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4-9話 バレンタインデー

【読者さまのコメント】

三学期の一大イベントといえば、そう。

バレンタイン!!!

高松は入学してからの活躍を認められて、過去のバレンタインデーからは想像できないくらいの成果をあげる!

そこにはもちろん、彼女たちもいて……。

浮気はダメだからね!

 ◇◇ 二月十二日 ◇◇


 夏村さんが生徒会実行委員長に就任してから、毎週火、木曜日に夏村さんの家でやっていた勉強会の会場はいつのまにか生徒会室になっていた。

 俺も進学塾が無いときや行く前など時間が有るときは生徒会室にいることが多くなったので、自然と場所が決まっていた。


「お二人さん、申し訳ない。高松借りるぞ。」

 小鳥遊(たかなし)先輩は俺と夏村さんが勉強をしていたところに声を掛けてきた。

「軽音楽部の一件の後、軽音楽部への入部希望者が増えたそうだ。やはり山田さんの加入はでかかったな。まぁ、放課後、総合棟からあんな声が聞こえてきたら、当然注目も浴びるし、見学者も増えているらしいよ。そうしたら隣の演劇部がそれに負けじと発生練習をしたり、公開練習をしたりと、その他の文化系の部活も活動が活発になってきたようなんだ」


 文化部は活動場所はほぼ総合棟に限定される。

 そこで一番目立つのは、『音』だ。

 そこで作業しているからこそ『音』が発生する。

 その『音』が騒音であれば、環境は混乱するが、人を魅了するものであれば自然と人を引き付ける。

 その『音』の原因となっているのが自分が関与した軽音楽部というのであれば、俺も介入した甲斐があったと思った。


「ここまでの盛り上がりは予想していなかったんですけどね。まぁ、結果的には良かったと思ってはいるんですけど…… 実は、ちょっと困ったこともありまして…… どこから聞きつけたのか俺に部活動を活発にするにはどうしたらいいのかと言った相談が最近来るようになっちゃったんですよ。サッカー部も軽音楽部も俺の趣味の範囲だったんで、なんとかできましたけど、範囲外だと手に負えないので、正直困ってます……」

 そこに上郷地(かみごうち)先輩が話に加わって来た。

「いいんじゃないか。高松の中間層への浸透は着実に進んでいるみたいだし、話にも乗ってやれよ。結構結構」

 まぁ、これでいいんだったら今の調子で頑張るだけだと思った。


「しかし、三月まではいいとして、四月に新入生が入ってきたらリセットとかにならないですかねぇ」

「まぁ、そのためにも高松にはこの場所を無料で使わせているんだから、うまくやってくれ!」

「俺、飼い殺しですか……」

 と愚痴をこぼすと部屋で作業をしていた新藤さんを含む書記ちゃんたちがクスっと笑った。


 この時、夏村さんは監査のため、野球部を訪問していた。

 こんな高校の野球部であっても、地元の人たちからの寄付をもらったりする。

 そのような寄付や部費が適切に使用されているかを確認するために監査に出かけていた。

 なにしろ、元ヤンキーの総番の監査である。

 その上、夏村さんはそこら辺の中間層より頭がいいと来ている。

 適当な会計はすぐ見破ってしまう。

 その上、ずさんなことをして見つかり、怒られるのが怖いらしく、どの部活も部費については厳重に管理されていた。

 だが、総番という恐怖感だけではなく、部費を管理しているマネージャたちに適切な管理方法を夏村さんがサポートしているらしく、夏村さんへの各部の人たちの受ける印象も着実に変わってきていた。


