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14話

俺が領地経営を始めて4年間——。


クトーマ領は、予想を遥かに超えて発展していた。


一番大きかったのは「教育の発展」だ。


最初は「優秀な人材を育成すること」が目的だった。

——だが、いつの間にか、研究機関のような動きを見せ始めた。


「作物の品種改良」「土壌改善」「効率的な灌漑設備の研究」。

さらには「軽くて丈夫な防具」「武器の改良」 など軍事産業の研究まで行われるようになった。


その結果—— 食料生産能力は倍になり、騎士団の規模も拡大。

クトーマ家は、単なる辺境貴族ではなく “王国有数の実力を持つ領地” へと進化しつつあった。


(……これで、安心して学園に行けるな。)


だが—— その矢先、帝国から停戦の申し出があった。


<王国の会議>

「……最近のクトーマ家の動きをどう見る? 宰相。」


王国の国王は、神妙な顔で問いかける。


「……異常ですな。」


ここ4年間、クトーマ領の成長は “不自然” だった。

——かつてのそれほど力がなかった貴族が、いつの間にか兵力を増強し、領地を繁栄させている。


「まさか反乱の意思が……?」


「それはまだ分かりません。しかし、もしそうならば—— 事態は深刻です。」


「……情報を集める必要があるな。」


宰相は、静かに頷いた。


「クトーマ家の子息・コアが今年、学園に入学します。王女様に探らせてはいかがでしょう?」


「……娘に任せよう。」


王女は今年から学園の生徒会長。

王子はコアと同級生だが、「まだ考えが浅い」と国王は判断した。


だが—— その時、新たな報告が入る。


「陛下! 帝国より、停戦の要請が入りました!!」


「……何!?」


報告を聞いた場の空気が一変する。


「帝国が停戦を申し出た理由は不明。王国も警戒しているが、詳細な情報はまだ掴めていない。」


「奴らがこのタイミングで停戦とは……何か裏があるのか?」


「可能性はありますな。だが、あの皇帝は単なる暴君ではない……。」


国王と宰相は、険しい顔で沈黙する。


だが、それ以上の情報は、まだ何もなかった。


コア視点


帝国は停戦を申し出た。


——その条件のひとつが、皇女の留学だった。


王国の学園に、帝国の皇女が送られてくる。


(……おそらく、人質の意味もあるだろう。)


だが、情報が少なすぎる。


「帝国の皇女—— その名を知る者は少なく、彼女の素性もほとんど明らかにされていない。」


「帝国の影の中に生きる存在」とさえ噂されるが、その真偽は誰も知らない。


「……どんな人物なのか。」


コアは、学園での新たな出会いに 漠然とした警戒 を抱きつつも、次のステージへと向かう——。


ついに、学園入学の日が来た。


王都にそびえ立つ王国王立学園——

そこは「王国中の貴族の子息が集まり、政治・戦術・魔法・剣術などを学ぶ場」だった。


貴族の跡取り、次代の将軍候補、王族、さらには国外の留学生まで集うこの学園は、王国の未来を担う人材を育てる場所。


——そして、俺の次の舞台でもある。


「コア、本当に行ってしまうのね。」


母が、少し寂しそうに微笑む。


「……はい。でも、すぐに帰ってきます。」


「頑張るんだぞ、コア!」


父の雑な励ましに、俺は小さく笑う。


「行ってきます。父上、母上。」


こうして、俺は王都へと向かうのだった——。

次からついに学園編に突入します!

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