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【連載版】最高の祝福  作者: アウリィ
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21.御三家の集結と場所を考えてほしいルーデルト

まさか、大聖堂のトップが国王の執務室に揃うなんて常識で考えてありえないだろう。

だが、そのありえないことが現実となってしまった。

大聖堂の御三家のロードと当然ついてくるセヴンス、そして国王である私の計10人がそれなりの広さがあるとはいえ、王の執務室に集結してしまった。人口密度高すぎる。


「なぜ貴様らがここへ来る。カスティニオーリは玩具に手を出されたことが気に食わんだけだろうが、クローツィアは何用だ」

「玩具じゃなくて友人だ。そこをはき違えるなよ、ラウレント」

「お前ら頼むから落ち着いてくれ。ラウレント、『祝福』がないとはいえ彼は国王だ。もう少し言葉を慎むべきだろう」


…突然転移してきたとはいえ、ロード・クローツィアが一番まともに感じる。そしてここで喧嘩はしないでほしい。


言い争うオーレリアとロード・ラウレント、そしてなんとか収めようとするロード・クローツィアの三人に加えセヴンスまでもが口を挟む始末。どうしてくれようこの状況。


「陛下、何かございましたか!?」


突然部屋が騒がしくなったことに兵が気が付いたらしい。

扉を開けて入ってきた兵たちは、いつの間にか増えている人数とその纏っている法衣を見て色々な意味を以て絶句した。気持ちは分かる。


兵士が入ってきても気にもしない連中をどうすればいいか。

そこまで考えて…私は面倒くさくなった。

オーレリアの背後に立ち、


「いい加減にしなさい!」


ペシっとオーレリアの頭をはたいた。


その光景に全員が固まったが、軽くはたいただけで痛みなんぞないに等しいはずだ。

あんぐりと口を開ける面々に対して一番復帰するのが早そうなオーレリアに言った。


「私のために怒っているのはありがたいですが、少しは時と場所をわきまえてください、オーレリア。みな、それぞれに言い分があるのは分かりますが、ここは、私の、執務室であって、大聖堂ではありません!」

「………」


後頭部に手を当ててオーレリアは振り返ってこちらを見たが、これまた珍しいことに言い返してくることなく、目を丸くしてパチパチと瞬きした。

そして。


「…ごめん」


バツが悪そうに、ポツリとオーレリアは謝った。いつものように悪態付きながらではなく割と素直に。

わかればよろしい、と私が頷き別室へ移動することを提案しようと周囲に視線を向ける。


が、大聖堂のメンツはそれどころじゃなかった。


「カスティニオーリが謝っただと…?」

「ロード、今なんと…」

「報復なさらないのですか、ロード・カスティニオーリ…」

「叩かれておかしくなったか…? カスティニオーリ」


それぞれが信じられないという顔をしている。若干ひどいいわれような気もする部分はあるが。

私からすればオーレリアが自分が悪かったことを認めて謝るのは今に始まったことでない。

にもかかわらず、この反応である。


…なんとなく、大聖堂でのオーレリアの行動と認識が分かった気がしないでもない。


なにせカスティニオーリのセヴンスまでもが未だ顔を青くしているのだから。

周囲の反応に気が付いたオーレリアは、今度こそ悪態をついた。


「うるせぇな、ルーデルト相手じゃなきゃ謝るわけないだろうが。お前らと同等の扱いじゃないんだよ」


盛大な舌打ちとともにオーレリアはそっぽを向いた。

どうやら私は特別枠らしい。それに対しても意外だったようで誰もが何も言えないでいる。

何にせよ、今切り出すのが丁度よさそうだ。


「とりあえず場所を変えましょう。この人数にこの部屋は手狭です。ガレス、彼らを客間へ案内してくれ」

「はい、かしこまりました! 皆様方、こちらへ」


兵士たちとともに駆けつけていたガレスに指示を出して、なんとか全員を移動させることができた。


疲れた、胃が痛い…。

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