表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】最高の祝福  作者: アウリィ
31/38

25.若干通り越して暴走気味のメリアーノ

妙な夢を見た気がする。

ただひたすらに孤独を嘆く人の夢。

私が知っている誰かに似ていた気もしたが、思考がはっきりとしてくるとその内容については霧散してしまった。

今日もまたやることがある。しっかりしなければ。

そう思っていたのに。


「これは何ですか、メリアーノ様」

「もちろん、あなたの婚約者を見つけるためのお茶会の準備よ!」


突如としてメリアーノはお茶会の準備のための行程表を持ってやってきた。

なにをどうしてそうなったと言いたいところだが、大体分かってしまう頭がたまに憎らしい。


母上がどのようにメリアーノに話したかはわからないが、さすがに22歳にもなって伴侶がいないのは問題視されてはいた。いたが、唐突にもほどがある。そしてなぜメリアーノがここまで張り切っているのか。


「アリスはあなたに好きにしなさいとしか言わないでしょう? でしたらわたくしが責任を持って王妃にふさわしい令嬢を何人か選定してあげるから、あとはあなたの好みの令嬢を選べばいいわ!」


…ドヤ顔で言われても。


メリアーノのお茶会騒動以降、どのようにやったのかは分からないが、思いのよらない母上の手腕により、メリアーノはすっかり母上と打ち解けてしまっていた。

あの日の母上は普段とどこか違って見えたが、それ以降はいつもの通りのほほんとした対応しかとらない。聞き出そうにも「ルーちゃんは知らなくていいのよ」と返されるので、それ以上聞くのは最早やぶ蛇なような状態と化していた。

結局それ以来メリアーノは何かある毎に母上のところへと足を運んでいる流れで、私が婚約者がいないことを知ったのであろう。


「ご令嬢の適齢期を考慮するとしても、最低でも正妃は伯爵家以上じゃないとダメよね。後ろ盾の弱い妃が苦労することはあなたも知っているでしょう」


マズイ。このペースでやられると、近々本当にお見合いさせられかねない。


「メリアーノ様、私はまだ結婚する気はなく…」

「何を言っているの! 婚姻して子を成すことは王族としての務めよ。アリスの影響を受けすぎなのかもしれないけれど、あなたまで流れるままにしていてはいつまで経っても伴侶を得られないわ」


その流れるままにしていると、あなたの準備するお見合いに出なくてはならなくなるのだが。

どの様に止めたらいいのかと考えていると、メリアーノはハッとして身を乗り出してきた。


「まさか、あの大聖堂のロードと親密な関係にあるのかしら!?」

「ありません、ありえません!」

「困ったわ。確かにあの方は整った顔をしていらしてあなた好みなのかもしれないけれど、立場上さすがに正妃に迎えるのは無理よね。側妃も無理ならばせめて愛人かしら。そうなるとやはり正妃にはふさわしい貴族令嬢を…」

「話を聞いてくださいメリアーノ様。オーレリアとはただの友人関係です!」


完全に暴走しているメリアーノにストップをかけるも、どうにもブレーキの利きが悪い。


「私よりも兄上たちのことを考えて差し上げてください」

「あの子たちはすでに婚約者がいるから問題ないわ。国王であるあなたが結婚したらすぐにでも式を挙げさせるつもりよ。遠慮せずにわたくしに任せなさい、ロードの事も含めて全て丸く収まるようにやってみせるわ!」

「だから落ち着いてください!」


…本当に誰かこの人止めてください。

メリアーノは時々猪突猛進します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