報酬とアーティファクト
「それではこちらが報酬になります!ご確認下さい!」
「ありがとうございます!嬉しいなあ!ここでは初の報酬だよー!」
スノウはほっこりした顔でカウンターの前に立つ。目の前にはゴールドの入った袋と一枚のカード、そして赤色のカートリッジが置かれていた。
「そこの鬼の人は初めてだよね?順番に説明するからよく聞いてね。まずはゴールド。スノウさんは言わなくてもわかるよね?
世界の共通通貨、これがあれば何処でも買い物ができます。各地で共通の預かり所があるから、無くしそうならそこに預けるといいわよ!」
「はい!」
「預かり所とは便利なものだな。俺ならずっと手元に置いてるよ。」
続いてクリスが指差したのは、スノウの顔が入ったカードである。
「これもご存知ですよね。はい、スノウさんの冒険者証!これを提示すれば、ここの所属だと一目で分かるわ!他の地方に行くなら必ず持ってね!身分証明に必要だから!ちなみにランクによる格付けがあって、Aランクが一番上、下はFランクになってるわよ!」
「忘れそうだから気をつけます。」
「大事なもんだな。覚えておこう。」
そして最後に残ったのは、赤いカートリッジ。
「これは、あの男の人が使っていた物!どうしてこれが?」
「これについても説明しますね。まずスノウさんは、[アーティファクト]って知ってますか?」
「あーてぃふぁくと?」
「はい。普通のアイテムとは違って、これらのアーティファクトは、魔力と引き換えにして特別な力を発揮する物が多く存在します。」
「それでは、これもその一つって事ですか?」
「その通り!これは炎と風の属性を持つパーツ[フレアソニック]です。これを銃器にセットするだけで、普通の攻撃を属性攻撃に強化できます!」
「それってまるで魔法じゃないですか!どうしてそんな物をあの人が……。」
「アーティファクトはダンジョンで拾ったり、強い魔物が持っていたりする物なの。つまりそれを持っているだけで、その人の実力の証明にもなります。」
「つまり、そいつに勝てた俺達は運が良かったってことだな?」
「はい。よく無事に戻ってきてくれました。本当によかった!」
もしも相手が焦っていなければ、こちらがやられていたかも知れない。そう思ったスノウとオルガは少しだけ震えていた。
「という訳で、これはあなたにプレゼントします!はい!」
クリスからカートリッジを手渡されたスノウ。しかし彼女は銃を持っていない。どうしようかと考えていると、フーシャが再び部屋から出て来た。
「フミャ!スノウはアーティファクトを手に入れたフミャね!貴重品だから大切にするといいフミャ!」
「あの、私銃を使った事が無いので使えないんですけど……。」
「それなら大切にとっておくといいフミャ。もし使えるお友達が出来たら譲ってあげて欲しいフミャ。」
「はあ。」
「おっと、また引き止めちゃったフミャ。お疲れ様!ゆっくりお休みフーミャ!」
フーシャはそう言うとまた部屋に戻ってしまった。
「……一度休憩しましょうか。」
「……そうだな。」
スノウとオルガはクリスにお辞儀をして、ギルドの外に出る。まずは休むために宿屋を探すことにした。




