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【連載版】最高の祝福  作者: アウリィ
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23.初めてのまともな話し合い(中)

「それでは改めまして、こちらが開示できる情報から話しましょう。申し訳ありませんが、セヴンスの方々には一度退出願います」


私の言葉に全員の視線が集まった。

前回のロード・クローツィアの時と同様に、ロード以外には聞かせるわけにはいかない。最も、後から情報共有しているだろうが、形は取り繕う必要がある。

全員異論はないようで、セヴンスの6人は別の客間へと移った。


実は先日のメリアーノ妃のお茶会の後に息子のイアン兄上が謝罪に来ていたのだ。何があったか知った兄上は流石に顔色がよくなかった。結果的に害はなかったので特に気にする必要もないということを伝えたが。

そうして、重要案件である以前頼んでいた図書室に関する進展があったか聞いたところ、少しながら成果があったとのことだった。

それについてだ。


「前国王は、あなた方が祭る女神に会ったことがあるようです」

「なんだと? 御方の『祝福』を引き継いだだけではなく直接お会いすることが適ったというのか!」

「それだけは確実であるとの報告を受けています」


食いついてきたロード・ラウレントにできるだけ冷静に返した。

教えるつもりはないが、実際のところ女神に会ったことがあるのは父上だけではない。

歴代の国王は女神に会っている。会ったうえで『祝福』を受けているということが書物から分かったとのことであった。

流石にそのことは私も驚いた。

初めて『祝福』を受けた国王の時代より、女神と会う資格があるのは国王であり他の者にはないとハッキリと書かれていたそうだ。そして、このことは王族以外に知られてはならないということも。だが、どのようにして会えるかはまだ調査中とのことだ。

故に大聖堂に教えられるのは父上に関することのみという話し合いを事前に兄上とは交わしていた。大聖堂から情報を得るためにも、ギリギリの情報の開示は必要だということで。


「いつどこで、などはまだ分かっておりませんが、進展があればまたお伝えします。そちらは何か新たに分かったことはありませんか」


ロードである3人に言葉を向けると、二人のロードがオーレリアに視線を向けた。その二人の視線に嫌そうな顔をしたオーレリアの反応を確認してから、ロード・クローツィアは口を開いた。


「我らが女神は消滅はしていない、ということは確信を得た。だが、どうにも女神の力がというべきか、今までと違いそれが不安定な状態であるらしい」

「不安定、ですか」

「あぁ。何かが女神に干渉した結果であるようだが、何が干渉をしたのかまでは分かっていない。だが『祝福』に影響を及ぼすほどの大きなものであることには違いないらしい」


大聖堂の情報源が何かは知らないが、ロード・クローツィアはそこまで言って困ったような顔をロード・ラウレントに向けたが、そちらは鼻を鳴らすだけで何も言わなかった。話すことはないということだろう。オーレリアもまた無言を貫いている。


「女神に対して干渉するなどという大事ができる存在がいたことが問題なのですね」

「話が早くて助かる。本来女神に干渉するなんて不可能に近い。だがゼロでもない。そのゼロでない可能性の存在が何なのかを突き止めるのが今のこちら側の問題だった。だが先ほどの陛下の話によると、前国王は女神に会ったという。可能であればそれがいつであったかの詳細が知りたい」


これは恐らく女神に干渉したのが父上であることを疑っているのだろう。私もその可能性を疑った。

だがこちらも隠していることがあるように、大聖堂も何かを隠している。簡単に手の内は晒せないのはお互い様だろう。

何にせよ、収穫はあった。


「わかりました、詳細が判明しましたら連絡を入れます」

「僅かだが進展があって何よりだった。こちらも開示できることが判明すれば場を設けよう」


結局まともに話をしたのはロード・クローツィアとではあったが、今日はこれでお開きだろう。

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