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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第三章 獣の街、ケモリアへ

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昇格試験!

 冒険者のダンジョン研修が終わってしばらく後。スノウとオルガは二人で冒険者協会に向かっていた。


「ついに初の昇格試験だな。だいぶクエストも受けたし、最初に組んだ時より力もついてきたんじゃないか?」


「ですね!ここが一つ目の山場、絶対に成功させましょう!」


「ああ!」


 二人は意気揚々と受付に向かう。そこではいつも通り、クリスがクエストの受付を行っていた。ふとスノウは、そこで一人の女性を見かけた。


「気をつけてくださいね。……さん。」


「心配し過ぎよ。すぐに終わらせるから安心して。」


「しかし、今回はBランククラスの依頼です。油断しないように、ね?」


「忠告感謝するわ。それじゃあ、行ってきます!」


 フードを深く被り、どんな風貌かは分からなかったが、そこで二人はすれ違った。


「あ、失礼します!」


「……!!」


 身体が掠りスノウは謝罪したが、その女性は何事も無かったかのように、その場を後にした。


「あの人、凄く強そう……。あんな風に早くなりたいなあ!」


「だったらもっと強くなるぞ!……って本題からズレてるよな。まずは昇格試験だ。」


「……忘れてた!行きましょう行きましょう!」








「クリスさん!おはようございます!」


「おはよう二人とも!今回いよいよ昇格試験でしょ!?早速マネージャー連れてくるから!」


「お願いします!」


 協会に着いた二人はクリスに声をかける。すると彼女はフーシャを探しに奥に入っていき、すぐにフーシャを捕まえて戻ってきた。


「眠いフミャ。お休みなさいフミャ。」


「駄目です!依頼の説明をお願いします!」


「依頼……?……あっ、フミャ!?二人とも昇格試験フミャね!?忘れてたフミャ!」



「忘れてたのか……。」


「そんな日もありますよね。」


 フーシャは協会の奥で顔を洗い、目を覚ましてから改めて説明を始めた。


「フミャ!それではきみ達に昇格試験を言い渡すフミャ!一応説明すると、昇格試験は上がるランクのクエストを受けてもらうフミャ!ちょっと難しいから、しっかりと警戒しながら遂行するフミャ!」


「あれ、私達Fランクですけど、Eランクのクエストも受けてますよ?一ランク上なら普段と変わらないのでは?」


「まあ、そう思うフミャよね。上のランクに慣れてれば、そのランクの昇格試験も楽になるフミャ。無理のない範囲で挑戦して、力をつけとくフミャ。それでは発表フミャ!きみ達が受けるクエストは……これ!」


 そう言ってフーシャらは二人に依頼書を手渡した。


「獣の街ケモリアからのクエスト!ゴブリンキング討伐フミャ!」


「獣の街?」


「フミャ!獣人の皆様が暮らしている街フミャ。ここが最近ゴブリン達の襲撃を受けてるから、やっつけて欲しいフミャ!」


「私達だけで!?出来ますかね……?」


「もちろん二人だけじゃ無いフミャ。他にも昇格試験を受ける子がいるから、一緒にお願いするフミャ。それではこちらにどうぞフミャー!」



 フーシャが呼ぶと、一緒にクエストを受ける冒険者が部屋の奥からやって来た。……そこで現れたのは小さい手斧を持った、獣の耳を生やした冒険者だった。毛皮で出来たコートを被った、茶髪の少年である。


「さ、挨拶して下さいフミャ。頑張るフミャよ!」


「は、はい!」







「僕はナッツ・スクワール!今注目の冒険者!……になる事を目指してるんだ。よろしくね!」


 自己紹介をした少年……ナッツは、深々と頭を下げた。


「私はスノウ・ミストホワイトです!よろしくお願いしますね!」


「俺はオルガ・オーガル。よろしく頼む!」


 3人がそれぞれ挨拶すると、フーシャは笑顔で3人に宣言した。


「それでは、昇格試験を開始するフミャ!成功目指して頑張って下さいフミャ!」


「はい!」





 その後三人は受付で手続きを終え、クリスと会話をしていた。


「クリスさん!今回のゴブリンキングって、どんな相手なんですか?」


「ちょっと待ってね……よし!いいかな?ゴブリンキングは名前の通り、ゴブリンの王様よ!頑強な肉体と武器を扱う頭脳を併せ持つ強敵!これを倒せれば冒険者としては一人前ね!」


「一筋縄ではいかなそうだ。しっかりと準備をしてから行くか。」


「きっちりと準備しなよ!もしもがあったら大変だから!」


 まだ見ぬ強敵の話を聞いて、武者震いしているオルガ。そんな彼を見て、スノウも決意を固めていた。


「必ずクエストを成功させて、獣人の皆さんの平和を取り戻します!」


「うん!僕も頑張るよ!」


「その意気よ!皆ならきっと出来る!頑張ってね!」


 こうしてスノウ達の、新しい冒険が始まるのだった。

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