番外編 昭和62年10月 元のストーリーより 2
長尾理香、加納恵 あの~最近ネタに詰まっていませんか?
kei そんなことは。。ないよ。なんで加納さんこちらに?
加納恵 なんとなく。。
高橋洋介 そういえば、あのストーリーはどうなっているの??
kei えっとおぉ~なんのこと?
高橋洋介 うちの姉ちゃんが活躍する話
kei おまえ、洋介じゃなくて真紀だろ?というか、三島で暴れていなかったか?
高橋真紀 ちっばれたか!
Kei ちって、、、
古川直子 加藤めぐみ はいはい!話を進めましょう!
長尾、加納、高橋姉 あなた。。だれ??
仙台にいる従姉妹の結婚式で姉と両親は金曜日から出ていた。家は自分一人。
最寄りの駅からの帰り道、後ろから呼び声がした。
「よーすけちゃーん!よーすけちゃーん!」 ん?と振り返ると、長尾理香がいた。黒い服にミニスカ+網タイツ 短大に入ってからなぜか色っぽくなってきた。あれ?今日は車じゃないんだ。。
「理香ちゃん?」
理香はうれしそうに左腕をつかみ、「ねえ!真紀から聞いたけど今日から月曜まで真紀と両親いないんだって?だから来ちゃった!」
「ああそうですか、、」
「なにか不満なの??洋介ちゃん?」
「あ、べつにそうじゃないけど・・・ちょ、、その・・なんというか。。」
「ん?あっ!この格好??いいでしょ~洋介ちゃんにだけよ!洋介ちゃんとはもう・・ねっ!」
理香さん・・たまりません。。いくらあなたとはそういう関係でも、それは高校生には刺激ありすぎますよ。
「で、ウチに泊まるの??」
「うん!洋介ちゃんと夫婦ごっこ!」
「へ?あ、、明日は午後から予備校が・・」
「ウソこけ!真紀から聞いているよ!この前の模試は合格率Aランクだって!予備校だって行っていないくせに!」
ううう・・・合格率Aランクなのは事実だがそれは第三希望で、本命の東北大はCランク、、英語はとりあえず横浜市立大医学部行っている従姉妹に教わっている。数学もたまに・・こちらは、わかんないところがあったら来てね・・程度。
「しっていました?でもAランクは第三候補なので」
ふぅ~ん~しぃらなぁ~い!まあ、、知っているんだけどねぇ~
「そういうことで。今晩ビーフシチューつくるからねぇ~。明日私休講なの。だから洋介ちゃんも休みね!適当に風邪とか言って真紀に代わって連絡するね!」
おい!あっ。。ここで反論すると、、理香泣き出すんだよな。。
だれだよ、、そんな技しこんだの。。うちの姉か?
「うん!理香ちゃんうれしいよ!」
「うれしいよ~洋介ちゃん。二人っきりって」
「理香ちゃん・・なにかどきどきする、、3日間どうしよう?」
「ん?どうするの??」
理香がいじわるっぽく迫ってきた。
部屋に入り、ラジオをつけICB-770の電源を入れる。
ICB-770の改造はしていないが、ロッドアンテナにリード線巻き付け、竹竿をやめて(竹が腐ったため)使い古しの投げ釣り用の竿をGPアンテナにした。
ロッドアンテナと投げ釣りアンテナの間には、最近カクタX1で買ったCB用アンテナカップラーを付けてある。
RJ580Eでなんどか固定運用をしたのだが、なんとなくフィーリングが合わない。ICB770は右手で本体にあるPTTを押し、左手でマイクをもつ。
マイクは自作のスタンドに固定し外部スピーカと場合によっては録音できるようにカセットレコーダに接続してある。
まあ、そんなめんどくさいことをせずに、フタを開けてM型コネクターつければいいということだけどなあ。。まあ、、それはダメだろ。
無線用机にはこのほかにナガオ27、八重洲FT707、ソニーICF-2001
がおいてある。ナガオ27は昭和43年製ではなく最近格安で新品を買ったが
