛んできた。
「ゼクター。」
彼に向かって飛んできたミサイルが、突然空中で停止した。
「ゼクター、無生物を操る魔法だ。」
彼は7体のゴーレムを指差した。
「バン。」
ミサイルは方向転換し、ゴーレムに向かってまっすぐ飛んでいった。
爆発は数十メートルの高さの煙と火柱を生み出し、被害範囲は数百メートルに及んだ。多くの家屋が破壊され、多くの家財道具が吹き飛ばされた。人々は彼によって爆発範囲外へテレポートされ、死者は出なかった。
しかし、これほどの爆発に見舞われたにもかかわらず、全員立ち上がることができ、身体の一部が損傷しただけで済んだ。
「あんな爆発で死なないのか？」
「すごいな、お前らは何でできているんだ？」
彼らは何も言わなかった。というか、話すこともできなかった。
「ああ、お前らには魂がないのか。普通、ゴーレムは魂がないと動かないんだな。」
ゴーレムたちの背後から、飛行のための発射台が飛び出した。発射装置が作動し、煙が噴き出すと、ゴーレムたちはアカズハに向かって一直線に飛んでいった。
彼は地面を強く踏みつけ、大きな岩を取り出し、慎重に狙いを定めて投げつけた。
ゴーレム一体が岩を殴り壊したが、それは罠だった。アカズハがそのゴーレムを蹴り飛ばしたのだ。
他の三体が彼を取り囲んだが、アカズハはただ微笑んで嘲笑した。
「数で圧倒すれば、俺を殺せると思ってるのか？」
ゴーレムたちは答えず、一斉に彼に襲いかかった。
「いいか、それは百万円の質問だ。」
彼はしゃがみ込み、まるでダンスのようにくるくると回転した。足は猛スピードで回転し、残像だけが残った。三体のゴーレムは彼の蹴りを受けて破壊された。
「おい！」
彼は空中に飛び上がり、家をひっくり返し、無事に着地した。
「あと四体いる。残りはあちらのサクラがもう片付けてくれたといいが。」
ドカン！
一体が瓦礫の中からロケットパンチを放ち、飛び出した。
アカズハはそれを見て避けようとしたが、別のゴーレムが彼の下の地面に潜り込み、地面から腕を伸ばして彼を阻止した。
「おい、意地悪だ！」
ビンタ！
パンチはまっすぐに飛んできて、彼の頭は反り返った。
ビンタ！
次のパンチが彼の腹に直撃し、彼は唾液と血を少し吐き出した。
ビンタ！ビンタ！ビンタ！
さらにパンチが彼の体に当たり、一撃一撃、振動が響き渡った。何かを待っていた彼は、抵抗できなかった。
ビンタ！
最後のパンチが放たれたが、彼はなんとか手でそれを防いだ。衝撃波は半径10メートル以内のすべてを吹き飛ばした。
「分かってるだろう。」
彼が足を上げると、足を支えていた右腕が引きちぎられた。
「師匠は、お前たちをアップグレードさせる必要がある。」
彼は残った足を振り上げ、ゴーレムの最後の腕を引きちぎり、もう一体のゴーレムを殴り飛ばすと、地面に突き刺して引き上げ、コアを取り出した。
もう一体のゴーレムのコアを掘り出すと、「ズルズル」という音がした。
「まだ足りない。魔力の50%を回復するには、本当に6日6晩寝ないといけないんだ。」
砲身はアカズハに向けられていた。蹴り飛ばしたゴーレムは、遠くの高いビルに隠れていた。左腕はスナイパーライフルに変形し、コアを食べてくれるゴーレムを探しているアカズハの頭を狙っていた。
瓦礫の中から一体を引き出した。まだ動くものの、ひどく損傷しており、まるで壊れたおもちゃのようだった。
「やっと見つけた。」
ゴーレムの胸を突き刺し、コアを取り出そうとしたその時、彼は急に立ち止まった。
頭に手を当てると、そこに穴が開いているのに気づいた。
しばらく血がゆっくりと流れ落ちたが、すぐに止まり、傷はすぐに塞がり、弾痕も消えた。
壁に突き刺さっていた弾丸が飛んできた方向を見ると、遠くにゴーレムの姿が見えた。
ゴーレムはそれを見て、すぐにスラスターを作動させて飛び去ろうとしたが、火矢がまっすぐにゴーレムに向かって飛んできて爆発を起こした。破壊力はあの凄まじい爆発には及ばなかったが、温度に換算すると数十万倍にもなり、ゴーレムは灰燼に帰した。
「一番無駄だったのは、私の<イグニス・エ・シンティラ>を避けようとしたことだ。」
「食事中の人を奇襲するな。」
彼はコアを口に入れ、噛み砕いた。
しかし、食事をしていると、最後のゴーレムが背後に現れ、彼を抱きしめた。
彼はひどく驚いた。
「当ててみよう。」
「自爆か？」
アカズハの答えは正しかった。ゴーレムの核が光り輝き、爆発した。爆発は全てを吹き飛ばした。例えるなら、先程の42発の徹甲弾の爆発の20倍の威力だった。
遠くにいた者も爆発の影響を受け、衝撃波で数人が宙に舞い上がった。
サクラのいる場所はアカズハが戦っていた場所から数百キロも離れていたので、爆発の影響は小さかった。
高い煙柱が空に立ち上がった。シャツの半分が焼け、骨が露出するほどの火傷を負ったアカズハは、外に出てきた。
「これはまずい。」
「この辺の家は全部壊れている。」
彼の傷はゆっくりと癒えてきた。
彼は数百キロ離れたヒバキの病院の方を見た。
「サクラを助けるために戻らなければならない。彼女が奴らと戦えると思ったのは間違いだった。」
彼はしゃがみ込んだ。
そして、遠くの戦場へと超音速で駆け出した。
第三章終了
さあ、次の章はこの章の 20 倍長く書かなければなりません。 チョンナイ。
