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魔弦の使徒 目指せ一流、魔族少女の冒険者ライフ!  作者: ゆん。
第二章 挑戦!ダンジョン研修!

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外に走れ、誰も欠けるな!

 モニタ君から響いてきた声、それは教官のガルスの声だった。


「今他の子達が一斉に転移してきてる!何かあったのか!?」


「すみません!今とんでもなく危ない状態です!どうすればいいですか!?」


「その場を確認したい!モニタ君でもう一度対象を映してくれ!」


「は、はい!」


 スノウはモニタ君を持ち、現状を中継する。その映像を見て、ガルスは驚愕していた。


「ギガマンティス……!Cランクでようやく立ち向かえる魔物じゃないか!何故こんな所に!」


「ちょっと、もう限界よ!ここから離れて!……キャッ!」


「いかん、危ない!」


 レイがギガマンティスに弾き飛ばされ、皆の所に飛んでくる。だが、ジンが壁に叩きつけられる前に受け止め、そっと地面に降ろすことで、ダメージを受けることは無かった。



「マズイな……!君達!今から私がそちらに向かう!急いで転移してくるんだ!」


「それが駄目なんです!リゼさんの転移水晶が無くなってしまったんです!」


「何!?それでは、皆で逃げることは無理か……!私も急ぐ!君達で何とか時間を稼いでくれ!」








 ここは地上。ガルスが5人と連絡を取っている間、クリスは他の冒険者から話を聞いていた。


「皆無事に出て来れたのね、よかった……!」


「でも、まだ中にアイツらが居るんだよ!何とか助けてやってくれよ!」


「そうよ!あの子がいなかったら、皆死んでたわ!お願い、助けてあげて!」


 声を上げたのは、レイの発破で逃げて来た冒険者達である。転移水晶を渡してくれたリゼを心配する声も多かった。


「分かってます!しかしこんな事になるとは……。ガルスさん!どうしますか?」


「無論、私が助けに行く!クリスは他の子を頼むぞ!」


「了解!気をつけてよ!」


「ウム!」


 そう言ってガルスはダンジョンの中に走り出した。研修で使うダンジョンのため、構造は把握している。映っていた場面から、場所の想像はついていた。


「あの位置は最深部!どうしても30分はかかる……!頼むぞ、持ち堪えてくれ……!」






「ギェェェェ!」


「持ち堪えろって、この魔物を相手にか!?無理だろう!」


「やるしかない!諦めたら全員終わりなんです!」


 5人はギガマンティスと相対し、それぞれの得物を持って睨みつけていた。ギガマンティスの方は格下相手と気づいているのか、その顔はどこか笑っているようだった。


「……いいかの?ワシらがやることは倒す事じゃない。生き延びる事じゃ。そこを間違えてはいかんよ?」


「が……頑張ります……!」


「フン!あんな奴にやられるもんか!もう一度地面に叩きつけてやるわ!」


「誰も欠けるなよ!全員で生還するんだ!」


「……来ます!皆さん迎撃を!」


 覚悟を決めたその時、ギガマンティスが5人に飛びかかってくる。5人はジャンプで躱すが、魔物の目は獲物を見据えていた。


「ワシを狙うか……!ならば来るがいい!」


 ジンは持っていた杖をギガマンティスに向ける。その杖のカバーを取ると、中からは刀が現れた。


「Fランク冒険者、ジン・ストラウス!お相手いたそう!」


「ギェェェェ!」


 鎌を振り回すギガマンティス。ジンはその鎌を刀で斬りつけながら、後ろに後退してゆく。


「そうじゃ、こっちじゃこっちじゃ!」


「ギェェェェ!」


 やがてジンは壁際に追い詰められる。ギガマンティスはそこに鎌を振り下ろすが、ジンの姿は見えなかった。


「居合……鎌落とし!」


 刀を抜いたジンは、敢えて鎌を攻撃する。その勢いに押され、一瞬、ギガマンティスの体が傾いた。


「喰らえ!オーガスマッシュ!」


「ギェェ!?」


 オルガが魔力を込めた拳で、よろけたギガマンティスを殴打する。完全にバランスを崩したギガマンティスは、ジンを追い詰めていた壁に激突した。


「今だ!追撃してくれ!」


「了解!スノーカッター!」


 スノウが斬撃で追い討ちをかける。だがギガマンティスは壁から離れようともがき、その勢いのまま突進してきた。


「マズイ!回避できない!」


「スノウさん!ホーリーウォール!」


 鎌がスノウに届く前に、光の壁が現れ鎌を弾く。そこには杖を持ったリゼの姿があった。


「大丈夫です……!私が守ります!」


「ありがとうございます!助かりました!」


「これでどうだァァァ!」


「ギェェ!?」


 オルガが戦闘で崩れた壁を持ち上げ、力一杯投げつける。ギガマンティスは投げられた壁には反応できず、そのまま押し潰されてしまった。


「これでしばらくは持つだろう。今のうちに通路を戻るぞ!その方が教官と早く合流できる!」


「了解です!皆撤退しますよ!」


「はい!」


「はーなーせー!一人で歩けるー!」


「フォッフォッフォッ、しっかり掴まるのじゃよ?」


 5人は一斉に通路に駆け込む。その様子を悔しそうに見ていたギガマンティスは、絶叫をあげてその場にうずくまった。


「ギ、ギェェェェ!!」



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