出力はなぜか0.7W近くまで出る。理香の祖父が調整したらしい。
さらに特定チャンネル用に水晶ソケットが4セットあり、そこに仲間内用の周波数水晶を入れてある。
そもそも、、なんでCB無線を始めたんだっけ?実のところあまり記憶がない。
父の趣味?確かに無線はやっていたが、強いて言えばつきあい程度のゴルフ。
兄か?兄から勧められ、昭和55年の『お年玉』で買ったのが2ch機の
ICB-700A このときのコールサインが『かながわDL87』中学入るまでの間にアマチュアの電話級を取り、祖父に「中学の入学祝いなにがいい?10万円以内」と言われ、ICB-790とICF-2001を要求。すると祖父は「お前も兄貴と一緒だな。わかった。大島ラジオに注文しておく」
大島ラジオは町内にある電気店だが、祖父とは幼なじみであり長尾理香の祖父ともつながりがある。なにせ、海軍では長尾理香の祖父の部下であったという間柄。
太田とは小学校の学区が違うのだが、CBをやり始めた頃知り合った。
中学に入り、人気は衰えていたがBCLで日本語放送を聞かずもっぱら
英語放送を聞いていた。
自宅でのメイン機がICB-790ではなくICB-770であるのは兄が大学をやめる際にトレードしたのであった。
太田をCB無線8chで呼ぶ。たいてい帰宅すると8chで太田とラグチューする。
太田は、最近買ったICB-M800を使用。同様に外部アンテナ・・ロッドアンテナにリード線巻き付け、同様にカクタX1で買ったカプラーつけ竹竿アンテナで、電源のマイナスラインを接地する方式・・
ただし、太田のM800は受信系が独立しているため、受信用アンテナは別に付けてある。
移動だけは外部アンテナを使わず無線機に付いているロッドアンテナでやっている。
太田は父親からもらったコルト450を改造し仲間内周波数を入れている。
出力は絞っているが。こちらはナガオ27。
西島もだがおたがいに、移動だけは普通にやろうということになっており、合法周波数ではナガオ27含め改造機での運用はしないことになっている。
どうも一般的にそういうことになっているらしいが。
CQCQ こちらカナガワAD220 カナガワAF350応答願います
どうぞ
こちらカナガワAF350 カナガワAD220 RS59どうぞ
了解 こちらもRS59 当局帰宅したばかりだが問題発生どうぞ
了解 10番Aに切り替えますかどーぞ
10番A必要なし。例のYL来襲。明日当局休みで日曜日・月曜日も固定運用 どーぞ
了解、、うううう、、うらやましいですね どーぞ!
言ってくれるよ どーぞ。
ところで貴局、この前の模擬試験はどうだったんだい?当局関係ないけど どーぞ。
第三志望Aランク 本命はD評定、、ダメですわ。。どーぞ
本命とは旧帝国大学ですな どーぞ
そうです。いやあ、、ウチの学校で予備校も行かずに第三志望Aですわ。
最近、西島は出ていないね どーぞ。
6mにも出ていないよ。まあ、貴局とちがって進学校で予備校通い。医学部志望だからな。しかも北大近頃はやりの『動物のお医者さん』どーぞ・
了解、、次の移動はどうしようか?電子Bの山本をさそってみようか?どうぞ
西島には当局からあたってみる。すまない、これから出かける。ではBEST73
了解BSET73
コンコン はい
「勉強していると思ったら無線やっているのね、、それでよく第三でAランクって・・洋介ちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど。。いい?」
聞いていたのかい・・
「スーパー行ってトマトとセロリ買ってきて。あとバターが足りないからバターもね」
はい!
