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マックス暗躍Ⅱ

 鬼王神社に帰ったマックスは、ドンキで拝借した、黒のTシャツを着て、バイクにまたがった。職安通りを右折して305街道を走ってみる。もちろん道は陥没や隆起がある。マックスはそれらを軽々と避け走る。我ながらイレギュラー好きだなとは思う。曲がった道を駆け抜けるのに快感を感じる。


 すると前から異様な集団が迫ってきた。派手な真っ赤のオープンカー五台くらいが迫ってきた。何やら、髪の長い真っ赤な髪や黄色い髪の、厚化粧でタンクトップの人間が腕や肩をむき出しで迫ってきた。これは女性ではない。何故ならむき出しの肩と腕の筋肉が盛り上がっているからだ。つまりいわゆるドラッグクイーンという方々であろう。金髪、荒くれにドラッグクイーンが加わった。まるで歌舞伎町がサーカスもどきになってきた。


 イエローヘアーのクイーンが「お、いい男」と車を止めた。マックスも止まった。

「あいにくだね、おいらは男じゃない」

「あーら残念、女」

「女でもない。そうだな中性だな」

「へー面白いわね」とイエローヘアーのクイーンは車から出てきて、マックスをじっと見た。

「あんた、どっかで見た顔ね」

 例の有明のマッチか。おいらも有名になったな。

「さあ、どこにでもある顔だよ」

「まあ、いいけど何してるの」

「黒バイクのアジト探し」

「へー何で探してるの?」

「あいつら気に食わねえ」

 イエローヘアーのクイーンはにやりとした。

「へー意見が合うわね、あいつら私らの店乗っ取ったのよ」

 ほーこれはラッキーだ。

「あんたたちの店はどこだい?」

「バッテイングセンターの傍よ」

 やはりその辺か。


「なあ、そこ教えてくれないか?」とマックス。

「何で?」とイエローヘアー。

「おいら秘密だけど自衛隊なんだ」

「へー」

「あいつらのあじとがどれくらいか知りたい。協力してくれ」

「なるほど」


 イエローヘアーは仲間のところに帰って、しばらく話し合っていた。

 レッドヘアーのクイーンが車から降りた時、マックスはでかいと思った。百キロはあるだろ、このガタイでドラッグクイーンとは世の中これだから面白いとは思った。

 墨で描いたような眉毛、絵の具で描いたようなアイメイク、絶対ペンキだろうと思われる真っ赤な唇、この方は強烈な個性の持主だろう。

「私はメアリー、あんたは」と聞いてきたので、

「おいらはマックス」と答えた。

「作戦は?」

「まあ、そうだな外にいる金髪か荒くれをぶちのめして他のアジトを聞き出す」

「なるほど」

「今は夜だから、やりやすい」

「でも、あいつらが街にいるかな?」

「あいつら幹部を除いては大体がくるくるパーだから、必ずいる」

「じゃ車じゃだめね」

「そうだな、とりあえず、おいらもバイクを降りる。あんたたちの店の周りを捜そうぜ」

「車を止める?」

「ああ、近くに止めて、金髪か荒くれを車に引き込む」

「何で?」

「歌舞伎町のアジトを聞き出す。そのためには何をしてもいい」

 メアリーはにやっと笑った。

「いい作戦ね」


 予想通り球の打つ音が聞こえるバッティングセンターの脇をとおり二階に上がる階段を見た。一階は駐車場だ。

「あそこか?」とマックスが聞くと、

「そう、あの二階」とメアリーが答えた。

 メアリーが引き連れてきた五人も頷いた。

 まあ、中は無茶苦茶だな。

「しばらく待つ」とマックス。

 すると、二人の男―金髪ではないーが店のドアを開けて、階段を下りてきた。

 さっそくかもが来た。

 マックスとドラッグクーイン六人がその後をつけた。敵はどうやらワンカップ酒と缶ビール片手に歩いている。なので多分もっと酒を捜すために出てきたと思われる。


 絶好のチャンスである、なので、こっそり後をつける。

 敵はバッテイングセンターの裏から「手裏剣道場忍者からくり屋敷」(ほんとうにある)方面へと向かった。この辺は道が狭く暗い、なので、

「おい手裏剣道場の前で、襲うぞ、おいらは一人の首を絞める、あんたたち六人で一人をふくろにして銃やナイフを奪え」とマックスが言った。


 獲物の二人が手裏剣道場忍者からくり屋敷の前に来たとき、マックスが、

「やれえ!」と叫ぶ。

 黄、赤、紫、灰色、青、緑の髪をたなびかせ、一人の荒くれに殺到する。坊主頭はぎょっと目を見開き、マシンガンを向けようとするが、こっちの方が速かった。もう一人も銃を向けるが、その背にマックスが飛びついた。モヒカン刈りのそいつの首を締めあげる。


 モヒカン刈りを締め落とすと、

「おい、そいつを車に連れ込め!」とマックス。

「やろー、やめろおおお!!!」

 金的を蹴られた坊主頭は、六人の女? に担がれて、オープンカーの後部座席に連れ込まれ、迫力のドラッグクーインに囲まれた坊主頭、

「何だよ、何のま~~~ねだ」とかなりみっともなく叫んだ。

「いや、何ね、あんたにちょいと聞きたいことがあるんだ」

「な~~~~んだよ」

 マックスはにやっと笑った。

「なーにね、あんたのアジトはオカマバーだよな」

 マックスの後頭部に張り手が飛んだ。メアリーの手だ。

「ドラッグクイーン!」

「まあ、その店だな」

 坊主頭は

「おおお~~そうだ」

「アジトは他にあるのか?」

「ごにょごにょ」

 すぐにメアリーが坊主頭の股間を掴み、レッドのクイーンが喉にナイフを突きつける。

「ひいいいいい」

「あるのかよ?」とメアリー。

「ある、ある、ある!!!」

「どこだ?」

「東宝シネマだ」

 これは大きいな。

「何人だ?」

「五十人くらい」

 ふーん、ここは雅らと合流だな。

「おいらは援軍を呼んでくる。あんたらは身を隠す場所を急いで探せ」

「何故?」とメアリー。

「多分、今夜大規模な戦闘が起こる。だから隠れるところを捜せ」

「わ、わかった」


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