愛されたかった。ただそれだけだった
昔から男の子には好意を寄せられていた
いじめてくるくせに
一緒に帰りたいと言われ
お花をプレゼントされ
当時の私には理解が出来なかった
中学校に上がり
男の子からの好意は分かりやすくなった
何度も何度も付き合いたいと言われ
その度に私はゴミを見るような目線を送った
でも、ある事がきっかけで男の子を憎んだ
憎むあまり男の子で遊ぶようになった
すこし甘えた声を出せば簡単だった
いじめた女の子の彼氏を奪っては捨て奪っては捨てた
大人も簡単だと気付いた
大人にも媚びを売った
どうせ家には誰もいない
お金は腐るほどあるけれど愛情には飢えていた
一時でも私は愛されていると思いたかった
「少し可愛いからって調子に乗らないで」
少し前に彼氏を奪われた女の子は泣きながら私に言ってきた
この女の子も欲しい
欲しいと思えば手に入る
手に入ってしまったんだ
その女の子も男の子も
私が欲しいと思い行動をすれば手に入る
その先に虚しさしか残らなくても
私には愛情が欲しかった
私は私が欲しいと思ったものが手に入ればそれでいい
母親にも父親にもブスと言われたこの顔が
他の人間には可愛く映るのであれば利用する他ない
いいじゃない、少しくらい
私にはお金とこの顔しか無いのだから
一途だった私はもういない
人に優しくしていた私はもういない
利用できるものは全て利用してやる
だからお願い、誰でもいいから愛してよ