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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第六章 魔弦の糸

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道中にて 不穏な謎の影

「では皆さん、出発です!」


「「おー!」」


「ちょっと!私がリーダーなのよ!勝手に仕切らないでよ!」


 四人は街を出て、目的地の洞窟へと進む。距離としてはそこまで離れていない為、今回は徒歩で向かう事にした。


「しっかし唸り声ね……。実害は出てるのか?」


「出てはないけど不気味なのよ。私も一回調査に行ったんだけど、何も分からなかったわ。」


「どうりでレイでも知ってるわけだ。」


「だからリベンジしたかったわけ。アンタ達と組んだのもそれが理由よ。」


「ふーん。でもよ、俺達が詳細見たのは作戦会議の時だぜ?ここに行くのが分かってたのか?」


「……Cランクの同伴が必要って聞いたから割り込んだの。多分ここに行く気だなって。」


「凄い偶然だな。ま、頑張って行こうぜ!」


「ええ!」






 セインとレイは二人先頭に立ち、会話をしながら進んでゆく。一方後ろのスノウとクナイは、のんびりと歩いている。


「結局拙者、バナナを入れてきたでござる!冒険は楽しまないと!」


「いや!今回は私達より上のランクです。気を引き締めて下さい!」


「スノウ殿は緊張し過ぎでござるなー。もう少しリラックスした方がいいでござるよ?」


 背中のカバンからバナナを取り出して見せるクナイ。スノウはそれを見ながら会話を続ける。


「それで、クナイさんは今回、どうして調査に?」


「拙者、実績を挙げて早くCランクへ上がりたいのでござるよ!行けるダンジョンが増えればもっとお宝に会えるでござる!」


「珍しい物が好きなんですね。アーティファクトとかもですか?」


「そうでござる!不思議なアイテムなんてロマンの塊!たくさん集めて自慢したいでござる!」


「なら、一緒に頑張りましょう!唸り声の正体が分かれば、お宝に会えるかもですよ!」


「「おー!」」













 ◇◇◇



「……来たぞ。」


「承知した。追跡を開始する。」


 四人がミノス洞窟へ向かう中、それをこっそりと付けていく男達が居た。彼らは黒装束を着込み、木々を飛び移りながら遠巻きに観察していた。


「今回のターゲットは奴らだ。タイミングを見て……手柄があれば全員始末する。」


「だがよ、全員美男美女だよな。」


「……殺す前くらい、好きにさせてやる。抜かるなよ。」


「へへっ、そう来なくちゃ!」


 彼らは四人を追い、一定の距離を開けながら後を付けていく。


「奴らはミノス洞窟へと向かっている。おそらく唸り声の調査だろう。」


「ここで他の冒険者達を見張って、手柄があれば横取りする。今までは我慢してたが、今回はどうなるかな?もう殺りたくてたまんねえよ!」












 ◇◇◇


「さあ、着いたわよ!ミノス洞窟!」


「レイさん、ここのどこが洞窟なんですか……。」


 歩き出してしばらく後、四人は目的地のミノス洞窟へと辿り着いた。しかしそこは洞窟など無く、広々とした草原が広がっていた。


「……お前、本当に来たことあるのか?」


「あるわよ失礼ね!本当にここに洞窟があったのよ!?」


「こんな広い場所に洞窟でござるか。すぐに見えそうでござるが……。」


 クナイは辺りを見渡すが、見えるのは山と草花ばかり。少なくとも洞窟は見当たらない。



「場所を間違えましたかね?セインさん、地図を貸して下さい!」


「ああ。これだよ。」


 スノウは地図を周りの地形と見比べる。場所としてはここに間違い無いようだが、やはり洞窟は見つからない。



「最近地震とかありましたか?地面に沈んでしまったのかも。」


「絶対に無いわよ!他の冒険者も調べに来てるし、ここの所平穏そのものよ。」


「とにかく探してみようぜ!絶対にあるはずだ!」


 セインは辺りを調べ始めた。地面を触り、手触りを確認している。


「クナイさん、私達もやりましょう!」


「どこを調べるでござるか?」


「そうですね……。あっちの方を確認しましょう!」


「任せるでござる!」


 スノウはクナイを引っ張って、セインと反対方向の地面を調べだす。レイは周りを見渡し、首を傾けていた。



「おかしいわね。やっぱりここのはずなんだけど……。」









「ここだ!……うーん、違う。次はここ!」


 スノウは手当たり次第に地面を叩く。しかしどこも平らで全く違和感を感じない。するとクナイは何かに気づいたのか、遠く離れた地面を指差した。


「あそこはどうでござるか?何か気になるでござるよ。きっとお宝でござる!」


「えっ?あそこですか?」


 そして二人は、セインとレイの目が届かない場所へ移動する。スノウは尚も地面を叩きながら、クナイへ呼びかける。




「この辺りでしょうか?ちょっと分からないので教えて下さい!」


「了解でござるよ。お宝と言うのは……。」


 するとクナイは腰から黒塗りの短剣を取り出す。そして……まるで獲物を見定めるような冷たい目で、スノウを見下ろしていた。


「拙者にとってのお宝とは……。」


 そして彼女の首に、短剣が振り下ろされる。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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