黒幕との激突!
「貴様は……何故出てこれた!?確かに地下に閉じ込めておいたはずだ!」
「この子が助けてくれたんだよ。それより、よくも地下に押し込んでくれたな!たっぷりと礼をしてやる!」
「ほざいてろ!ここで死ぬのはお前らの方だ!」
一瞬の静寂の後、一斉に駆け出した二人、対する二人の男達。最初に仕掛けたのは謎の男だった。
「死ね!ポイズンアロー!」
「させません!スノーショット!」
空中で矢と弾がぶつかり合い、それぞれが弾け飛ぶ。それを躱し、鬼が村長に打撃を叩き込んた。
「よくも俺を閉じ込めてくれたな!これはその礼だ!」
「へぶっ!」
地面に村長を押し倒しもう一回殴りつけると、彼は気絶してしまった。それを見て、鬼はすぐにスノウの元に走り出した。
「今行くぞ!足止めしてくれ!」
「了解です!スノーカッター!」
「何っ!?」
スノウの斬撃により、吹き飛ばされる男。鎧に傷がつき、自身も地面に叩きつけられダメージを受ける。
「村長がやられたか……役立たずめ!しかし、思ったよりも強い!何故こんな奴がクエストを受けに来たのだ!……こうなったらあれを使うしかないな。小娘が、調子に乗った罰だ!」
そう言うと男は弓を捨て、腰から銃を取り出す。そこに赤いカートリッジを装填し、スノウに向けた。
「ここまでだ!死ね!音速火撃!」
放たれたのは炎の弾丸。しかし彼女が見えたのは銃から煙が出たことだけだった。
「なっ、早い!さっきの技とは全然違う!」
スノウは回避行動を取るが、足を弾丸が貫通する。先程とはスピードも威力もケタ違い、その強さにスノウは膝をついてしまった。
「い、痛い!攻撃されたのが見えなかった!?まずい!」
体を動かそうとするが、撃たれた足が上手く動かない。その場にうずくまっていると、男が再び銃を向けてきた。
「さっきまでの威勢はどうした?まあいい、これで終わりにしてやるよ!」
そして銃弾が放たれる直前、男が再び吹き飛ばされた。
「おっと、間に合ったようだな!大丈夫か!?」
「クソっ!邪魔をしやがって!貴様も仕留めてやる!」
「やってみろ!その前にお前をぶん殴ってやる!」
逃げようとした男は銃を乱射するが、慌てているためか、鬼にはまるで当たらなかった。そして鬼は男に接近し、腕を掴んで振り回し始めた。
「さあ、礼をしてやる!空まで飛ばしてやるぞ!」
「ひっ、やめろ!やめてくれー!」
振り回した勢いのまま投げ飛ばされる男。その体は木にぶつかり、それを貫通してズンズンと森の奥に進んでいく。何本もの木を突き破り、ようやく止まった男。上を見上げると、鬼の男が拳を構えていた。
「あっ、やめ、やめてくれ……な?」
「これで終わりだ!オーガスマッシュ!」
「ああああああ!」
魔力を込めた拳が男の顔面を捉える。そのまま地面に押し付けられ、男は気を失った。
「これでよし!後は冒険者協会に連れて行くだけです!ありがとうございます!」
「気にするな。俺の方こそ感謝してるんだ。ありがとうな!」
座って休憩をしている二人。その隣には縄で縛った男二人が並んでいる。
「それで、お前はどうしてこんな場所に来たんだ?」
「あ、そうだった。私はオークが暴れてるって聞いて、やっつけに来たんですよ。もしかして貴方が?」
「多分そうだろう。奴らのネタに使われたってことだ。だが俺は暴れたりなんてしてないぞ。そもそもオークじゃないし。森で特訓してたらいきなり眠くなって、気づいたら縛られていたんだよ。」
「って事は、この人達が依頼をでっち上げる為に、貴方を捕まえたんですね。きっと。」
「だが、その依頼はどうする?俺を捕まえないといけないんだろ?」
「知りません!嘘の依頼なんですから、私は貴方を捕まえる気なんてありませんよ。」
しばらくして、休憩を終えた二人は立ち上がった。縛った二人を連れ、冒険者協会に帰還する。
「でも、一応貴方も来てもらえませんか?協会に事情を説明しないと!」
「そうだな。俺も追われるのは嫌だし、直接会って話せば分かってくれるだろう。一緒についていくよ。」
「ありがとうございます。私はスノウって言います。よろしくお願いしますね!」
「俺はオルガ。依頼とは違うが見ての通り、種族はオーガだ。よろしく頼むよ。」
そして二人は協会の中に入り、マネージャーであるフーシャの元に向かうのだった。




