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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第二章 挑戦!ダンジョン研修!

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絶対絶命!

 5人はギガマンティスを足止めし、来た道を皆で引き返している。まだ追ってきている気配は無い。ひたすら走っていると、前方にウルフの群れが現れた。


「グルル、ガウウウ!」


「邪魔するな!この犬っころめ!」


「ギャウウ!」


 ジンの手から離れたレイがハルバードを振るい、ウルフを追い払う。その場を通り過ぎようとするが、その時彼女の足に何かが絡みついた。


「……えっ、これって……。ツタ?」


「にゅる?」


 ツタの伸びる方向を見ると、そこにはさっきの宝箱が置いてあった。その宝箱はツタを伝い一気に彼女に迫る。





「にゅー!」


「へっ?ちょっ!?」


 ……すると宝箱は彼女のお腹に飛び込み、彼女が反射的に抱える形になった。


「にゅー。」


「何?連れていけって言う訳?」


「にゅー?」



「おい!急ぐぞ!早く来い!」


「分かってるわよ!……もう、仕方無いわね!」


「にゅ!」


 レイは宝箱を抱えながら走り、皆に合流するべく急ぐのだった。






「ここの通路を抜ければ、私達が最初に休憩した部屋があります!そこまで来れば後はひたすら一本道です!」


「承知したのじゃ!」


 スノウが白マップを持って進む道を伝え、道を塞ぐ敵はジンが処理する。オルガとリゼは後方を警戒しながら地上に向かっていた。


「ここです!あと少し!早く抜け……なっ!?」


「ギェェ!」


 スノウの目の前には、押し潰したはずのギガマンティス。追ってくるのではなく、待ち伏せていたのである。


「そんな、何で!」


「あれが理由じゃろう。地面が抉れておる……。」


ギガマンティスの側の床には大きな穴が開いている。おそらくここまで、穴を掘って待ち構えていたのだろう。


「いかん!危ない!」


 振り下ろされる鎌をジンが弾くが、タイミングがズレたのか、今度は自分が体勢を崩し、壁に叩きつけられてしまう。


「ぐっ、これは痛いのう……。」


「ギェェェェ!」


「させません!ホーリーウォール!」


「ギェ?ギェェ!」


「うそ……。私の壁が……!」


 リゼが展開した壁も、今度は通用しなかった。壁に何度も鎌を打ちつけ、あっさりと突破されてしまう。


「クソっ、させるか!」


 鎌がリゼを襲う直前、オルガが割って入る。彼女を守ることは出来たが……オルガの胸には鎌が貫通していた。


「そんな……オルガさん……!」


「ぐっ……俺に構わず走れ!後は一直線だ!」






「あっ……あっ……。」


 スノウは足がすくんで動けなくなっていた。彼女の脳裏には、ケルベロスに追われていた時の記憶が蘇り、今の状況と重なって見えていた。


「嫌……嫌……嫌……!」


「どうした!……早く行け!」



 動けないスノウの前に鎌(牙)が迫る。今度はオルガも庇うことが出来ない(庇ってくれるものは誰も居ない)。そして鎌(牙)が振り下ろされる。



「嫌ァァァァァァァァァ!」



 スノウの絶叫が響き渡り、辺り一面を氷が包み込む。この光景に皆が呆然とする中、彼女の出した氷はギガマンティスを串刺しにした。


「……ギェェ?」


 何が起きたか理解できないギガマンティス。前を見ると、スノウが立ち上がり、槍を構えていた。


「負けるもんか……!お前なんかに負けるもんかァァァ!」


 雄叫びをあげて敵と向かい合うスノウ。一瞬の静寂の後、彼女は一歩ずつ、敵に向かって歩き出した。

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