表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/40

DLC32 召喚獣2


 召喚獣の授業はまだまだ続く。

 レヴィンは召喚の才能がないようで、スライム程度しか召喚できなかった。


「そんなぁ……こんなところで後れを取るとは……不覚!」


 誰にでも特異不得意はあるものだ。

 レヴィンはとくに剣であれほど秀でているから、成績の面でも問題はないだろう。

 それより驚いたのは、シャルの召喚だった。


「にゃあ! 召喚するにゃ!」


 シャルが召喚を唱えると、なんと今度は大量の獣タイプのモンスターたちが現れた。

 さっきはルミナがドラゴンを召喚してすごかったが、シャルも物量ではそれに負けていない。


「ガルルルルル!」

「シャー!」

「ニャオーン」


 なんと一体だけの召喚ではなく、大量に、しかも多種多様なモンスターたちが一気に召喚された。


「す、すごい……!」


 先生も驚いているようで、


「シャルさん……これはすべて意図して召喚したものなのですか……!?」

「にゃあ……? ただここに集まれって念じただけにゃ」

「それでこれだけの数を……! 恐ろしい子……!」


 どうやら獣人であるシャルには、獣と心を通わせる力があるようで。

 しかしそれだけでは召喚に影響があるとは思えないが……。

 とにかくシャルの召喚術はまわりから一線を画していた。

 ふつう一体の召喚獣に命令をするだけでもかなり魔力の制御が必要らしいのだが。

 これだけの数を従えてなんともないのは、ドラゴン召喚に匹敵するほどとのことだった。


「これはおれも、負けてられないな」


 俺は腕をまくり、気合を入れなおす。

 おっと、そういえば召喚といえばDLCにもあったな。

 俺は思い出して、DLCの項目を開く。


――――――――

・召喚獣パック

――――――――


「よし、これでいっちょやってみるか」


 俺は召喚獣DLCの中から、適当に何体かみつくろってインストールする。

 どうやらDLCを選択しただけでは、召喚にはならないらしい。

 あくまで召喚するモンスターの選択しを増やすだけで、実際の召喚は自分で行わねばならない。

 だからまあ、これはずるにはならないわけだ。


「うおおおおおおおお! 召喚!!!!」


 俺がそう唱えると、なんと目の前にフェンリルが現れた。

 これはさっきDLCとして導入したモンスターだ。

 ていうことは、普通には召喚できないようなモンスターなのかな?


 俺が呼び出したフェンリルは、俺を見ると驚いたような声でこう言った。


「汝が我を呼び出した人間か……。ほう、我を召喚するとはなかなかやるではないか」

「あ、ああ……。俺が呼んだんだけど、ってかしゃべれるんだな」


 さっきまでみんなが召喚していたモンスターは、どれほど強力なものでも、人語を理解するものはいなかった。

 しかしこのフェンリルは、まるで人間の老人のような声で俺に話しかけてくるのだ。

 これもDLCモンスターだから、特別なのかな?


「我はフェンリルだぞ……? 人語を話すなどたやすいことだ」

「そうなのか……」


 いまいちこのフェンリルのすごさがわからない。

 まあ、名前的にも見た目的にも、ゲームとかでは強いモンスターだってのは、わかるけど。

 ふと、俺が気になってあたりを見渡すと。

 先生が腰を抜かして地面に座り込んでいるのに気付いた。

 ほかにも、多くの生徒が度肝を抜かして、中には恐怖で震えて物陰に隠れているものまでいる。


「あれ……? みんなどうしたんだ……?」


「ど、どどどドルクくん……! は、はやくそのフェンリルに帰ってもらいなさい……!」


「え……?」


 先生の言ってることがよくわからない。

 なにをそこまでおびえる必要があるのだろうか。

 まあ、フェンリルがここにいるままだと話がすすまなそうだし、おとなしく帰ってもらうことにするか……。


「……あーまあ、そういうわけだから……。もう帰っていいぞ」


「………………」


 俺がそういうと、フェンリルは俺を不満そうに無言で見つめた。

 まあ、そりゃあそうだよな……。

 かなり知能も高そうな高位の魔物だし、わざわざ呼び出されてなにもなかったら、そりゃあ怒るよな……。


 ということで、俺はDLCから高級な珍しい肉を選択して、目の前においてやった。


「おお……! こ、これは……! 珍しい三色ゴブリンの肉ではないか……!」


「ああ、迷惑料だ。もっていってくれ」


「うむ。汝はなかなかよい人間のようだ。また私を呼んでくれてもよいぞ。そのときは、また報酬としておいしいものを頼む」


「ああ……はいはい。わかったよ」


 どうやら肉はお気に召したらしい。

 まあ俺としてはDLCで出すだけだから、お安い御用だ。


 フェンリルは肉を食らうと、召喚された場所に戻っていった。

 俺が魔力を解くと、もとの場所に送還される仕組みだ。


「それで……なんだったんです? 先生」


「あ、あれがどういったモンスターか……わかっていないのか……!?」


「え? ええ、まあ……」


「あれはフェンリル……伝説上の生き物だぞ……!? そ、それを召喚するなんて……ありえない!!!!」


 まあ、そりゃあありえないだろうけども……。

 だってDLCだしな。

 通常の手段だと、とうてい召喚なんてできない魔物だ。


「ドルクくん……君は規格外すぎる……」


「はぁ……すみません」


 俺の授業は毎回こんな感じだった。

 俺の魔法の飲み込みのはやさと、魔力の規格外さは、先生からしたら迷惑なくらいだったようだ。

 もう教えるものはないと言って、追い出されるのも近いかもな。

 だがまあ、俺自身の目的はDLCを使うことにあるから、それでもいいけど。

 あとはルミナが楽しく学べるようにサポートをするだけだ。

 ちょうど、そろそろ学園DLCを使ってみようと思っていたところだ。

 俺は学園DLCの項目に目を落とす。


――――――――――――――

・学園DLCパック――文化祭

――――――――――――――


「これはなかなか楽しみだ……!」


 ほかにも限定制服衣装や、追加部活などもあった。

 今後はそれらを積極的に消費していこう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