ラジオから南野陽子の「秋のINDICATION」が流れていた。
「美味しいよ理香ちゃん。」
「いいでしょ?結婚しても大丈夫だよね!お父さんも洋介ちゃんのこと気に入っているみたいだし~」
飲んでいたワインを吹き出しそうになった。
「へ?」
「あっでも、、たしか、洋介ちゃん電子なのに機械工学志望でしょ?どこだっけ?東北大だっけ?で、模試Aランク?」
「それはC判定、、第二志望がD判定、、A判定は地方国立・・なんでここまでちがうか?」
「でも凄いよ、北工で旧帝国大。私のときには、、地方国大がいた。でも推薦だしぃ~。あっでも、兄の同級生で1浪して東大っていたのよね」
「それ牧田先生に聞いた」
「洋介ちゃん、アマデウスって映画知っている?」
「モーツァルトの映画でしょ。モーツァルトの死因が毒殺による暗殺という説を元にした映画だよね?」
「うんそう。洋介ちゃんモーツァルトの曲ではなにが好き?」
「そうですねぇ、、、K626レクイエムの Lacrimosa」
「ラクリモーザ?映画の最後で流れる曲がそのラクリモーザみたいね。テレビの紹介でやっていた」
かなり経ってから知ったことだが、田宮二郎の遺作テレビドラマ「白い巨塔」のラストシーンで財前教授が解剖室に運ばれるシーンに流れたのがこのラクリモーザだった。
アマデウスではラクリモーザが流れる中、雨の日に死体袋に入れられたモーツァルトの死体が共同墓地に無惨に葬られるのであった。
その数年後だったか、ウィーン近郊の共同墓地からモーツァルトの遺骨が発見されたというニュースがあったが鑑定は、、、
「じゃあいっしょにアマデウス見に行こう」
「そうだね。洋介ちゃん、あとでいっしょにお風呂入ろう!」
はあ?
「ちょちょっと~」
「冗談よ! でも、いまさら・・ねぇ。理香ちゃんは洋介ちゃんの初めてのひとでしょ?私にとってもんふ。じゃあ先はいるね!入ってきてもいいよ~」
んん・・短大入ってから無駄なまでに色気が出てきた。
ドイツ語検定近いため、検定教本を読んでいるときドアをノックする音がした。
「洋介ちゃんいい??あら勉強しているのね?」
理香は黒いスリップ姿で入ってきた。
「どうしたの理香ちゃん?」
「ん~私たちもう夫婦でしょぉ~それはともかく、話があるのぉ~」
あ、ドイツ語・・本当に勉強しているんだ。
「洋介ちゃん、大学は仙台の東北大学が第一志望だよね?」
「そうだよ」
「どうして?どうして東大にしないの?東大に行く自信がないの?」
「うんにゃ。。一つ、僕は官僚になるつもりはない。一つ、行きたい講座がない その二つが理由。官僚になるんだったら防衛大学行って防衛庁技官になるよ・たぶん。。。体力とかついて行かないとおもうけど」
「よくわかんないけど、、気持ちはわかるけど洋介ちゃん、4年間も離ればなれになるんだよ~よくわかんないよ!東大なら近いでしょ?」
「理香ちゃん、遠くに離れると心も離れるの?」
しばらく見つめ合い、自然と抱き合いながらベッドに倒れ込んだ。
その2週間後。ドイツ語検定受けた後に久しぶりに一人で移動した。
西丹沢行きのバスに乗り丹沢湖まで行く。記念館前で降り、ダムサイトに行く。
ここで無線をやるのは久しぶりだが、ここで交信した記憶はあまりない・・・
場所的に完全に山に囲まれて見通し通信がほとんど出来ない感じである。
大野山に中継局があれば最高だなぁ~と思うのだが、山本の話だとどこかで実験に成功し役所に届けを出したのだが却下されたとか。
その方法だとなんでもかんでも中継してしまう、公共の電波無駄遣いというのが判断であったと。しかし、どうやってもダメだと思うのだが。
後の電波法改正で、FM帯周波数追加の際にFMのみ中継装置が認められた。
この装置に関しては許可制(申請料2万円)となった。
リグはRJ580EとICB33F。
RJ580Eを専用架台(2000円ぐらいの三脚を改造した。雲台にアルミ板を取り付けその上にRJ580Eをセット。ただし、一番高くすると不安定になるので3脚の足を2段以上伸ばせない)に固定し運用を開始。
相変わらず交信可能なのは、大山主ともいえるイセハラRA120と交信。
当局丹沢湖移動 と告げると、それはロケーションがBFな所ですね と言われる。
一人で移動するときはマイナーどころか地域住民の生活に密着したようなところである。たとえば、小学校裏の山。ここは相模湾、箱根に開けそこそこ良いところである。コンディションさえよければ三浦半島、伊豆大島との交信が
可能だ。
何回か身近なところに移動運用レポートをラ製ではなくミニコミ誌である『かんとう広域』に投稿していた。
「、、こちらカナガワAF350です。どなたかおられますでしょうか?」
「こちら丹沢湖移動のカナガワAD220です。カナガワAF350どうぞ」
「おいおい、今日は一人で丹沢湖かい?どうぞ」
「そうです。いつものマイナー移動です。こちらあまり入感ナシです。さきほど村上さんとQSOどうぞ」
「こちらは普通です。村上さんとは本日はまだですどうぞ」
「ではBEST73」
なにをもって普通というかは彼の場合はわからない。
週末になると大山に登り運用している。
11時あーサイレントタイムか。。。やはり冬場は移動しないっていうのも
あってほとんど入感なしだろうか?家にいた方がなんか知らないけどまだマシな感じだな。入感するのはいつものメンバー、、ロールコールかい?
