40.撃ち合い
『河口の港沖』
ザブン ユラ~
航海士「風が弱いなぁ…」
女ハンター「ライフル射程外…向こうはやっぱりこっちの様子気にしてる」
盗賊「望遠鏡で見られてるってか?」
女ハンター「いや…荷入れを急がせてる…多分追って来る」
航海士「マズいな…向こうはこっちより帆が高いで動き出したら追い付かれてまうで?」
魔法使い「魔石が有れば風魔法を少し長い間使えるけど…」
闇商人「おお!そんな手が有るのか」
航海士「横風や!!この船はそれが一番速度に乗るんや」
闇商人「魔石を一つ…」スッ
魔法使い「じゃぁ…風魔法!」
ヒュゥゥゥ バサバサ
航海士「来た来た来た…ガッツ!!帆角変えや!!」ドドド
船大工「がってん!!」ドドド
闇商人「これで距離を離せると良い」
女ハンター「向こうに私と同じくらいの観測主も居ると思って…20キロ離しても追って来る」
盗賊「マジか…」
女ハンター「光った…何か光で連絡し合ってる…」
闇商人「上だよ上!!」
女ハンター「気球!?」
盗賊「こりゃマジで準備して居やがったかもな…」
女ハンター「狙える距離じゃないけれど…これ逃げられないかも知れない…」
盗賊「このまま行くしかあるめぇ」
『夜』
ザブ~ン ユラ~リ
盗賊「寒いだろ…中に入って少し暖まれ」
女ハンター「そうする…」ブルブル
盗賊「もう見失ったか?」
女ハンター「暗いから気球も船も…何処に居るのか分からない」
盗賊「ちっとこの船は観測主がオーバーワークになるな…せめて船尾楼の中から後方だけ見える様に改造せんとイカン」
女ハンター「そうね…ガッツさんにお願いして見る?」
闇商人「ラス!温かいスープを作った」
女ハンター「え!?カゲミが?」
闇商人「一応僕も少しは作れるのさ…肉スープだからお腹も膨れる」
女ハンター「頂く…」
ガチャリ バタン
盗賊「うぅぅさぶ…」
航海士「中に入っとってかまんで?」
盗賊「ドワーフはなんでそんなに寒さに強いのよ…」
航海士「知らんわ…毛深い言いたいんか?」
盗賊「んな事言って無え!まぁあいつ等しつこいみたいだからちっと見回っとかんとよ…」キョロ
航海士「篝火ぬくいで温まりながら見回ればええ」
盗賊「そうさせてもらう…」スリスリ
航海士「しかしまた急な出港やったなぁ?」
盗賊「しゃー無え…そもそもあいつ等はずっと前から俺等を追っかけてんだ…ガレオン船が来る前に出ときゃ良かった」
航海士「なんで追われとるんや?」
盗賊「色々手違いが有んのよ…」
航海士「おまんは何処行っても追われるんやな?」
盗賊「だから手違いだって…俺が悪い訳じゃ無い」
航海士「まぁええわ…餌が向こうから来る思えば得なもんや」
盗賊「ヌハハ違い無え…だが今回は向こうも俺らと同等の武器を持ってそうだからな…」
航海士「そら奪えれば美味いなぁ」
盗賊「ちっと人数に差が有り過ぎる…俺等今6人しか居ないからな」
航海士「そやな…戦いは避けた方がええな」
『翌日』
向こうはガレオン船で速度は大体スクーナと同じや
この船はスクーナー並みの帆走が出来るんやが追い風の場合ガレオン船の方が早いんよ
それでも追われてるのを発見してから近付くまで4時間くらいは掛かるやろう…そんくらいの差やな
