夕食
「そんで?二人してじゃれあってたのか?」
マキナがイオに質問している。
その顔はさながら、悪戯を考えている子供みたいに。
「「じゃれあってないわよ(です)!?」」
息ぴったりにマキナの言葉を否定する二人。
「二人が仲良くなってほっとしたわー」
「「仲良くなってないわよ(です)!」」
二人の否定も、イオとマキナには届いてない様子であった。
だが、四人は食事をする手を止める気配はなかった。
「しかし、相変わらずお前の料理はうまいなイオ」
「そりゃどうも、口にあってよかったよ」
「今回も新しい味付けに挑戦したのです!
かなりおいしいです!」
レーヴァはイオに向けて笑顔を向ける。
カナは苦虫を潰したかの様な顔をする。
「どうしたカナ?不味かったか?」
イオはカナに質問する。皆においしく食べてほしいと思うイオは、カナの口に合わなかったのかと質問する。
「…文句のつけようがないわ、と言うよりあんたが何でこんなに料理ができるかわからないのよ」
「必要だから、じゃないか?」
「質問を質問で返されても困るわよ」
カナの質問に確信を持てない返事をするイオ。
「そういわれてもな、いつの間にか出来てたとしかいえないが」
「あたしたちといる時にも出来てたかんな…そこんところはよくわかんねぇな」
誰もがイオが料理が出来ることを知らなかった…本人でさえも。
「そんなことより!伊織さん、質問があります!」
「んっ?何だ?あたしのスリーサイズか?」
「違います!」
「上から98、78、91だな」
「正解だわ」
「何でイオがそんなこと知ってんのよ!」
カナの質問にイオ、マキナがふざけた回答をする。
「イオはたいていの人にスリーサイズを聞いてるです」
追撃と言うように、レーヴァもカナを茶化す。
「そんな話はどうでもいいのよ!つうかあんた下種ね!」
「はっはっは、そんなほめるな」
「あんたは出会った時からころころ性格変わるわね!と言うより話が進まないわよ!」
「「「あんまりにも良いツッコミだったので(です)」」」
「うがぁあああああああああああ!」
三人の言葉でとうとう頭の中をショートさせるカナ。
さすがにこれ以上は、と思った三人はしばらく静かにするのであった。
カナが落ち着いてきて、食事も各自終わっていたところで、
「そんで、話って何だよ?」
マキナからカナに話を振った。
話を振られたカナは、マキナに視線を向ける。
「この男、イオとの関係と正体について教えてください」