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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第三章 獣の街、ケモリアへ

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捕まえろ、真の黒幕!

「アアアアアアアアア!ガァァァァァァァァ!」


「……オルガさん、もしかしてあの子が!?」


「ああ、ゴブリン達のリーダー、ゴブリンキングだ。」


 オルガとスノウ、二人が見た者は、縛られた木を引き抜こうと暴れているゴブリンキングの少女、リンの姿だった。激しく体を動かしているせいで、身体中に傷が出来ている。そして首輪にはまった赤い宝石が光を放っていた。


「オルガさん!あの首輪、何か光ってますよ!」


「俺も気になってた。一度森に入る前に少し光りだして、戻ってきた時には強く輝いていた。その後彼女は豹変したんだ。」


「それでは、あれを壊せば落ち着きますかね?」


「だがどう壊す?仕組みがまるで分からないが……。」


「レオンさんを呼びましょう!何か分かるかもしれません!」


 そう言ってスノウはすぐに街の中に駆け出していく。数分後、彼女はレオンを連れて戻ってきた。




「レオンさん!これ見て下さい!この首輪、見たことありませんか!?」


「どれ、失礼しますぞ。……ん!これは……まさか!?」


 暴れているリンをじっと見つめるレオンはその身を震わせていた。


「何か分かったか?」


「あれは[従属の首輪]!アーティファクトの一つで、嵌めた相手に自分の命令を聞かせる物です!どうしてこんな物をゴブリンが……?」


「そんな物があるんですか!?……それで、外す方法はありませんか?」


「これは所有者が近くに居なければ使えない物……仕掛けた者が何処かに居るはずです!其奴を倒せば首輪も外れましょう!」


「了解です!皆さんはここに居て!私が探して来ます!」


「頼みましたぞ!スノウ殿!」







 ◇◇◇◇◇◇


 ケモリアから少し離れた森の中。ここには男達が隠れていた。騎士の装備に身を包んだ男達は歯ぎしりをしながら手元のリモコンを見つめている。


「クソっ!何だあのガキ共!?ゴブリンキングを倒しやがった!これじゃあケモリアを壊滅させる計画が台無しだ!」


「どうする!?このままじゃ俺達も……。」


「いっそ爆破するか……?いや、下手に殺せば、奴らに怪しまれる!」


「それなら俺達でやるか?戦士達は街の中、居るのは手負いのガキ共とレオンだけ。一気に攻めれば!」


「その必要はありませんよ?」


「……は?」


 二人が話していると、木の陰から謎の声が割り込んで来る。警戒しながらその方向を振り向くと、そこには少女……スノウが立っていた。



「な、何だお前は!?」


「今の話、聞かせてもらいました!あの子が暴れ出したのは貴方達のせいですね!ここで捕まえて、首輪を外してもらいます!」


「フン!何かと思えばただの魔族じゃないか!俺達の敵じゃない!さっさと殺っちまおう!」


 二人の男は剣を構えて突進してくる。スノウは一度ジャンプして飛び上がると、手頃な木に飛び乗り、そこで構えを取った。


「行きます!スノーカッター!」


 スノウの手のひらから飛び出す斬撃。しかし男達は難なく盾を使い弾き飛ばした。


「当たるかよ!その程度じゃ俺達には勝てないぜ!」


「それならこうです!アイスバインド!」


 スノウは続けざまに氷の鎖を出し、相手に叩きつける。一人は避けたが、もう一人は鎖の下敷きになり、地面に押し付けられていた。


「しまっ!?駄目だ!捕まった!」


「そこだっ!ぶつかれー!」


「ギャッ!?」


 スノウは縛り付けた男目がけて、魔力を込めた蹴りを叩き込む。それは男の腹部にぶつかり、近くの木に吹き飛ばす。


「やられただと!?……チッ!役立たずめ!俺は逃げるぞ!じゃあな!」


「なっ!?おい!待ってくれよ!」


「仲間を見捨てた!?ちょっと、待ちなさい!」


 一人は捕まえる事が出来たが、その隙にもう一人が森の中に駆け込んでゆく。スノウも追いかけようとしたが間に合わず、離れてゆく後ろ姿を眺めることしか出来なかった。


「逃げられた……。」


「アイツ……俺を見捨てやがって……。」


 スノウが落ち込んでいる隣で、同じように男がショックを受けていた。自分が捨てられるとは思っていなかったようである。


「仕方ないですね。それなら貴方にお願いしましょう。あの子の首輪、外して下さい!」


「だ、誰が外すもんか!アイツは俺達の駒だ!手放すつもりは無い!」


「……もう一度言います。外して下さい。」


「嫌だね!あの駒は俺達の計画に必要なんだ!離す気なんてn」


 男の言葉は途中で止まってしまった。その目には、男の喉元にナイフを突き立てるスノウの姿があった。


「もう一度言いますね?……外してください。でないと……。」


「ヒッ!?分かった!分かったよ!外すから殺さないでくれ!」


 そう言って男は慌てて手元のリモコンを操作する。何度かボタンを触った後、リモコンからピコンと音が鳴り響いた。


「こ、これで首輪は取れたはずだ!これでいいだろ?な、助けてくれよ!」


「それはレオンさん達が決める事です。さあ、行きましょう、ケモリアの街に。」


「ひ、ヒィィィ!」


 スノウは笑顔で男を引っ張っていく。男はその姿を見て、凍ったように動けなくなってしまった。

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