盗賊「上手く回頭して追い風にさせなきゃ良いんだろ?」
航海士「そもそも俺らの船をいつまでも追って来ると思えんのやが…」
闇商人「行先はしばらく同じ方向だよね…ついでに追って来るんじゃない?」
航海士「一旦見失ったら広い海でそうそう見つからんけどな?」
盗賊「まぁもっかい見つけても接近するまで4時間かかるってならあんま注意する事も無いか」
航海士「昼間で明るい内はまぁ大丈夫やろう…昼の内に休んどくんや」
盗賊「…だとよ?ラス!!見張りはしばらく休め」
女ハンター「そのつもり…湯を沸かして来る…船に乗ってる雪を集めておいて」
盗賊「へいへい…」
『3日後_夜』
カーン カーン カーン
盗賊「どうした!!?」ドドド
女ハンター「霧で見つけるの遅れた!!ガレオン船!!2キロ後方!!」
盗賊「仕掛けて来たか…」
航海士「あいつらやるなぁ…この海域で夜中霧が張る事を知っとるんや…」
盗賊「こりゃやるしか無えな…」
女ハンター「先手撃つ?」
盗賊「待て…ライフルは見せなくて良い…向こうはこっちが大した銃器持って居ないと高を括ってる」
女ハンター「このまま寄せる?」
盗賊「そうだ…300メートルまで寄せてマストを折る作戦だ…カゲミも呼んで来る」
女ハンター「寒くて手が震える…マイに火魔法使わせて私を温めて」
盗賊「炉も持って来てやる!!待ってろ!!」ドタドタ
『しばらく後…デッキ上』
ガッサ ガッサ ボボボボボ
盗賊「炉に石炭突っ込んだぞ…これで大分暖かい」
女ハンター「あと1キロ…ライフルの射程だから気を付けて」
航海士「俺等は盾を構えて置けばええか?」
女ハンター「お願い…」
盗賊「カゲミもバヨネッタでガレオン船のマストを折るのに集中してくれ」
闇商人「僕は目視だからなかなか当たらないけどね…」
盗賊「良いんだ…向こうにはこっちがクロスボウを構えてる様に見せかけておけば良い」
闇商人「船を寄せて一気にマストを折る作戦か…」
女ハンター「向こうも銃器持ってる筈だから反撃には注意」
盗賊「もう銃器持ってるか?」
女ハンター「持ってる…アサルトライフル弾倉24発」
盗賊「ぐは…近距離で撃ち合いになったらヤバいな」
女ハンター「出来るだけ盾で凌いで」
船大工「がってん!」ガシ
盗賊「俺もガトリング用意しとくわ…」ダダ
女ハンター「マイは絶対撃たれない様に…マイが生命線になりそう」
魔法使い「わ…わかった…」ゴクリ
『距離500メートル』
ザブ~ン ググググググ
女ハンター「よし…船が揺れてるから向こうも狙いが定まらない筈…」
闇商人「もう撃って行く?」
女ハンター「撃つ…これ以上近付くと向こうのアサルトライフルも精度上がって来る」
闇商人「分かった…」
女ハンター「こっちの武器をクロスボウだと思ってる今がチャンス…撃って!!」
ターン ターン ターン ターン
盗賊「どわっ!!もう始めちまったか…」ドタドタ
女ハンター「まだ何されてるか気付いて無い…カゲミ!!どんどん撃って!!」ターン ターン ターン ターン
闇商人「全然当たらないな…」ターン ターン ターン ターン
ダン!! ガキーン!!
航海士「うお!!落ち返して来寄った!!」
シュン!! シュン!! バキ!! バキ!!
