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私が好きな花

 同窓会から一か月。牡丹は毎日俺に連絡をくれた。会いたい。なんて考えていたら誘いがくる。宿命なんじゃないかと思うほどに。たまたま二人とも地元から出ていなかったため、休みが合えば会っていた。今回も牡丹からの誘いにのった俺は、郊外にある植物園へ遊びに行った。花を眺めては感嘆の声を漏らす。牡丹はやっぱりあの頃と変わっていなかった。花が好きなことも、元気なところも、そして傷痕も。


 園内を歩いていると突然、牡丹が足を止めた。眼下には小さな花がいくつも植えられていて、ネームプレートにはポーチュラカと丸みを帯びた字で書かれている。


「私ね、数多くあるお花の中で、ポーチュラカの花が一番好きなんだぁ」

「どうして?」

「私の誕生花だから」


 牡丹は悪戯に笑って、フレアスカートの裾を地面につけて花を愛でる。俺はそんな牡丹の姿を、高い視点から見下ろした。

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