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晴れた日には  作者: kei
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北工祭編 2.準備


普通の高校の文化祭。工業系の学校故専門科の出し物があるのだが、極端にマニアなものは展示されていない。まあ、工業高校ですからね。

あるといえば、高圧実習室で1時間おきに10万ボルトの放電実験が実演されているぐらいか。

それ普通ですね。

 あ、北工祭は2部構成になっており、第一部が体育祭 第二部が文化祭なのです。

文武両道ですね。どうしてそうなったのかは、、しらんよ。

北工祭の文化の部は10月末か11月の2週めあたりに開催されることになっている。


そういえば従兄弟の工業高校で喫茶店をだしたのはいいけども、初日から軍服着て軍歌流していたら翌日出店禁止となったのがいたとか埼玉県。

そこまではっちゃけたやつはここ神奈川県立小田原北工高にはいないんだけど。


軽音の連中が気合入っているのは伝統らしい。

総合一番人気は楽器魔Ⅱ いわずとしれた聖飢魔Ⅱのコピーバンド リーダーはデーモン中暮、、この人よく知っている、、秦野のかながわDK58 川野さんだ。北工ではなぜかCBerというのを隠している。「ヘビメタにCBerは似合わないZE」とかなんとかよくわからないことを言っていた。


女子バンドではスウィートベレットが一番人気 レベッカのコピーバンドだけども、いろいろいじっているしオリジナルも出している。ベースは最近知ったのだけども、はとこにあたるデザイン2年の佐藤朱美。

真紀に聞いたら「知っていたし、、めぐみさん言わなかったんだぁ。。あの二人会うとまるで姉妹なんだよねぇ。北工祭に今年も来るんじゃないかなぁ~めぐみさん、、てへっ!」って。

へえしらなんだわ~身内なのになんで知らないんだろうねぇ~ るるる~ はっ!最後の「てへっ!」てなんだよ。なに考えているだか。。


エレクトロニクス部は電子科科展の一部を間借りして、電子工作物や計測器を置いている。

電子科の科展とまるっきりかぶっているけど、毎年共同出展ですので。

別館としてパソコン実習室にて自作プログラムの実演をしている。

ここ数年、エレクトロニクス部の主力がパソコンにシフトしている。


窓際に机を並べ無線機を置く。アンテナは本体装着のみがこの国の掟なので、窓を開けてロッドアンテナを突き出す。10月末とはいえ寒いのでアンテナが出る分だけ窓をあけ、養生テープで目張りする。

受信専用にICF2001Dを使用し、屋上からワイヤーを垂らしてL型アンテナとした。

50MHzアマ機運用については、無線部、定時制無線部(定時制がある)および登山部がその周波数帯を使わないため、その周波数帯での運用となった。

CBを生徒会および文実にて連絡用に使っているため、3chについては使用しないこととした。

アンテナは屋上に自作ヘンテナを設置


使用機材  CB機 RJ-580G ICF707F ICB770

        アマ機 FT690

受信用にICF2001Dを使用。

3chの周波数を2001Dのメモリーバンクから読み出す。


今回は公式展示ではなく参考展示となったため、文化祭実行委員会から発行されるパンフには記載されていない(了解はとってあるが、エレクトロニクス部の一部ということ)。


開会式は生徒会長である姉と副会長の理香が開会を宣言。

普通そこは生徒会長だけがやるのだろうが、文化祭実行委員長が「あーうちの2トップが開会宣言すれば盛り上がるよぉー、、、、たぶん」ということで異例の2トップ開会宣言。

いやあ~ウケたねぇ~

気合が入っている姉と、ほにゃらら感の理香で会場は妙に盛り上がった。

 来年からなんか怖いわぁ~

一般公開は午後からのため、適当に回ることにした。

1時から大田とペア運用だし。


そういえば、、今年の北工ミスコンはどうなるんだろう?姉も理香ちゃんも規定で出られないからね。

そういえば、、うちの担任は本来ならば英語の門谷光恵教諭だったような気がするけど、5月頃から

見たことがないんだよなあ。。あ、事故で療養中?長くねえか?