まあ夏にここ来てもあまり交信した覚えはないんだけどね~。
今回は検定あけで気晴らしにきたので、、、そういえば記念館に自転車あったね。
不要な機材を預け無料の自転車を借り、丹沢湖周辺をまわる。
首からはニコマートELに今回は『ヨンサンハチロク』ズームを付けている。
重いのだが、記事を書くのには必要だった。
ICB-33Fの電源は常時入れてあり、交信リモコン(個人的にはあまり好きではない。)を耳にセットして走行。
FM1chで聞いたことがある声がした。
山本だ、、、どうやら釣りをやっているらしい。
「カナガワAE339,こちらカナガワAD220どうぞ!」
「あ、高橋君。。どこ?どうぞ!」
「えー現在、大仏橋付近です。記念館のレンタサイクルで移動中ですどうぞ!」
「了解。当局玄倉ボート乗り場沖およそ200m地点でワカサギ釣り中ですどうぞ!」
「了解。では!」
「了解。でわ!」
大仏橋から中川温泉の方に向かい橋の上から(山本が使用していないチャンネルで)QRVする。
西湘ネットワークの落合が出ている。
「こちらカナガワAF456です。カナガワAD220高橋さんどうぞ!」
「カナガワAF456落合さん、こちら現在丹沢湖中川大橋よりFM2chにて運用中ですどうぞ!」
「カナガワAD220局、こちら大野山丹沢湖側の中腹より運用中です。先ほど、FM2chで山梨県三つ峠移動のヤマナシAA456と交信しました。どーぞ!」
「大野山中腹例の別荘ですな。FM1chで山本が出ている模様。ボートで釣り中どうぞ」
「了解です。でわ!」
「でわ!」
落合との交信を終えて自転車でビジターセンターを目指す。
ヤマナシAA456との交信はできなかった。
記念館で自転車を返し、預けた荷物を受け取りバス乗り場に向かう。
写真は結構撮ったし、『かんとう広域』の記事かけるな。
あとがきのようなもの
あと数話で終わるのはたしか。。なんですが、取材タイミングがまじであわない。。あのストーリーもデスねぇ~
これも前回同様に上海在住時に書いた『大元』です。
しかしまあ、、上海から逃げるように日本に帰ってきて8年ですか・・というか、まだ8年?なのだろうか?です。その、帰ってきたときに日本での復活用として中古で買ったノートPCがお亡くなりになりました。。
OS入れ替えて移動運用に使おうと思っていたのですが。
再婚活ですが、打ち切りです。本物と呼べるもの。。は、たった数マイルしか離れていないのに月よりも遠い所ですし・・
どんな人だったか?昭和60年頃の伊藤かずえ様の毒気を抜いて目をちょっとうつろ気味にした感じでしたよ。
ま、、いいんじゃね?
そんなことよりも、40mFT8 12Wでブラジルとつながったんだけど。。逃げられた!
まあ、、-20dBじゃにげるわな。。まあアンテナを工夫すれば12Wで十分戦えると。
ということで アシガラAB11 JI1QAU ex KJ7HHH Kei




