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第二話 由美の驚愕の事実と、文学少女

 え、ちょ、何で? 何で、あんたがここにいるの!? 海外で出張のはずじゃ……。

 待て、待て、仮に出張だとしても、おかしい。こんなに早く帰ってこれるはずが……。

 

「母さん! 何でここに!? アメリカで出張のはずだろ!?」

「あー、あれは嘘よ、士郎ちゃん。お母さん、士郎ちゃんにサプライズで学校の教師になったの、そしたら、士郎ちゃん、部活を作るんだって聞いたから、ぜひ顧問になったのよ!!」

「ちょっとぉぉぉぉっっ!! 俺の高校生活監視されるのかよ!? つか、人前で士郎ちゃん止めて!!恥ずかしいから!!」 


 すると、琴音が、こらえきれなかった笑いを、一気に放出した。


「アッハッハッハッハッハッハッ!!! 士郎ちゃんだって、ヤーイ! マザコン士郎ちゃん!」

「えっ!? キモい上に、マザコン!? 救いようがないわね」

「うるせー! 厨二病感染者! お前らの方が救いようねーよ!」


 クソ! 母さん、マジで勘弁してくれよ。

 俺は、頭を抱え、絶望のどん底へ落ちた。

 すると、恭子が話の話題を変え。


「盛り上がっている所、悪いんだが、部の成立には、部員がもう一人必要だぞ?」

「あ……」


 一同の声が重なった。

 すっかり、忘れていた。部員をあと一人誰か、集めなければ……。

 ―と、ここで由美が意外な発言を放った。


「それなら、私の友達が、入ってくれるそうよ」

「え!? お前、友達いたの!? 何で、こんな奴と、とも……すみません」


 俺は、由美の視線を感じて察した、これ、以上言ったら、殺される!

 恭子は、由美の手を握り、大喜びを魅せた。


「でかしたぞ! 由美! お前最高だよ! 流石、私の友。頼りになるな!」

「べ、別に私は……皆のためじゃないし! 自分のためだし……か、勘違いしないでよね!!」


 ん? こいつ日本語おかしくね? 誰もそこまで聞いてないし、しかも、女子にツンデレ発動してるし……。

 でも、部員が集まるなら、それはそれで、良い。

 すると、恭子は、手を叩き。


「では、さっそく部員を、紹介してくれ!! 由美!」

「え、ええ。 いでよ、我が友よ……チェリーちゃん!!」


 由美は、右目に手を当て、そう言った。あいかわらず、厨二だな。

 すると、由美がいきなり、声をぶりっこの様に変え。


「チェリーです! よろしくね! チェリーは皆の、物(性奴隷)だから、喧嘩しないでね!」

「恭子、この変態、闇に葬っていいか?」

「構わん、しろ坊。その汚れた小娘は、捨ててしまえ」

 

 俺は、チェリー(由美)を部室から、突き出した。

 由美は、ドアをドンドンと、叩き嘆きだした。


「ちょっとー!! チェリーちゃん連れてきたのに、酷すぎでしょ!! どうか、してるわよ!!」

「どうか、してんのは、お前の頭だろうが!! どうしたら、あんな思考にたどり着くんだ!? そこまでして、ツンデレしたかったのか!? つか、性奴隷って、お前そんな、趣味あったのか!?」

「うるさい! あったら、悪いわけ!? この、マザコン!!」


 しかも、否定しないんだな。マザコンより、やベーぞ。

 それに、琴音の表情が、もう、めちゃくちゃドン引きしてるぞ。


「由美ちゃん、そんな、私……」

「まあまあ、そんな事は、いいから、部員の方は大丈夫なの?」


 もはや、そんな事って、言われてるぞ。

 可哀想だな、由美のプライドがズタズタに……ざまぁ。

 おっと、危ない、思わず口にするところだったぜ。

 すると、部室のドアが開き、皆の視線が集まった。


「あ、あの……読書部って、ここですか? 入部したいのですが……」


 一同一声に!! 


「……文学少女キタアアアアアアァァァァァァアアアアッッッ!!!!!」

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