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キリング・ファング  作者: ちゃのま
居候
4/64

カナ




「…柄にもないことやっちまったな」


彼はカナに食事させた後、着替えを持たせ風呂場の場所を教えた。

その後、ベットがある部屋の隣の部屋で布団を敷いて寝転がっていた。

不意に扉が開けられる。


「…ちょっといい?」

「夜這いなら別の日してくれないか、今日は眠い…」


カナは顔を真っ赤にする。


「よよよよよ、夜這いじゃないわよ!へへへへ、変な勘違いはやめてくれない!」

「…何のようだ」


彼は眠気をこらえ、カナに視線を向ける。

カナの顔から恥じらいが消え、代わりというように冷たい空気を漂わす。




その言葉どうりに




この世界にも実は魔術はあるが、基本的には

身体能力強化

魔力の壁、障壁の展開

しかない。

だが例外というのはいずれの世も出で来るものだ。

ごく稀に今述べた魔術以外に固有魔術を使える者がいる。

固有魔術に関しては人によっては同じものや違うものがある。

簡単に言ってしまえば固有魔術も人間みたいなものだ。

つまりは冷気を出しているカナは固有魔術の使い手なのだ。


「…なるほど、さっきの奴等が懸命に探すわけだ」

「あなたに質問…いえ自白することをお勧めするわ」


カナは右手を彼に向ける。まるで狙いを定めるかのように


「それで、何が聞きたいんだ?」

「あなた自身についてよ、助けてもらったのはありがたいけど…ご飯を作ってもらったのも…泊めてくれるのも…

自分で言ってて今何してんだろ私って思ってきたわ…」

「…何がしてぇんだよ…お前の魔術で眠気が覚めちまったよ」


彼は頭をかきながらカナを見据える。そして、出会ったときと同じように殺気を放つ。

カナは震える手を左手で支え質問をする。


「…あなたは、何者?その殺気…ただの戦術士が出すのは普通できないわ…高ランクの戦術士もしくは…どこかの刺客とか」


戦術士とは、ギルドという仕事受付所から仕事を決め、魔術や個人の能力だけで仕事をこなすというものだ。

戦術士にはランクがあり、最高位がS、A、B、C、D、E、Fまである。

質問を受け、彼は殺気を消しあくびをする。

カナも彼の言動を見た際に呆けてしまう。


「なんだ、そんなことかなら明日でいいか、も…ねむ…」

「はっ?ちょっ!寝ないでよ!まだ答えてもらってないわよ!ねぇ!」


彼は眠り、質問の答えが返ってこずに夜が過ぎていく。

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