盗賊「ぐぁぁクソ!俺の船が…」
女ハンター「一本目折れそう!!」ターン ターン ターン ターン
闇商人「当たった!!」ターン ターン ターン ターン
ピカーーーーー チュドーーーン
女ハンター「え!!?」
航海士「なななな…なんや!!?船尾が吹き飛び寄った…」タジ
盗賊「あいつ等…プラズマ銃まで持ってんのか…」
女ハンター「アラン!!ガトリングで撃ち返して!!プラズマ銃使われたら船が持たない!!」
盗賊「どらぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
女ハンター「船の上で行動出来ない様に撃ちまくって!!」ターン ターン ターン ターン
盗賊「分かってらぁ!!」
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
女ハンター「マスト2本目折れる!!」
航海士「アカンアカン!!舵が壊れて船が横向き寄る…」
ピカーーーーー チュドーーーン
魔法使い「きゃぁぁぁ!!」ゴロゴロ
闇商人「マイ!!」ダダダ
盗賊「なんてこった…船首楼吹き飛んじまった…」
女ハンター「船体が狙われてしまう…ガトリング休まないで!!」ターン ターン ターン ターン
盗賊「クソがぁぁぁ!!
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
『ガレオン船』
メリメリメリ ドスーン!!
なんだあの武器は!!小型のガトリングを持っているのか!?
関心している場合じゃ無え!!船を沈めてやれ!!
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
ぐぁ!!
撃ち返せ!!
ピカーーーーー チュドーーーン
ピカーーーーー チュドーーーン
ピカーーーーー チュドーーーン
ピカーーーーー チュドーーーン
『キャラック船』
メリメリメリ ザブーン!!
盗賊「くっそ!船尾楼もやられた…こっちもあと帆が1枚!!」
航海士「ラス!こっちや!!甲板に居りるんや」グイ
女ハンター「アラン…あと少しで向こうのマストが全部折れる…ガトリングで仕留めて…ぅぅぅ」
盗賊「怪我したか…マイ!!応急頼む」ダダダ
ピカーーーーー チュドーーーーン
盗賊「だぁぁぁ…」ズザザ
航海士「海に落ちんなや!!」
盗賊「俺がここで凌ぐ!!なんとかそこで持ちこたえろ!!」
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
船大工「マイさんマイさん!!カゲミさんも回復が必要でがんす」ドタドタ
魔法使い「そこで横に…回復魔法!」ボワー
航海士「俺も出血しとるで頼むわ…」
魔法使い「回復魔法!」ボワー
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
盗賊「うるぁぁぁぁ!!マスト全部折ったったぞ!!」
女ハンター「アラン…まだ…まだプラズマ銃の射程範囲…」
盗賊「向こうの船上に出てる奴は居ない…このまま距離が離れておさらば…」
ターン! ブシュ!!
盗賊「なっ…上?」ヨロ
女ハンター「気球がまだ残って…」
盗賊「だぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダダダン ダダダダダダダダン
女ハンター「遠いから闇雲に撃っても当たらない…私が仕留めないと…」ズリズリ
ターン! ブシュ!!
女ハンター「あぁぁ…」ガク
航海士「アカン!!マイ!!ラスが撃たれた!!回復魔法や!!」
魔法使い「は…は…はい…回復魔法!!」
航海士「俺の盾の下に隠れや!!」
盗賊「ええいクソ!!俺がラスのバヨネッタで狙撃する」ダダ
ターン! ブシュ!!
盗賊「ぐあ!!クソあいつ…球皮だ…球皮に当てりゃ良い…」ターン
航海士「おまんそこじゃ狙い撃ちやで?」
盗賊「うるせぇ!!」ターン ターン ターン ターン
ターン! ブシュ!!
