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Never Lands of Empire  作者: トロピカルサンド
第1章 伏した龍の目覚め
2/4

ただの変化

よろしくお願いします










「パンテラ王子!!どうしますか!?」


そんな悲痛な叫び声で執務室に入ってきたのは

情報通信を担当している大臣 ルーデンドルフだ


「どうした?そんなに慌てて・・・・」


「闇より!報告がありました!!

 我が国とアッタイア王国の国境付近にて

 連合軍6万と我が方2万が衝突し!

 我が方の軍の全滅を確認!

 国王陛下は!・・・・・




 亡くなられました・・・・・

 









========================




「なぁ パンテラ?

 お前は未来の国家を担う者だ

 わかるな?」


「父上?」


「ひとつ大事なことを教えよう」


「はい・・・」


「あれを見ろ


 あれはな?

 地面に広がる草と先祖より継がれてきた大木だ

 その大木の周りを見てみろ

 どうなっている?」


「何にもない・・・です・・・」


「あぁ そうだな?

 あの大木はな?

 我々 王だ


 我々は孤独でなくてはならない

 宗教にも汚職にも人間にも

 すべてだ

 すべての物を排除しろ

 すべての娯楽を排除しろ

 そして 

 すべてを自分で決めるんだ


 意見を聞き入れるのはもちろんいいことだ

 だが それを決めるのはすべて我々だ


 そして 責任はすべて決めた我々にある

 責任は確実に取れ?

 無責任な男にはなってくれるな?」


「?」


「そうか わからんか・・・・

 だが お前は考えることは人一倍してきたはずだ

 すぐには答えを出さなくてもいい


 だが 自分なりの解釈をしろ?

 その責任は私が取ろう」


 ーーーーハハッ? 頑張るんだぞ?





===10年後===



「父上!?」


「これは私の責任だ!

 ケリン!」


「はっ」


「二万の軍勢を用意しろ!

 奴らに目に物を見せてやる!」


「・・・・・・父上」










==============================





そして・・・・父上は死んだ・・・か・・・・

さて どうすればいい?


考えることは父上にも認められるほどやってきたはずだ・・・

知識も頭に入れ込んだ・・・


どうすればいい?


ーーー子!?


ーー王子!?


「パンテラ王子!?」


「うるさいっ!?

 ちょっと待て!!!」


くそ・・・どうすればいい?


戦力差は向こう側が圧倒的・・・

急造の市民兵でも武器が足りない・・・

しかも練度が戦争には向いていない・・・

くそっ こういう時のために国民皆兵制を敷いていれば!


だが 仕方ない・・・

急造でも国家を守るためだと思えば・・・・

囮にでもするしかない・・・・


そして 考える中で戦力差が

比較的近いのといえば・・・・





 

海上戦力?

奴らには海洋国家は一国のはずだ・・・

しかも そこまで海上戦力に力を割いてるわけでもない・・・

上には大国がいるから陸にも割かないといけないんだ・・・


これは賭けになるが・・・・

いや もっと勝利を確実なものとするには?・・・


そういえば古の国家に遅滞戦術という物があったような・・・

もっと 都合のいい物に昇華できないか?


奴らは確実に街道を通ってくるはずだ・・・

6万もの兵力を養うのに兵站はそうじゃないと・・・


幸いにも国土には森が多い・・・

伏兵はできるか?


だが 敵将が誰かもわからない・・・

父上はそこまで優秀でもなかったが

無能でもなかったはずだ・・・

少しは兵数が減っているだろう・・・・



「おい! 今のうちに徴兵限界まで徴兵しておけ!」


「はい!」


「国家総動員法を発令する

 全国民と全工業力を戦争へ注力できるようにしておけ

 商人には平均的に金を借りておけ

 この戦争には我々の興亡と我々と国民の命がかかっている


 ・・・・・あと

 ブリタニカ正教国に支援要請を出せ」


「っ!・・・しかし かの国は!


「あぁ わかっている

 利益がなければ動かないな?

 だから かの国に対する関税引き下げ

 そして 武器の大量購入で話をつけろ

 言いたいことはわかるが!

 国家の存亡がかかってるんだ!」


「っ!・・・・・・わかりました!」


さて とは言ったものの・・・

ほぼ失った正規兵二万・・・


これはでかいな・・・

父上・・・責任はとるんじゃなかったのか?


いや 責任転嫁はダメか?








〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜







「諸君 私はこの国が好きだ

 諸君 私はこの国の民が好きだ

 諸君 私はこの国家を愛している!

 

 だが!

 この戦争において!

 奴らは道中にある村々を蹂躙し

 女子供を貪り喰らい

 男は確実に殺される!

 

 私にとってそれは屈辱の極みだ!!!


 神に期待するな!

 神など 何にもしてはくれない!

 

 ならば我々はどうすればいい!?

 部屋の隅で震えて死を待つのか!?

 否!否だ!!!

 我々は勝利する!

 必ず勝利する!!

 我々は勝利の為ならば

 何にでもなろう!!

 奴らが攻めてくるなら

 我らは盾となり!

 臆病者の腐れ豚野郎どもが豚小屋にひきこもるなら

 我らは剣にでも!! 鬼にでも!

 残虐非道な殺人鬼にでも!!!なってみせる!!

 ただ 我らと!我らの家族を守る為に!!

 必ず ここに戻ってくると!!

 必ず この愛しき国家を守ろうと!!!

 必ずや 我らの家族の笑顔を守ろうと!!!

 

 

 我々は耐えて耐え忍んできた!

 本当に国土を守るだけでいいのか?

 1世紀だ!我々はこの期間後退ばかりだった!

 失われた1世紀だ!

 

 その1世紀にはいろいろあった!

 本当にいろいろあった・・・

 

 だが 先人たちは生きてきた

 我々は無駄にするわけにはいかない!

 決してこの期間を無駄にはできない!

 

 1世紀を糧にし!前進する!

 これからは!前進しかしない!

 我々の目標は前進のみだ!

 

 共に行こう!!!!


 


『私に従う全軍諸君に告ぐ! 

 諸君らの決死の抵抗を!!

 奴らが震える大戦争を!!!』」
















ここまで読んでいただきありがとうございます

次話は来週の日曜日です

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