14/30
ティラミス
ティラミス。それはマスカルポーネチーズと他のチーズを合わせたクリームをスポンジに挟み、コーヒーとココアパウダーで仕上げた、イタリアで誕生したお菓子。
ヨウはティラミスが大好きだった。その愛は昔も今も変わらない。特別な日にだけ食べることが許されたティラミス。ヨウにとってティラミスは家族との大切な思い出の菓子。その思い出を更新する日が近づいてきていた。
そしてヨウは、初めてティラミスを作った。それは大切なあの人へのプレゼント。お菓子用のラッピング袋を用意し、最後にお互いが好きな色であるオレンジ色のリボンを結ぶ。
「できた」
「何が?」
「長田さんへの、日頃の感謝を込めたプレゼントです」
「嬉しい」
「長田さん、輝くその笑顔で僕を元気づけてください」




