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ー森のレミニセンス

『ーーーー虹、私は少し出かけてくる。何日たっても帰ってこなくっても探さないでね。』

暖かな春の森の中

金髪に夕焼けのようなオレンジの瞳の女性が優しい口調で少女に言い聞かせる。

「…絶対探しちゃダメなんですか?」

『絶対、とは言わないわ。でもそしたらいつ終わるかわからない旅をすることになる…私はあなたに壊れて欲しくないから…だから探さないで欲しいの。』

悲しそうな、寂しそうな表情だが女性の口調はからわず優しい。

「…私は、師匠が1年帰ってこなかったら探しに行く。どれだけ時間がかかろうと、師匠を見つかるから…でも…」

『“行かないでほしい”でしょ?でもごめんね。どうしても行かなきゃいけないから…ごめんね…』

「…わかりました…師匠、絶対帰ってきてくださいね…」

『…えぇ、きっと帰ってくるわ。』

師匠、と呼ばれた女性が少女を安心させるため微笑む。

「いってらっしゃい…師匠。」

『行ってくるわ』

柔らかな風と暖かな木漏れ日の中、金髪の女性が一つの家から離れる。

鳥たちは彼女に別れを告げるように近くで飛んでいる。

…もしかしたら“行かないで”と言っているかもしれないけど…

女性の背中がどんどん遠くなる。霞んでいく。

もう手を伸ばしたって届かない。

でもこれはきっと最後の別れじゃないはず。

そんな淡い希望を抱きながら少女は家に入って行った。


「師匠、私があなたを探す時は必ず旅の記録をします。果てのない旅だとしても、必ず。だから早く帰ってきてくださいね。」



2024年 11月9日

一部描き直しを行いました。

大体あとがきの部分は修正、描き直し等々の報告にいたします。

…多分

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