盗賊「ぐはっ…」ガク
航海士「アカン言うとるやろ…胸に当たったな…呼吸を整えや?」
盗賊「ゲフッ…ゲフッ」ビチャビチャ
魔法使い「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
航海士「そや…出血させん様にコントロールせい」
盗賊「球皮には…何発か…当たった筈だ…ゲフゲフ」
航海士「荷室は無事やでそこに移動や…ガッツ!!カゲミを運ぶんや」
船大工「がってん!!」グイ
『荷室』
トンテンカン トンテンカン
盗賊「酷くやられちまった…」
航海士「おまんは動けそうか?」
盗賊「休んでられんだろ…とりあえず暖をどうにかしないと皆凍え死んじまう」
航海士「ほんなら船尾楼の有った場所で探して来るんやな…俺は帆の操作で忙しゅうなるで何も出来ん」
盗賊「分かった…ちっと行って来る」
魔法使い「私まだ動ける…」
盗賊「じゃぁ荷物運びだ…毛皮をラスとカゲミに被せて凍えん様にしてくれ」
魔法使い「分かった…」スタ
ゲフ ゲフッ
女ハンター「ア…アラン…」モゾ
盗賊「おお気が付いたか…何とかなったぞ」
女ハンター「背中を撃たれた筈…」
盗賊「弾は腹まで抜けた…マイのお陰で命が助かった」
女ハンター「そう…」
盗賊「ポーションがある…飲んどけ」
女ハンター「船は…まだ大丈夫?」
盗賊「ガッツが応急処置してる…でもまぁボロボロよ…俺が確認してくるから休んどけ」
『船尾楼跡』
ガラガラ ガサガサ
盗賊「こうなっちまったらもう全部ガラクタだな…」ボーゼン
航海士「炉は有ったんか?」
盗賊「どっか吹き飛んでった様だ…」
航海士「船首楼の中に鉄板が有った筈や…ガッツに言うて即席のストーブ作らせい」
盗賊「鉄板から作るか…」
航海士「筒状に織り込むだけやから直ぐに作れる筈や」
盗賊「分かった…それにしても船の傷みが酷いな…」
航海士「そやなぁ…舵も効かんで真っ直ぐ進まんのや…戻るのにえらい掛かりそうやな」
盗賊「帆が1枚無事なだけ助かった」
航海士「船底の方も見回ってくれな?浸水が酷いようやったら小舟作って逃げなアカン」
盗賊「分かった…見て来る」
『船底』
ユラ~ グググググ
魔法使い「氷結魔法!」ピシピシ カキーン
盗賊「お?そりゃもしかして氷で穴塞いでんのか?」
魔法使い「そう…応急処置」
盗賊「やっぱ船体に弾丸撃たれて穴だらけか…」
魔法使い「もう海水は入って来ないから多分大丈夫だと思う」
盗賊「船底も結構海水が溜まっちまってんな…」
魔法使い「ガッツさんが言うにはこれぐらい大丈夫だって…それよりも船の側面に開いた大きな穴がダメみたい」
盗賊「今直してるやつな?」
魔法使い「そのせいで温かい場所が何処にも無いから…」
盗賊「甲板にも穴開いちまってるしな…何処行っても風が抜けていくか…」
魔法使い「最悪の場合に備えて小舟作る木材は残したいから使える木材が無いみたい」
盗賊「なるほど…そういや小舟もどっか吹き飛んだな…」
魔法使い「結構マズイよね?」
盗賊「よし!俺に案が有る」
魔法使い「私に手伝える?」
盗賊「積み荷の木箱と樽を移動させて小さな部屋を作る…隙間を散らばった木材で埋めりゃちょっとした隠れ家だ」
魔法使い「あ…それ良さそう…」
盗賊「ちっと力居るぞ?大丈夫だな?」
魔法使い「やる…」
盗賊「ようし行くぞ!!」
『木箱で区画された部屋』
トンテンカン トンテンカン
おーし!中にストーブ入れてくれ…石炭は少しづつ燃やす感じで十分だろう
これ入り口はどうやって塞ぐの?
