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プロローグ:創界と“秩序光”の時代

創界──それは、魔法と秩序の理が編まれた多層世界。

人類はその恩恵のもとで文明を築きながらも、外縁に潜む“異なる存在”と緊張を孕んだ均衡を続けていた。

そして物語は、そんな世界の片隅で始まる。

まだ何も知らない少年・セロの小さな選択が、やがて世界そのものの命運を左右することになるとは、誰も知らなかった。

この世界には、“創界そうかい”と呼ばれる多層世界が広がっている。

創界は、万物のことわりを司る中枢であり、天と地、火と水、生と死、すべての「対」を均衡で繋ぎ止める構造を持つ。

その中心部からは、“秩序光オルド・レイ”と呼ばれる光が放たれており、それは魔法という形で人々の暮らしに恩恵をもたらしている。


人類はこの創界を中心に文明を築き、内部の無数の階層に都市や国家を形成してきた。

創界はただの建造物ではなく、空間そのものが拡張し、幾重にも重なる世界で構成されている。

創界における生活は秩序と魔法に支えられ、各階層には特色ある文化と役割が根付いていた。


魔法国家群の成立、魔法技術の発展、創界内での交流や自治。

「願いを形にする手段」として始まった魔法は、今も人々の暮らしに深く根付いている。


ただし、それはあくまで創界の“内側”における話。

創界の外、あるいは最外縁の辺境には、魔族と呼ばれる異種の存在が生息していた。

彼らもまた魔法を扱いながらも、人類とは異なる価値観と歴史を持ち、幾度となく争いを繰り返してきた。

現在は一時的な停戦状態が続いているものの、緊張は根強く、次なる衝突の火種は至るところに存在する。


――物語は、そんな創界の辺境で暮らす一人の少年に焦点を当てる。

辺境の小村で育った少年・セロは、母と共に慎ましくも穏やかな日々を過ごしていた。


「創造ばかりでも、破壊ばかりでも、バランスは崩れるのよ」

そう語る母の言葉に、当時のセロは反発していた。

「何も変わらないなら、力を持って変えるしかない」


セロはまだ、魔法が持つ深い意味も、世界の本質も知らなかった。

この日常が、創界と世界の命運に繋がる戦いの始まりとなることを。

創界という均衡の箱庭。その内と外で積み重なる矛盾の狭間で、少年の視点が物語を貫いてゆきます。

ここから始まるのは、選ばれた英雄の物語ではなく、“選び取る手”の物語。

どうか、セロという名の静かな炎が、世界をどう照らすのか、見守ってください。

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