 うちの店の経費関連に興味があり、商業科出の父が夏村さんに会計を教えているのも役に立っている。

 また、暇があったら父と一緒に商店街の会合にも俺と一緒に顔を出し、商店街の方々にいろいろな店舗経営のノウハウを教えてもらっているようだ。

 夏村さんにとっては見知らぬ知識ではあるが関心をもって耳を傾けているようだ。

 よく考えてみると、夏村さんの亡くなったお父さんは大企業の経営者であり、経営というものに関する興味が血で引き継がれているように俺は感じた。


 すでに俺の両親は夏村さんがうちの店を継いでくれると期待している。

 それがオジャンになったら全て俺が原因と考えるであろう。

 なにしろ中学時代に色々迷惑をかけた俺だ。

 高校でもなにかしでかす恐れはある。

 だから、両親は夏村さんに俺の監視もお願いしているようだ。


 しかし、家を夏村さんが継ぐとなると、俺たちは結婚しないといけないというリアルな未来が目の前にあることが、去年までの俺の意識を一変させた。

 うちの家業は私が継ぐと言っていた晏菜は沙羅ちゃんと一緒にがんばると方針転換していたが、その話を聞く度にこいつは結婚するつもりはないのかと心配になってくる。


 そういえば、毎年二月十四日、バレンタインデーになると絶対貰えるわけもないチョコレートを、もしかしてと思っては、下駄箱、机の中など、一日中探しても無く、結局は一枚しかもらえない(一枚は妹の晏菜から貰っていた)という行事を繰り返していた。

 あんなに生徒会や部活で頑張ったのに他のメンバーはモテてて、俺は……

 女の子とも仲良くしているのに俺は……

 それの連続だった。

 そのすべてが俺を毎年この時期、卑屈な人間にしていた。

 所詮、俺は自分に自信もなく、空回りする人生ですよと……


 それが今年は夏村さんからの出会いで一変した。

 二月十日に夏村さんから念願の初本命チョコを貰えるお約束をいただけただけではなく、夏村さんという彼女もいる。

 本当に俺の高校生活は変わったなぁと思った。


 でも、俺の心の底に引っ掛かっていることもあった。

 それは昨年の夏村家での大掃除の時、偶然知ってしまったことであった。

 俺はあれから何度も、夏村さんの家の仏壇に飾られたご両親の写真に裏に隠された写真を思い出し、俺は『やつ』には負けたくないと思った。

 そして俺は『やつ』より、夏村さんにふさわしい人にならなくてはならない。

 そして、いつかは夏村さんに本当のことを言わなくてはいけない時が来る。


 あ~あ、夏村さん、早く生徒会室に帰ってきて顔を見せてよと、いじけながら生徒会室奥の俺のスペースで勉強をしていた。

 そんな時、人気(ひとけ)のない部屋ばかりの総合棟の一階を歩いて近づいてくる足音が聞こえてきた。

 それを聞いただけで、俺は誰か理解した。

 (かかと)から着地し、上履きの底を床に滑らせ、それからしっかりと地を蹴って歩く感じ、そこまでのリズムを俺は体感的に会得していた。

 それは上履きの踵を踏んでペタペタ鳴らしていた時期と変わらないリズムだった。

 そして、足音の主はドアの前で立ち止まり、ノックの後、

「夏村、入ります!」

 と言い、生徒会室に入って来た。

「おかえりなさい」

 とみんなが言うと、

「ただいま戻りました」

 と言い、小鳥遊先輩のもとに行き、こう話した。

「野球部の監査、終了しました。特に問題等ありませんでした。大久保地区(高校の近所)の方々からボールの寄付があったため、その分の費用をヘルメットおよびバットの購入に回せることになったので部員たちは喜んでいました。あと、洗濯機の交換申請が出ていましたが、調べましたところ、回転時に異音が聞こえるようになったので交換の時期かと思います。二年での交換は早いので、次回は有名メーカーの商品に新調し、延長保証も付けた方がよいかもしれません。宜しくご検討お願いします」

「ありがとう。細かく監査してくれるので助かる。旦那が寂しそうな顔していたから、もう休め」

 夏村さんは俺の顔に視線をやってすぐにこう言った。

「ありがとうございます。確かに寂しそうにしていたようですね」

 うわ~! 小鳥遊先輩何てこと言うんですか!