毛皮を天井から吊り下げるんだ…風が入らん様にすれば良い
余ってる毛皮を探して来る
盗賊「カゲミは歩けるか?」
闇商人「大丈夫さ…つつつ」ヨロ
盗賊「ラス!肩貸すぞ」グイ
女ハンター「痛い!」
盗賊「おお悪い…ゆっくりな?」
闇商人「ハハ…なんだこの懐かしい感じ…」キョロ
盗賊「良い部屋になっただろ?」
闇商人「木箱のかび臭い感じ…地下で過ごしてた時と同じだね」
盗賊「木箱の安心感はなんつーか…忘れられんなヌハハ」
女ハンター「これで凍えないで済みそう…」
盗賊「2人で毛皮に包まって暖まってろ…もうちょい待ったらストーブで部屋も暖まる」
闇商人「そのストーブでキノコ焼いて食べたいな」
盗賊「ミライがどっかに隠してたな…ちっと荷を漁ってくるわ」スタ
闇商人「マイは?」
盗賊「アイツだけ無傷なもんだから船を見回ってる…使えそうな物を探してんのよ」
闇商人「僕は途中で気を失ってしまったんだけど…かなりひどい状況かな?」
盗賊「まぁな?船首楼も船尾楼もバラバラだ」
闇商人「船尾楼に色々置きっぱなしだったなぁ…」
盗賊「残念だが回収できたのは海図だけだ…何か大事な物置いてたか?」
闇商人「金貨の入った袋…」
盗賊「ぐは…マジかよ…」
闇商人「魔石は僕が持ってたから全て失った訳じゃ無いけど…」
盗賊「まだどっかに残ってるかも知れんからそれも探して来るわ」
女ハンター「それにしてもロストノーズがプラズマの銃を持って居たなんて…」
盗賊「だな?」
女ハンター「私が確認しただけで4つ…あの距離で良く撃ち勝てたと思う…」
盗賊「あいつ等船を狙ってて俺の方に飛んで来なかったんだ…その分の差だな」
女ハンター「気球からの狙撃で私達を狙う作戦だったみたいね」
盗賊「うむ…俺は3発くらい食らったがマイのお陰でどうにかなった」
闇商人「やっぱり魔法使いが居ると違うな…」
盗賊「あいつもちっと休ませるから毛皮の仲間に入れてやってくれ」
『明け方_甲板』
ザブ~ン ユラ~リ
盗賊「ゴッツ!!上手い具合に船進められてるか?」
航海士「なんとかやな…アラン!すまんが石炭を持って来て篝火の火を頼む…寒うて敵わん」
盗賊「おぉ…篝火が消えちまいそうか…」
航海士「その辺の木屑を燃やしっとったんやが直ぐ火が無うなるんよ」
盗賊「船が安定して進んでんならちっと荷室入って温まって来ても良いぞ?」
航海士「んん?暖を取れる様にしたんか?」
盗賊「荷の木箱を並べ替えてちょっとした部屋にしたんだ…ストーブ有るからなかなか温かい」
航海士「そらええわ…ちっと体が冷えすぎや」
盗賊「帆走は交代しながら進めよう」
航海士「済まんな?もう太陽出とるで迷う事は無い思う…ちっと任せるわ」ドドド
盗賊「石炭石炭…崩れた船首楼に散らばってたな…」スタ
魔法使い「火魔法!」メラ
盗賊「お?マイか」
魔法使い「石炭集めて置いた」
盗賊「おおそら助かる」
魔法使い「それからコレ…」ジャラ
盗賊「金貨…何処に有った?」
魔法使い「左側の船の隅…他にはもう落ちて無いと思う」
盗賊「お前が貰っとけ…危険手当だな」
魔法使い「そんな…これカゲミさんの金貨の筈」
盗賊「お前が居たから皆助かった様なもんだ…そんくらいの働きはしてんだから持って行け」
魔法使い「あ…ありがとう」
盗賊「ほんでもう明るいから荷室に入ってちっと温まって来い…こっちは俺一人で大丈夫だ」
魔法使い「私は自分で火魔法が使えるからそんなに凍えて無いけど…」
盗賊「なかなかタフだな…ほんじゃよう?肉ある筈だから探して焼いてくれ…みんな腹空かせてる筈だ」
魔法使い「分かった…動けるの私だけね…」
盗賊「まぁ頼りにしてる…頼んだな?」




