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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第三章 獣の街、ケモリアへ

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出発、ケモリアへ

 市場の入り口でスノウとオルガを待っていたナッツ。すると、二人がそれぞれ別の道から入り口に戻ってきた。


「お、来たね!どうだった?掘り出し物市は?」


「はい!色々見ました!それで思い切って、アーティファクト買っちゃいました!」


「お前もか。俺も買ったんだ。戦略の幅が広がるかもと思ってね。」


「へぇー。どんなのどんなの!?僕にも見せてよ!」


「はいどうぞ!これになります!」


 ナッツの呼び掛けに応じて、二人はアーティファクトを見せる。それを見たナッツの目はキラキラしていた。


「いいなー。僕もアーティファクト買いたいなー。しっかりとお金を貯めないと!」


「なら、その為にも今回のクエスト、バッチリとこなしていこう!」


「はい!」






 三人でトレジャールの門を出ようとした時、ある人物に声を掛けられた。そこに立っていたのは、スノウの案内をしてくれた門番である。


「君達!マネージャーから話は聞いたぞ!遂に昇格試験らしいな!頑張れ!」


「はい、頑張ります!そう言えば、門番さんはランクってあるんですか?私達がクエストに行く時、だいたい門の近くに居ますよね?」


「それは内緒だ!俺と同じランクに来たら教えてあげるから、頑張って来なさい!期待してるぞ!」


「ええ!行ってきますね!」



 スノウ達は門番との会話の後、フーシャが手配してくれた馬車に乗り込む。動き出した馬車に揺られながら、3人はケモリアへの道を進んでいく。


「ケモリア……どんな所なんだろう?初めてですから何かソワソワしちゃいます。」


「ケモリアは自然の中で生きる獣人達の街なんだ!でも、獣人だけじゃなくて、色んな種族の人達も暮らしてるよ!王都みたいな乱暴な所じゃ無いから大丈夫だよ!」


「……王都?また知らない地名が出て来たな……。」


「王都ヒューマニア。強いアーティファクトを集めているらしくて、他国の侵略もしてるって噂だよ。僕はまだ行ったことが無いけど。」


「一応頭に入れておこう。もしかしたら、そこ関連のクエストもあるかもしれないからな。」







◇◇◇


 馬車に揺られて数時間。3人がウトウト眠っていると、突然騎手が大声を張り上げた。


「お客さん!大変だよ!敵襲だ!」


「何!?敵襲!?どういう事だ!」


「ゴブリンだ!何でこんな所にいるんだ!?まだケモリアから随分と離れているのに!」


「仕方無い。俺が出よう!丁度試したい物もあるしな!」


「いたい!」


「な、何するんだよー。」


「敵襲だ!さっさと起きろ!迎撃するぞ!」


 すやすやと眠っている二人を叩き起こして一緒に外に出るオルガ。周りを見ると、そこには複数のゴブリンが立っていた。奥には更に大勢が固まっている。


「これが目的の馬車だ!中にいる奴は皆殺しにしろ!」


「「「オーーー!」」」



「……数が多いな。早速コイツの出番と言うわけだ!」


 オルガはグローブを手に装着し、ゴブリンに向かっていく。


「な、何!?速い!」


「鍛えてるからな!」


「ギャッ!?」


 オルガは近くにいたゴブリンを掴み、集団に投げつける。ゴブリン達は一目散に散らばり、回避するが、オルガはそこを狙って一体ずつ攻撃していく。


「そこだっ!」


「ギェェ!」


「何だコイツ!聞いてないぞ!」


 ゴブリン達は予想外の事態に慌てて逃亡しようとする。だが、その後ろにはスノウとナッツが回り込んでいた。


「貴方達、一体何の目的があって来たんですか!?場合によっては痛い目にあってもらいます!」


「黙れ!お前らみたいなガキに捕まるものか!」


 ゴブリンは棍棒を持って二人を襲う。それを慎重に避けながら、スノウは相手の腕を掴んだ。


「新技です!フローズンショット!」


 ゴブリンを放り投げ、すかさず片手に魔力を集中する。そして魔力の玉を作り、相手に投げつけた。


「ガハッ!」


「捕まえた!さあ観念してください!」


 放った玉が当たった部分が凍りつき、ゴブリンの動きを止める。そこをすかさずロープで縛り上げ、地面に押し付けた。






「や、ヤバいぞ!みんな逃げろー!」


 一人の号令で、慌てて逃げ出すゴブリン達。この場に残されたのは、三人とゴブリンだけだった。


「もう逃げられないぞ!さあ、どうして俺達を襲ってきたのか、教えてもらおうか!」


「な、何の事だか分からないな。俺達はただここを通りがかっただけで、仕掛けて来たのはそっ」


「悪いな、俺は今機嫌が悪いんだ。場合によっては……。」


 オルガは地面に拳を打ちつける。すると業音と共に地面にヒビが入った。


「お前の体にもヒビが入るかもしれないなぁ。」


「ひ、ヒィィ!」


 ゴブリンは恐怖のあまり顔が真っ青になっている。それを見たスノウは、優しく話しかけた。


「お願いします。どうして私達を攻撃したのか、話してもらえませんか?悪いようにはしませんから。あの人にも貴方に手出ししないように言っておきますよ。」


「そ、そこまで言うなら……。」


 すると、しょうがないという顔をして、ゴブリンが話を始めた。


「お、俺達がお前達を襲った理由は……。」



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