 夏村さんはこちらを見ては少しニコリと笑い、こちらにやってきた。

「小鳥遊先輩に俺ら夫婦と思われてるぞ! 卒業式の後に学校で結婚式やっか~! 参列者数でギネスに載るんじゃねぇ!」

 それは面白い、俺も乗ろうかと思ったが、それは最高に恥ずかしい。

 絶対に新聞の掲載記事になりそうなのでそれは勘弁してもらいたい。

「かずや、悪い。報告書書き終わったら一緒に帰ろう。それまで待っていてくれるか?」

「いいよ。いつものことだし」

 本当にこれがいつものことになっている。

 少なくとも中学時代とは違う、一人じゃない。

 今は夏村さんという彼女がいて、よいパートナーが俺にはいる。


 ◇◇ 二月十四日 ◇◇


 いつものとおり、電気ストーブのあるサッカー部の部室で着替え、外周を走った。

 なぜか知らないが、俺のロッカーには落書きが目立つ。

 『いつ部活に戻ってくるの~』とか、『練習付き合えよ~』と言ったボヤキであった。

 外周のランニングを終え、部室で着替え、クラブ棟を出たところで、なにやらどこかから『出てきたよ』とコソコソと話す声が聞こえた。

 するとクラブ棟から教室方面に向かう渡廊下を歩く俺を体育館の方向から十数人の女子生徒が俺を襲撃してきた。

 彼女たちは俺の前に一列になると、

「女子バレー部一同、昨年の一件、一月のディズニーシー等かずくんにお世話になったのでお礼です!」

 と言い、一人ひとり俺にプレゼントらしきものを手渡してきた。

 オイ、普通はチョコとか小物だろと思ったのだが、わざと目立つデカいものを用意して渡してくる部員たち。

 絶対このまま教室にもっていくと夏村さんに見つかると思っての仕業である。

 最後に井上さんが、俺に袋を渡し、

「私からのはあ・と・で! みんなからのご厚意もらってあげて!」

と言った。

 あっけにとられた俺は声が裏返りながら、

「ありぃがとうごじゃいます!」

 とバカみたいな返答をしたもんだから、またバレー部員達に笑われた。

「和也くんって、真面目で、初心(うぶ)なくせに、平気ですごいことするから、面白いよ。これからもよろしくね!」

 と言い、一斉解散。

 そこには、誕生日でもないのに時季外れのプレゼントをもらった俺がバカ面で一人立ち尽くしていた。

 人生初の女性からのプレゼント、ゲット!

 夏村さんからじゃなくてもうれしい!


 俺はその荷物を抱えたまま教室に戻った。

 誰かに見つかっても、しょうがないので、ここは胸を張って教室に入った。

 いつもの通り、誰もいない(はずの)教室のドアを開けると中には夏村さんが座っていた。

「おい、いつもより遅いぞ! てかその荷物、何だ?」

 そうか、プレゼント貰ってたからいつもより教室に戻ってくるのに時間がかかってしまったのだ。

 完全に女子バレー部の術中にはまってしまった……

「え~と…… じょ・女子バレー部の メ・メンバーから一連の…… お・お礼と言うことでプレゼントをいただきましたぁ!」

「ほう、かずやもすっかり有名人だな。でも感謝してもらえるっていいことじゃないか。本命じゃなければ俺は気にしないよ。何しろかずやのこと一番好きなのは俺だからなぁ」

 夏村さん、懐が深いというか、かっこいい!


