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トイレを開けよ、さすれば道は開かれん  作者: 尚文産商堂


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第21話

(それで、彼女の、奥様の反応はと私は彼へと聞く。)

ああ、大正解、だって。

テック・カバナー財閥って、よく話には聞くが、その内情っていうのは、ゴシップ雑誌によく出てくるぐらいで詳しくはよく知らなかったんだよな。

どうやら、すっごく疎外感ていうか、さみしい思いをずっとしてきていたらしいんだよな。

上流階級っていうことでチヤホヤされて、来る男はみんな自分の家柄だけを見てくる男ばかり。

で、内面を見てくれていた初めての男が、僕だったっていうことらしい。

それで僕との食事に来てくれたっていうことらしいね。

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