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宵闇の騎士  作者:
第2部
22/59

21.夜の封印の塔の下

主人公が毒吐いているだけですー。

読まなくても話は多分進みますので、気を悪くされそうなら一歩戻ってください。

 私はそのまま夜を走りました。


 つまり、母とその騎士とされている剣士はそういう仲だということです。


 だから私は、かの剣士を騎士だと認めない。


 主を想うのは当然です。騎士であるのなら、己がそれと決めた主を想い、時に諌め、そして全力を以て護るものです。それは当然のこと。その気持ちが愛だと呼ばれるものであるのも当然でしょう、ですが、それはあくまでも友愛や親愛であるべきで、間違っても恋愛感情をましてや欲愛を、抱くことなど私は許さない。己が主をそのような眼で見てまして愛を遂げるなど、騎士の所存ではありません。仮に遂げるのなら、以降騎士など名乗るべきではない。日中は素知らぬ顔で騎士位にいるのが、私には一番許せないのです。


「‥‥は、ぁ」


 鬱々としながら全力で走っていたら、気付けば私は昼間にも立った場所にいました。


 ずいぶんと走ったものです。城に程近いとはいえ、夜中にひとり、封印の塔の下。月のない暗闇に、ざわ、と木々が揺れる音が響きます。


(――殿下)


 2年前に繋いだ心は、今でも途切れておりません。


 けれども、やはり国をまたいだこの距離は遠いらしく、声までは届きません。強い感情は、それでもぼんやりと感じられますが、その程度です。


 それでも話がしたかった。誰でもいい、せめて気を紛らわせたかった。



「‥‥届きません、よね‥‥」


 私は頭を振り、少しでも鬱々とした気分を飛ばそうとしました。無理でした。


 せめてと、昼間調べた塔の壁に懐き、触れてみました。ひんやりと気持ちがいい。


「‥‥そういえば、鍵板がはまった窪みはどうなっているのでしょうね」


 肩の高さあたりだと思いましたが。


「‥‥凹みは残っているのですね‥‥」


 眉間にしわを寄せ、指を当てて、考えました。


 私は多分、誰よりこの塔のことを知っています。


 夜中にここまで来るのは実は初めてではありません。何度となく通った場所です、特に何ができるわけでもありませんが、近くにいれば落ち着きました。己の名がキィになるのではないかと、唱えてみたことも1度や2度ではありません。結果は、昼間の通りですが。


 それだけでなく、ほかの誰も知らないことも知っています。


 たとえば、封印の塔は、現代の4か国に1つずつありますが、それらはかつての一の王国の公爵領だったことだとか。兄が父の部屋から盗み出し、今は私の手元にあるこの鍵板は、それぞれの公爵家に――現王家に、ひとつずつ継がれているはずだとか。つまり4つの塔に4つの鍵板、その存在こそが、各王家の由緒正しさを証明しているのですね、誰も知らないことでしょうけど。


 そしてまた、それらの鍵板は無垢であることだとか。


 それが何を意味するのかは、今の私には分からないのだけれど。

小心者なので、言い訳をば。


騎士と(あるじ)との相思の恋愛を否定するのは、ただ主人公が固くて潔癖なだけですから。主人公の考える騎士の道にもとるってだけですから。

(オオイシ)個人は悲恋上等だと思います。萌えますヨ普通に。


ただ、不倫は良くないと思うんだ。


あと、主人公も、想いを寄せるのが駄目だと言っているのではなくて、想いを遂げるのなら騎士を辞めろと言いたいのですね。主に手を出しておいて素知らぬ顔で騎士を名乗るのが気に入らない、らしいです。あと視野がとても狭いので、そのせいもあり。

本文中ではひたすら毒々で吐露しきれていないような気がする内心をこんなところに。すいません本文中で書けるよう精進します。


一応、王妃とその騎士との間に起こったことも考えてはいますが、普通に18禁になる上に現在の岩は今作の主人公に感情移入していますので、今は書けないですね。ちなみに王妃様押せ押せです。

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