落ちる巣、暴走するムカデ
上に向けてレーザービームを照射!これで巣を下に落とす!そうすると……当然だがこの巣は今下にいるムカデ野郎に直撃だ!……え、俺?ナイフに戻して木にしがみつきますが何か?
「出口は確保しておくべきだったな」
よし蜂共がムカデに直撃!さてムカデはどう出る……ってちょっと待って?なんか動いてない?ねぇ、こっちに向かって来てない!?おいヤバいぞナイフ戻して逃げっ
「ひぃっ」
まるでやすりみたいな殻を纏っているムカデ。恐らく着地すればまるで大根おろし器に降ろされたもみじおろしになってしまうだろう。しかし今の俺の武器にはあいにく空を飛んだり移動できる武器は無い。……あ、詰んだ。
「ダメか……」
……いや、まだだ!まだ死んじゃいない!実際巣が粉砕されてるのを見るともうダメそうって気分になるが……!それでも策はある!そう、俺が持ってる手榴弾だ!こいつを全部一斉起爆して……吹っ飛ぶ!これで何とかできなきゃ死ぬだけだ!
「もってくれよ俺の体!」
手榴弾を起爆……ッ!凄い爆風だ!だがおかげで……奴の体を飛び越した!だがこのまま落ちても厄介なことになるのは確実です!やってられないよね。しかも既に女王蜂が本気になりやがったのか飛び出したぞ!
「うーん爆撃機かな?」
大量の蜂を産んで……いや、アレは普通の生命体じゃない、ありゃクローンだ!クローン蜂を射出して爆撃してきやがったのか!流石にアレを全部食らったらいくらムカデでも……あっムカデに巣が直撃してる。
「……ちょっと待てなんだあの生命体!?」
分裂した!?いや違う、俺がムカデだと思ってた生命体は……大量の虫が一つになって出来たムカデモドキだったんだ!と言うかこれからどうする!?蜂君達も女王蜂が現れたからかいきり立ってやがる!あの中に行くんですか?
「行くに決まってるよなぁ!」
このまま心臓ぶち抜いたらぁよ!気になるのはムカデの方だ、厄介なのはあの分裂する肉体!アレの中に入った蜂が一瞬で肉塊に変化した辺り本当にクッソヤバい生命体だ!
「まずは……蜂からだな!」
少なくともムカデより楽だろ。それに奴は何匹もいる、最悪一匹心臓ぶち抜いて逃げかえればいい!んじゃ行きましょうかねぇ!飛んでる蜂を足場に……飛ぶ!
「正直出来るとは思わなかった」
出来ちゃったなぁ……。まぁいいや次にやるべき行動は……。あの女王蜂に一撃叩き込む!バックラーに変化させ……
「このまま殴る!」
やっぱりこいつ体中に大量の小蜂を纏わせてたか……!素手で殴ってたら死んでたな!けど問題なし、このまま地面にたたきつけてやるよ!
「もう一発!」
顔面直撃!だがあの野郎口からついでに蜂を撃ってきやがって……!防御が遅れてたら死んでたっての!そして下には……あのムカデが!
「んじゃこのまま落ちてくれ俺と共に!」
俺は今決めたぞ!今下にいるあのムカデの心臓を食う!その為に……こいつの体で限界まで傷をつけてやるよ!
「このままぶっ飛べよぉ!」
『ムカデ』
実は一匹の虫ではなく、大量の虫が集合してできた生命体である。虫によくある節と言う部分でつながっており、全部で十六節あるので十六匹の虫がつながって出来ていると言う事である。別に一匹一匹が弱くは無いのだが、単純につながっていればもっと強いと言う理由で大量につながっている。