第三十話 個人スキルと補助スキル
「俺の名前は、ミゲラーって言うんだよろしく頼む。」
「俺の名前はロイだ、よろしく。」
会話は必要最低限に抑える。もし周りに見つかったら最悪こいつを身代わりにする。そのためには情を入れないことが必要になるその時に躊躇しないようにする。心を鬼にしなければならない。
「お前はスキルを使うだけだ、会話はしない。目立つようなことはしないように。」
「わ、分かった。」
「分かればいい。スキルをかけろ、早くいくぞ。」
その理由は私が説明しよう。なぜスキルをかけろと言ったのかを。
スキルには様々な種類があるがだいたいのスキルは二つに分けられる。一般的に、個人スキルと補助スキルと言われている。それは性能の違いというよりかは性質の違いだ。
個人スキルは自分だけの技だったり自分を大幅に強化するスキルのことを指す。
一方で、補助スキルはあまり大きな効果なものは少ない、しかし個人スキルとは大きく異なる特徴がある。それは他人にもスキルを付与できるということだ。
個人スキルとはロイの使う火炎焔切りみたいなものだ。きっと皆さんなら一度は考えたことがあるだろう、なぜ技名を口に出すのかということだ。絶対的に言わない方が強いに決まっている。相手に攻撃するのがばれてしまう。さらに戦闘中に舌を噛んでしまうかもしれない。しかしこの世界では絶対的に技名を言った方が強い。それは技を使うときにその周りにある世界の魔力に干渉するからである。
自分の魔力も世界の魔力の内に入る。生まれたときに世界の魔力を一時的に借りているという言い方がいいかもしれない。自分の体内から魔力を放出するときにその魔力は形になる。
そしてその魔力はいつか消える。テラノウヴァ・ガーデンに吸収されて。
話を戻そう。つまり個人スキルは必ず体内から魔力を放出して使う。しかし、補助スキルは違う。補助スキルは世界にある魔力を一時的になくす。または自分のものにすることによって使われる。それにより自分の魔力が減るというわけではない。しかし大地の魔力を借りるには己の肉体を犠牲しなければならない。つまり、体力を削らなければならない。これは戦闘において致命的に思うかもしれないが、ほとんどの補助スキルの使い手は戦闘に向いていない。世間での一般的な認識は少し生活が良くなるものくらいだ。
ここまで説明したがこの仕様を言っておきたかった。え、私が誰かって?まあ、そのうち分かるさ。そんなことよりロイたちを見ろ。
ロイ視点
ここまでこれば大丈夫だろう。俺たちはこの大きな宮殿の地下から抜け出した。隠密スキルのおかげかまったく気がつかれなかった。