年度内休み?おいおいいいのかよ。。

去年の北工祭で規定ないからということで乱入し、理香ちゃんと姉にまけて。。

で、今年は大田の話だと、一番人気はD1千石陽子 ん?どっかで聞いたことあるなあ。。

2番手 K3山本ますみ 山本の従姉妹じゃん!国府津の山本設計事務所!たしかに美人さんだけどね、、理香ちゃんには負けるよねぇ、、


「ん?洋介ちゃん?理香ちゃんには負けるよねぇ~ってなにかなぁ?」

振り返ると理香がいた。

「理香ちゃん!」

にこにこ

「早いけどお昼たべちゃおうか?生徒会室はごちゃごちゃしているから私の教室行こう!」

「えっいいの?」

「うん!問題あるのぉ?」

いやまあ、、、

「いまさらなにを言っているのかなぁ?公認よ、うふっ!」



「そういえば、運転免許合格おめでとうございます。」

うん!ありがとう!

「もしかして、軽トラ乗っているの?」

「あははは、、 んなわけないでしょぉぉぉぉ~洋介ちゃん~~怒るよぉ~もう!」

目が怖いよ理香ちゃん!

「ごめんごめん、、冗談ですぅ~」


「母のシビックもらいました。まだあまり運転とかしていないんだよぉ~。

ねえ洋介ちゃん、今度どっかいこうか?そうだっデートしよう!」


ざわざわ、、うわーあれが噂のなのね、、うまやら、、うらやましい。。

なんなんあれっ! はっ破廉恥!


あのー理香ちゃん、、、まわり見てよ!空気よもうね!


「どこがいい??あ、洋介ちゃん、無線はやってもいいよっ!でもわたし優先でねっ!」


「わかった、、考えとく」

理香ちゃん、おいしかったよ!


「うん!あ、今日は生徒会のほうがいそがしいからぁ明日一緒にまわろうねっ!」


さてま、、あっ失礼しましたぁ~~~!


電子科科展が開かれている電子科計測室は川の土手寄りにあるため、いろんな意味で不利である日本のCB無線的にはどうにか有利な条件を引き出すことができた。とくに障害物がない。

できれば4階のデザイン科デッサン室の方がいいんですけどね。

贅沢はいえないわ。

今年の電子科科展出し物で、微弱電波を使用したテレビ中継が行われている。

VHF帯テレビ周波数を用いたもので、テレビの2チャンネルを使用して送信。

微弱電波なので受信できる範囲はかなり狭い。

中庭で行われている催し物をリアルタイムで中継。

送信機は市販品(アキ電機のUHF 13/14chトランスミッター)を使わず、ラジオの製作に載っていた

製作記事を元に製作。

受信は普通のテレビ。アンテナは折り返しダイポールアンテナを窓の外に設置。

送信所からここまでおよそ50m 映りは良好。テレビカメラは実習用に秋葉原のジャンク屋から

買ってきた物を使用。

標本として分解する予定だったのを急きょ取りやめて使用となった。


CB無線機からの第4高調波が気になったが、テスト時とくに問題が出なかったため中継となった。


 (参考) 第4高調波    CB8chの場合、27.144MHz×4≒108.5MHz

     VHFテレビ2ch  周波数範囲  96~102MHz


アンテナの位置が、CB機 川の方向に面した窓  テレビのアンテナ 川の下流の方角ということもあるのだろうたぶん。


「お~高橋ぃ~んじゃあたのんだよぉ~ 1時間後にもどるわぁ~たぶん市川とかくるんじゃないかぁ~」

「市川でていた?」

「いんやあ~まだ。今日はバンド全体静かな方だね。4と5で違法局がかぶってくるねぇ。

RJ-580GならIF SHIFTでかわせるんじゃ?」

「程度問題だけどね。西島は明日来るとか言っていたよ。」

んじゃ!

じゃあ!


とくに告知していなかったので、期待薄。サイタマGP02が出しているミニコミ誌『かんとう広域』にも出していない。あくまでも非公式参加ですので。

出せば出したでめんどくさいのが来るかもしれないし。


まー暇ですねぇ~初日ですから。

大田・高橋組 13:00~14:00

ほんじゃあ、こちらは8chで出ますわ。ん、じゃあこちらは1chで。

お互いにCQを出す。


”カナガワAD220 こちらカナガワTI822です。現在地は報徳橋の大井町側です。いまからそちらに向かいます。どうぞ”

”カナガワTI822こちらはカナガワAD220です。了解です!お待ちしております。場所はD棟2階の電子計測室です”

”10分ぐらいで行きます。落合もいますよ! カナガワAD220 こちらはカナガワTI**です ファイナル送ります どうぞ”

”カナガワTI822 こちらはカナガワAD220 お待ちしております ファイナル送ります”


交信がおわり、大田のほうを見ると大山主と交信中。

あの人は普段何をやっているのかなあ? たまに昼休み出ているんだよなあ。。まだアイボールしたことはないんだけども、

う~んである。

大山主は平塚の東海大学から出ているという。あ~やっとわかったわ、、東海大の学生さんかあ。


しばらくたってから市川と落合が来た。


おひさですぅ~


なんか面白そうなのやっているねえ~下の広場からの中継だって?


