最悪の学園生活の始まり
達樹が保健室から戻り、教えられた教室に入るとそこからはクラスメイトからの〃歓迎〃が待っていた。
クラスのあちこちから「低能者」や「ゴミくず」等の罵詈雑言があちこちから飛び交い、笑い声が浴びせられた。
しかし、達樹は気にした様子もなく、担任の佐々木茉子に「自分の席は、どこですか?」と聞いた。
「あっえっと、その真ん中の列の空席のところです。」
「ありがとうございます。」と淡々とした態度で席に着くと、その態度にあっけにとられていた生徒たちも席に着いた瞬間大笑いした。
そして、再び罵詈雑言が飛び交いさらには「Eランカーが邪魔で前が見えませーん」とあちこちから笑い声の混じった言葉が飛び交った。
その喧騒に茉子は、困り果ててしまいオロオロするばかりだったが、一人の生徒、古井千歳が「そんなクズ一番後ろの席でいいんだよ。目障りだ。」その一言でクラスメイトは静まり返り、茉子は達樹に「一番後ろに行ってもらってもいいですか?」と聞いた。
その言葉に対して分かりましたの一言も無く達樹は、ただ机を持ち上げ一番後ろに向かっていった。
その向かっている最中も足を引っかけられこかされ、それに対してまた笑われるということから始まり、
自己紹介の時も自分は名乗らせてもらえないまま終わり、その後も、同じようなことが続き、達樹の学園生活の一日はこうして幕を下ろした。
そして、次の日、普通に授業が始まり、午前は座学を受けその最中もクラスメイトからの笑い声や悪口、ごみを投げられたりの嫌がらせを受け、
午後の実技の授業では、学校始まって初めてのEランカーだった達樹は、多くの先生からも見放されているため、実技の授業では、「走ってろ」と言われただけで実技の授業に参加すらさせてもらえなかった。
その際にも、クラスメイトから何か言われていた事は、言うまでもない。