トレジャールでの初依頼!
「失礼します。このクエストをお願いします!」
「おっ、新人さんですね!話には聞いてるよ!トレジャールへようこそ!私はクリス!歓迎するよ!早速のクエスト、準備するから待っててね!」
スノウはクエストをカウンターに持って行くと、そこには帽子を被った黒髪の少女が立っていた。彼女はクリスと名乗り、クエストの受注作業に入っていた。
「初クエストはオーク討伐ね。オークは大型の魔物。結構丈夫だけど平気かな?」
「それは分かりません……。でも、自分の力を知るためにもやってみたいんです!」
「ふむ、なるほど。それなら無理な時はすぐに教えて下さいね!他の冒険者にクエストを回して、早急に対応するから!」
「申し訳ありません……。」
「気にしないで!初めは皆そうやって強くなるのよ!困ったらドンドン頼って頂戴!……よし、手続き完了!気をつけてね!」
「はい!行ってきます!」
「受付の人、優しそうな人だったなー。これからお世話になるんだから、私もしっかりしないと!」
手続きを終えたスノウは、協会内のお店で道具を揃えている。ふと上空を見ると、空から声が聞こえてきた、そんな気がした。
(スノウさん!ポーションに地図、ちゃんと持ちましたか?)
(初のクエスト、応援してますよ!頑張って下さいね!)
「モルモーさん、元気にしてるかな?あれから半年、会いたいなあ。そのためにも、どんどん強くなって、会いに行けるようにしないと!」
スノウは道具を詰めたカバンとモルモーへの気持ちを背負い、クエストの現場に向かうのだった。
「ここが目的地、この辺りにオークが居るんだよね。緊張するなー。」
辿り着いた場所は広い草原。遠くを見ると小さい村が見えたので、まずはその村で情報収集を始めることにした。
「失礼します!クエストを見てここに来ました!詳細を教えて頂けませんか?」
「おお!来てくださったか!ささ、こちらに来てくだされ!」
現れたのは村の長老。彼はスノウを家にあげ、席に座らせる。スノウは早速、クエストについて話を切り出した。
「今回のクエストを受注したスノウといいます。事情を伺ってもよろしいですか?」
「かしこまりました。ここは田舎の村でして、野菜や食用の動物を街に売ることで生活をしております。しかし、最近になってオークが現れ、それらを食べ荒らすのです……。このままでは村の皆が生活出来ません。何とか追い払って頂けませんか!」
「分かりました!やってみます!」
それからスノウは村にある畑や牧場の位置を聞き、そこにある小屋に隠れることにした。待ち伏せて一気に叩く方が確実だと考えたからである。しかし、日が昇っている間にはオークは現れす、やがて辺りは真っ暗になってしまった。
「これから襲ってくるのかも。ずっと見張るのは大変だけど、頑張らないとね!」
「失礼しますぞ!スノウさん!」
外を見張っていると、サラダとパンが乗った皿を持った村長が小屋の中に入って来た。
「村長さん!危ないですよ。いつオークが来るか分からないんですから!」
「いえ、見張って頂いているのに何もしないわけにはいきません!夜食をお持ちしたので、食べて下さい!」
「本当ですか?ありがとうございます。ちょうどお腹が空いていたんです!頂きますね!」
スノウは食事をしながら小屋の中で待ち続けていたが、やはりオークは現れない。何も起こらないまま時間が過ぎ、朝がやってきた。
「何も起きなかった……。今回は被害無しね。よかったー!それじゃ、村長さんに報告しないと。それにしても、何で来なかったんだろ?私が居るのが分かってたのかな?」
疑問を持ちつつも、小屋から出ようとするスノウ。小屋の扉に手をかけ、村長の所に向かうのだった。
「あれ、開かない。壊れてるのかな?」




