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美しい金魚

 私は貴方の金魚になりたいな。風水で金魚は金運アップの象徴と聞いたから。


 「サヨコ、カナコって名前の金魚が死んだ」

「まだ五匹いるでしょ? 金魚がカズトの身代わりになったんだよ」


「俺はもうサヨコの言うこと信じから。それに、お前は金魚屋なんだよ」


「私はキャバレーで接待してる女よ」


「だから何だ」


「カズト、他の女の子達に好かれて嬉しい?」


「今関係無いだろ」


「ズルい。何で私だけを見てくれないの?」


「は?」


「他の女の子、殺して()ってあげようか?」


「何言ってんだよ。やめろ!」


「じゃあ、新しい金魚一匹飼って。それで六匹全部の名前をサヨコにして」


「別にいいだろ。俺の好きな女の子の名前付けたって」


「だめ。私は貴方の金魚になりたいの」

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