ケモリアの街、いざクエストへ!
ケモリアの街に入った一行は、門番に案内された宿屋に辿り着いた。
「ここで今日は泊まってくれ!宿の者には話を通してある。思いっきり休んでもらって構わないからな!」
「わざわざありがとうございます!」
そして部屋に入った三人。ナッツは目をこすりながら、ベッドに入り込んでしまった。
「なんか眠い……。今日は早く寝るね。」
「お疲れ様。また明日な。」
「お休みなさい!」
残ったスノウとオルガは、明日の予定について話し始める。二人とも気になる事があるようで、少しそわそわしていた。
「今日はお疲れ様です。明日は依頼について、お話があるんですよね?」
「おそらくな。だが、俺は昼に襲ってきたゴブリンの事が少し気になってるんだ。」
「何で依頼が出たのを知ってるかって事ですか?」
「ああ。もしかして協会に仲間がいるのかもしれない。それで情報を流してたのなら……。」
「それなら、私達が受けたのも分かりますよね?そこには気づいてないようですが?」
「だよな。情報源はどこなのか、気になるな。」
二人は首を傾げていたが、やがてスノウがあくびをすると、ベッドに飛び込んだ。
「難しいことを考えるのは明日にしませんか?早く寝ないと朝が大変ですよ?」
「お前馬車で寝てただろ?よくそんなに寝れるよな……。」
「何か眠いんですよね。それでは、お休みなさい!」
「俺も寝るか。お休み。」
オルガも別のベッドに入り、一日が終わりを告げるのだった。
「おはようございますー。……あれ、いないや。どこ行っちゃったんだろう?」
次の日。スノウが起きると、二人の姿は見えなくなっていた。
「きっと外で運動してるんですよね。うん、そうです!早速行ってみましょう!」
彼女が外に出ると、予想通り、オルガとナッツは二人で組手をしていた。
「やっ、ハッ!そこだっ!」
「甘い!後ろが空いているぞ!」
ナッツのパンチを手で防ぎ、オルガはすかさず後ろに回り込む。腕を掴むと一気にひねり上げ、地面に押さえつけた。
「痛い!ちょっと、練習じゃないの!?」
「すまん。やりすぎたな……。」
「早速やってますね。お二人共、おはようございます!」
「あ、スノウ!おはよう!」
「やっと起きたか。遅かったじゃないか。」
すぐに腕を離すオルガ。そこにスノウも合流し、今日の予定を確認する。
「まずは街の役場に行くんですよね?ナッツさん。」
「うん!そこでクエストの詳細を確認して、早速対策を考えるんだ!道は分かるよ!」
「なら早く行くぞ。いつ何が起きるか分からないからな。」
「待って下さい!ご飯もらってきます!」
スノウはそう言って駆け出し、しばらくするとパンを持ってやって来た。
「はいこれ持って!食べながら行きましょう!」
「マナーがなってないぞ。向こうについてからでいいだろう。」
「オルガってそういうの気にするんだ。意外だなー。」
「お前ら……まあいい。とにかく早く行こうか。」
そして3人はパンを頬張りながら、街の役場に向かって歩いていった。
◇◇◇
街の役場に着いた3人。扉を開けようとした丁度その時、中から巨大な体躯の獣人が出て来たのを目撃する。黒い鎧と大型の斧を背負った、獅子の獣人がそこに居た。
「おじさーん!着いたよー!」
「おお!ナッツ、来てくれたか!それでは、諸君らが依頼を受けた方、ですな?」
「は、はい!」
「ああ、よろしく頼む!」
「こちらこそよろしく頼みますぞ!では、まずはこちらへ。現状をお伝えします。」
獅子の獣人に促され、役場の大きな机に案内された3人。そこで座っていると、彼が地図を持ってやって来た。
「来て頂いて感謝いたします!私はレオン。ここの街のリーダーを務めてる者です。」
「おじさんはもともとAランクの凄腕冒険者だったんだよ!今は街の長をやってるけど、とっても強いんだ!昔は獣王って呼ばれてたんだよ!」
「何と!Aランクですか!?オルガさん、私達の目標の超一流冒険者ですよ!サイン貰いましょう!」
「真面目に話を聞け!……それで、その獣王がどうして俺達に依頼を?そんなに強いなら、一人で充分な気もするが?」
オルガはレオンに質問すると、彼は苦笑いをしながら質問に答えた。
「いや、実にその通り。本来なら私達でやれるのですが……。どうにもならない事情がありましてな。こちらをご覧下さい。」
するとレオンは持ってきた地図を広げて3人に見せる。そこには、街の絵と近場の地図が描かれていた。
「この街には、諸君が入ってきた門以外に、もう一つ門がありましてな。どうもそちらの様子がおかしく、警備部隊を調査に向かわせてるのです。なので……。」
「人手が足りないって事ですね。」
「ええ。流石に私まで前線に出ては、街の者が不安になってしまう。そこで、信頼できる協会の冒険者殿にお願いしたいと思いましてな。」
「了解した。奴らが来たら迎撃すれば良いんだな?」
「やり方はお任せします!どうかよろしくお願いしますぞ!」
◇◇◇
「ちょっと失礼。この見張り台、使ってもいいかな?」
「ああ!自由に使ってくれ!」
レオンの話を聞き、オルガはすぐに動き出した。入ってきた門の門番に許可を取った後、併設された見張り台に登り、監視を始めたのだった。
「馬車一つにあれだけの数で来れたんだ。本命の街にはもっと大群で来るはず……。慎重に見張るとするか。」
書いていたストックが無くなりましたので、ある程度書き溜めてからまた投稿させて頂きます。申し訳ございません。




