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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第三章 獣の街、ケモリアへ

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掘り出し物市、新しい武器!

 依頼を受けて少し後。3人は獣の国、ケモリアに向かう前に街の市場を訪れていた。


「なあ、何で市場に来たんだ?」


「それはね!今日は掘り出し物が売り出される日なんだ!ここならポーションとか予備の武器とか、色々安く売ってるんだよ!」


「ナッツ君は詳しいな。なら、ここで準備をしてから向かうか。」


「うん!こっちこっち!」


「ちょっ、早い!待って下さい二人ともー!」


 ナッツはオルガを引っ張って駆け出していく。それをスノウも追い、市場に突撃することになった。




 トレジャールの市場は多くの人で賑わっていた。スノウは近場の露店に並べられたアイテムを手に取り、驚愕の顔を浮かべていた。


「こっちは薬草に、訓練用の剣です……!確かに安い!私が他のお店で見るときより安いですよ!」


「失敗作とか使用期限の近いものも混じってるんだ!でも、冒険者はすぐに使っちゃうから、あんまり気にしない人が多いんだ。」


 スノウは安い商品を見て回り、使えそうな物を探している。すると、市場の中心に人だかりが出来ているのを発見した。


「あれは?何か始まるんでしょうか?」


「あれは掘り出し物市だよ!珍しいアイテムや、アーティファクトが売られてる事があるんだ。」


「「アーティファクト!?」」


「そ。アーティファクトって色々種類があるから、自分が使わない物は売ったりすることもあるんだ。」


「何か勿体ない気がします。せっかく手に入れたのに。」


「だが、使わん物を持っててもしょうがないだろう。誰かが使ってくれるなら、結果的に役に立つ訳だ。」


 しばらく商品を見ていた3人。するとオルガは提案を出した。


「どうだ?ここは一つ、自由行動にしないか?人目を気にせずに好きな物を買っていこうじゃないか!」


「賛成です!私、色々見て回ってきますね!」


 スノウはそう言って掘り出し物市に走っていった。一方のオルガは彼女とは別の方向に歩き出した。


「俺も色々回ってみるか。ナッツ君はどうする?」


「僕は入り口で待ってるよ。必要な物は揃えてるし。」


「そうか……。それなら俺達で行ってくるから、留守番を頼むよ。」


「うん!任せてよ!」





◇◇◇


「あっ、これは……。」


 掘り出し物市を見て回り、スノウの目は一つの商品に向かっていた。


「[雷鳴剣]……雷のナイフ、ですか?」


「おっ、お嬢さん、これが欲しいのかい?」


「あ、ちょっと興味がありまして。これっていくら位ですか?」


「これね……5万ゴールドだね。」


「ご、5万……高いけど、届かない額では……。」


 店主から提示された金額と自分の財布を見比べているスノウ。店主は構わず説明を続ける。


「これは一応、αクラスのアーティファクトなんだよ。でも、ナイフだからね……皆欲しいのは、こう、もっと派手な武器なのさ。」


「……。」


「それで売りに出されたのを、俺が仕入れたわけ。どうするお嬢さん?」


 悩んでいるスノウ。すると気のせいか、自分を選んでくれと言わんばかりに、雷鳴剣がキラッと輝いた気がした。


「……このアーティファクト、私が買います!」


 スノウは財布からゴールドを取り出し、店主に渡す。彼はこれにびっくりしていた。


「ほ、本当にいいのか!?一応アーティファクトだが、そんなすぐ決めちまって……。」


「はい!私、雷にもちょっと適性があるんです。大物よりも、軽い武器で練習したいなって、ちょうど思ってたんです!」


「そうか……。それなら、ハイ!これはお嬢さんの物だ!ついでに鞘も付けとくよ。これに入れるといい!」


 店主はゴールドを受け取り、雷鳴剣をスノウに手渡す。スノウはそれを握り、手触りを確認していた。


「やっぱり!しっくり来ます!これは私にとっての掘り出し物だーー!」


「お嬢さん!他のお客さんがびっくりするから、声は程々に頼むよ。」


「ごめんなさい……。何か興奮しちゃいました。」


 そして雷鳴剣を鞘に入れ、店主にお辞儀をしてからその場を後にした。


「これからよろしくお願いしますね!」


 買った剣に挨拶をするスノウ。それに合わせて、雷鳴剣がキラッと輝いた気がした。








◇◇◇


「このグローブ……悪くない。着け心地も硬さも丁度いい!おじさん、これは?」


 オルガが手に着けたのは金属がはめ込まれたグローブ。手の甲の上には一枚の板がついていた。


「おっ、兄ちゃん良い物に目をつけたね!これはαクラスのアーティファクト、[シールドグローブ]!ただ殴るだけじゃなくて、そこの板から魔法の盾を出す事が出来る!緊急の防御にはもってこいの一品だよ!」


 商品の良さを熱弁する店主。しかしオルガはそれを聞いて首をかしげた。


「確かにいい物だが……たったの3万ゴールドか?」


「ああ、拳ってのは殴るのが当たり前だろ?盾なんか無くても問題無いから、誰も使わないんだ。」


「それで安売りか。なら、俺が買ってもいいか?」


「おっ!ありがたい!それならオマケでこれもやるよ!」


 店主がオルガに渡した物は、グローブについているものと同じ、金属の板である。


「いいのか?これも貰ってしまって。」


「いいってことよ!応急用の板だから、傷んできたら交換してくれ。板は魔力があれば直せるが、こういう予備はあって損する事はないから、持ってってくれ!」


「ありがとう!遠慮なく使わせてもらうよ。」


 オルガは店主にお辞儀をした後、グローブと予備の板を受け取り、店を出た。



「さて、そろそろ皆と合流するか。一度戻らないとな。」


 オルガは手に入れたグローブを大事そうに抱えながら、市場の入り口に駆けていくのだった。

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