テレビ受像機はこの計測室だけではなく、体育館の下屋にも置かれており、面白そうにみている。


「送信機は市販品じゃなくて、ラジオの製作に掲載されたものだよ。それの改良したやつ。」

「長尾工房?」

「いやいやいや!かかわっていないよ。電子科科長の戸川先生によるものだよ。」

東京大学 大学院卒 とりあえず博士号をもっている。トランジスタ技術黎明期に数件の特許を取得したが、県に権利を渡すのも面白くないので民間企業に売却したという。

とある老舗旅館の御曹司でもあるのだけど、、旅館どうするのやら?

そういえば、、戸川先生、1アマ持っているのになんで顧問やらないのかな?科長は部活顧問できなかったか?

あ、以前はやっていたと。そうなんだ。


でどんな感じ?

静か、、わりと。

彼女さんは?

さっき一緒に昼飯食った。今日は生徒会のお仕事で忙しいって、あした一緒にまわります。


いいなぁ~青春まっしぐらだねぇ~~


おいっすぅ~!


山本かあ、、

「ほんじゃあ山本さん、おあとヨロです~」

おう!どこ行くの?

さまよいますぅ~

ほお~いい!


「あ、山本君よお、今度釣りいきませんかっ!」

おう!


新聞部の田部井綾乃でぇーす!取材させてくださいっ!


今回の校内テレビ中継については残念なことに係員の生徒がまともに説明できないので戸川先生が対応。

、、内容ぐらい覚えとけよ、、そんな難しいもんじゃないしなあ?

 山本しゃん、無理言うなよ。


こちらに来た。

 無線ですかぁ~

「アマチュア無線もそこに1台あるけども、市民無線というものですよ。言い出しっぺの高橋いませんがいいですか?」

「副会長の彼氏さんですよねえ?まあいいでしょ、、いなくても、ふっ! 説明をお願いします。えっと~学年と所属科クラスを」


「電子1年B組の山本ですっ!アクション山本と呼んでくだせぇ!学年総合1位!」


ぶっお!あほかこいつ、、


「おお!君いいノリだねぇ!お姉さんウケるぅ~ 学年総合1位なんだぁ!ほんじゃ説明願いします」

山本はマニアックにならない程度に日本における市民無線制度について説明を始めた


 免許制度が昭和60年より廃止され、誰もが店で買ってすぐに運用できるとても簡単な無線システム

業務やレジャーで使うもよし、アマチュア無線のような使い方をして知らない人と交信するのもよし、規制がなくなったのでうまくいけば海外と合法的に交信できるかもしれない、、云々


 ゲストインタビューとして市川と落合が答えた


何枚か写真をとり去り際に、

「あ、そういえばぁ~ 高橋君って会長さんの弟さんでもあるんだよねぇ?」

「そうですよぉ~」

「明日楽しみだねぇ~ぐふふっ!」


ぐふふっ、、、あっ!橋本みき!


「まじですかぁ?」

「まじです」

「先輩見たんスかあ?」


「ちろっとね、、興奮しますぅ~どろどろ!ぐふふ!」


目やばっ!


高橋オワッター! しらねぇ~~~~ぞっと。


なんなん??

と市川と落合はここにいてはならないような気がしてきた、、


大丈夫なのかよ。。




読んでくださってありがとうございます。

フリラーブームとはいいますが、そのジャンルの小説ってないでしょ。

YouTubeでは有名な方おられますけどね。

こちらでは超マイナー分野かと思います。


80年代にアマチュア無線で7MHzのオフバンド送信をしていた高校生?の

物語があったというけど。。ご存知の方おられますでしょうか?


この辺のストーリーは完全に新作です。

なにせ、、日本に戻る前に書いたストーリーが昭和61年6月から翌年の10月まで空白なんだもん、、

さらに、すでに書いてあるストーリーの大幅変更が必要って。。


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