結婚式にいくことになりました
人魚姫に転生した……どうしてこうなった?
の続編です。
よろしくお願いします。
余命一週間(推定)から、奇跡的に救われた私(人魚姫)は、狼?に“伴侶“宣言され、困っていた。
今、私は、護衛に囲まれ
ある王子の結婚式に参加する道の途中だ。
なぜ、そうなったかというと……
-3時間前-
「くぅー!くうー!くおー!」
「だめです。王子、いいですか、他人の幸せを願いたくないから、式を欠席するなんて……いえ、そんな顔してもだめです」
屈強な男が“王子“と呼んでいるそれは、人ではない……
“狼“(私はそう思っている)だ。
色々あってその(狼)王子に伴侶宣言をされ、今に至る。
まあ、私も、(狼)王子に出会う前に色々あったのだがそれはもう過ぎたことだ。というか、今は、思い出したくない。
(狼)王子が私と出会う前の経由を護衛?から教えてもらった。
要約すると、
-隣国の王子が結婚するというので、そのお祝いに行く途中で、この(狼)王子は、どうやらただをこねて逃げてしまったらしい-
その途中で力尽きたところに私に助けられたというわけだとか……
「がるー!」
「(狼)王子、国の代表なんですぞ!縛ってでもつれていきます!誰か、縄をもってまいで!」
「ウゥー」
家来?と(狼)王子が攻防戦を繰り広げている様子を少しはなれたところで眺める。私の隣には、私を護衛?している人がたっている。
「そういえば、どこの王子の結婚式なの?」
「あっ、はい。私どもの国から近く、ここから森を抜けたらすぐ見えると思います。そこの国の王子です」
「案外近いのね、花嫁さんは、やっぱりお姫様?」
「いえ、どうやらそこの王子が水難事故にあった際にご縁があった方のようで、詳しいことはわかりませんが……」
招待状を見せてくれた。
宛名をみて、私の表情がひきつった。
「どうされましたか?」
「いえ、知っている方のような・・・気がしたので……
気のせい・・・」
「クゥーン?」
気がつけば、いつの間にか側に(狼)王子がきていた。
私を見て心配しているようだ。
さっき居た場所を見ると、家来がヘトヘトで、座り込んでいた。
どうやら、攻防戦の勝者は(狼)王子だったようだ。
「クゥーン?」
「えっと、実はですね……」
護衛から話を聞き終えると、大きな声で遠吠えをあげた。
「クオーン!」
へばっていた、家来達が目を輝かせて素早く狼の周りにサッと集まる。
「クォーン!ククォーン!」
「おぉー!“どんな理由であれ“行くことにしてくださったのですね!家来一同嬉しい限りです。それでは早速参りましょう!」
家来の中で1番高齢そうな人が私と向かい合う。
「この度は、(狼)王子を説得してくださりありがとうございます!さすが、伴侶様です!では、伴侶様も参りましょう!」
「えっ、ちょっ、まっ、」
私の声など、聞こえないのか、近くに止めてあった高級な馬車へ(強制的に)のせられてしまった。
(なんで、なんで、私が、あの“浮気男“の結婚式に参加しないと行けないのよー!)
嫌がる私をよそに、家来達は、ウキウキしている。
(狼)王子も、家来達との話しに夢中で私の様子に気づきもしない。
諦めて、馬車の座席に座る。
向かいに当たり前のように座る(狼)王子を睨み付けるがやっぱり気づきもしない。
家来とまだ話をしているが、声が小さくて聞こえない。
まあ、そんなのは、“今“は、どうでもいい……
そとの景色が、見知った景色へと変わっていく。
“式に行きたくない“から、逃げ出そうと、色々考えるがいい方法が見つからない。
心のなかで今日二回目の言葉を呟く。
(どうして、こうなった)
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最後まで読んでいただきありがとうございます!
次話に続きます。