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アリハト大陸500年戦記  作者: 雪の師走
9/13

初陣7

前後で大きな歓声が上がっている。前方は帝国と公国の兵士が柵に壕を境に熾烈な戦いを繰り広げている。

戦況は此方が優位の様だが帝国中央の部隊が激しい攻撃を何度も行っている。

後方は自らの部隊が戦っている様に見せる声を上げ続けている。攻めろ!守れ!防げ!と声が上がる。帝国の両翼は援護を妨害する行動に終始徹底している。このままでは掠り傷程度で終わってしまうので更なる一手を繰り出す必要が出てきた。

「エルフォードに伝令。後方の援護に回るように伝えろ。それで理解するはずだ」

伝令を送るとエルフォード揮下の重装騎兵1000が後方に動き始めた。

その動きを見ていたのだろう。帝国中央の部隊が攻勢を強めた。両翼も勝負所と判断したらしい。総攻撃の流れだ。中央後方のココビッツ将軍も予備を率いて前に来た。

後ろを振り向き剣を高く掲げると親衛隊とエルフォードの部隊が左右から包囲するために動き出した。敵の両翼は側面を突かれて崩れつつある。

中央から援軍が来て崩壊は防げたが大きな被害は出ただろう。このままでも十分勝ちといえるが出来ることなら帝国も公国の勝利と認める勝ちがベストで更なる手で勝負を決める必要がある。

収束しつつある。これ以上の追撃は無理だろう。引揚げの合図を鳴らした。

部隊長が全員集まった。

「今日は夜は最低限の見張りを残して休んでくれ。明日に備えてくれ。今日はご苦労であった」

労いの言葉を掛けて解散となった。

明日の此方が打つ一手で敵は大きな損害を被るだろう。其処でこの戦の勝敗は決まった。そんなことを考えながら眠りについた。


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