「じゃあ、私からの本命チョコだよ! 受け取って!」

 俺は夏村さんから小箱をもらったとたん中身がわかった。

「これって、デメルのショコラコレクションじゃないの?!」

「かずや、デメルとシーシェルが好きって聞いていたから高い方のデメルにした」

「ありがとう! じゃあ、そのお返しのホワイトデー、がんばらないとね」

「わりぃ、プレゼント、勝手に決めちゃった。ディズニーシーに一緒に行きたい。バレー部の奴らと先に行ったんだから、楽しませろよな!」

「わかった! 喜んで! さて、チケットはどうするかな?」

「お祖父ちゃんに取ってもらった……」

「こういう時はお祖父ちゃん使うんだね(笑)。まぁいいや、日付決まったら教えてね!」

「わかった! じゃあ、勉強会やろうぜ!」


 夏村さんとの勉強会も終わり、自分の席で自習をしていた。

 他の生徒たちもだいぶ揃ってきていた。

 無事、多江ちゃん、さくらちゃんからもチョコをゲットできた。

 勉強仲間の男性全員に渡していたけどね。

 俺は勉強仲間たちと期末試験について話をし、期末では一位奪還しますと宣言をしていた。


 すると俺は突然肩をバシッと叩かれた。

 なんだと思い、後ろを見ると井上さんだった。

「二度目のおはよう! かずくん、忘れてないよ~! 私からの愛のチョコだ~!」

 と言って、俺にチョコレートを手渡してきた。

 さすがにバレンタインデーとは言え、教室で堂々とチョコだと言って渡す奴はいない。

「愛はこもってるけど、かずくんの彼女にはならないのでご心配なく! かずくんの彼女になると面倒くさそうだしね」

「毎回、意味がよくわからないけど、俺の彼女になるってめんどくさいの?」

「だって、何やりだすかわかんないし、必ずフォローが必要になるじゃん」

 確かにそうだねと、俺は納得してしまった。

 すると井上さんは俺の耳元でこう言った。

『だから、かずくんの彼女は夏村さんじゃないとだめなんだよ! 絶対に離しちゃだめだよ! 私は見守ってあげるから』

 俺は井上さんに、

「サンキュー!」

 と言うしかなかった。

 ふと、周囲を見回すとあいつ浮気してんじゃないのって視線が数多く、痛い。

「ファン、そう夏村さんのファンクラブの方からの伝言チョコです」

 そう言うと、視線はいくらか和らいだ。


 それからも、生徒会室にいる間も、生徒会のメンバーはもちろん、中間層の部活の女子からチョコチョコとチョコをもらってしまい、結構な数になってしまった。

「いいご身分だな」

 と夏村さんの視線もだんだん冷たくなってきた。

 さすがに元ヤンキーの女子からは一つも無かった。

 誤解を避ける意味もあったのだろう。

 

「言っておくけどな、本気のチョコは俺のだけだからな! あと他は義理チョコだ。よく覚えておけ!」

 当然理解してますよ。

 俺の人生、もらえないことが定着しすぎて、貰ったら返って疑心暗鬼になりますもの。

 とは言え、これだけ貰えると、モテた気になってしまい、ニヤけた顔をしたらしい。

 それを気づいた夏村さんは俺の頭をどついて、

「勘違いしてんじゃねえ!」

 と怒っていた。


 俺と夏村さんは生徒会室を出て、下駄箱に向かった。

 二人は隣のクラスなので俺たちの逆側の下駄箱が夏村さんのクラスである。

 俺は自分の下駄箱を開けると、チョコレートが入っていた。

 結構、高級そうなチョコレートだなあと手に取り眺めていると、夏村さんは靴に履き替えこちらにやって来た。

「またかよ! こんなかずやごときにチョコ、マジで渡す子いるんだね」

 と冗談気味に夏村さんが冷やかすので、

「ここにいるじゃん」

 と夏村さんを指さし言うと、夏村さんは、

「せいかい~! こういうシーン、あこがれてたんだよな!」

 とおどけていた。その時だった。

 出口の方向から女性の声が聞こえた。

「私もだよ!」

 俺は聞き覚えがある声だったため、びっくりし、出口を凝視した。

 出口の方向から現れたのは勉強仲間である、小倉多江。

 そう、多江ちゃんだった。

「小倉、お前……」

 と夏村さんは何かを言おうとしたが、言葉に詰まった。

 以前、夏村さんの家に行った時、多江が別れる間際に言った『私、(かずくんのこと)取っちゃうよ』という言葉が夏村さんの頭の中を駆け巡った。

「私もかずくんのこと、本当に好きだから…… 今日は私の気持ち、取っておいて!」

「多江ちゃん、でも俺、夏村さんのことが……」

「だって、諦めきれないんだもん。だから、かずくんと夏村さんの間に隙間ができたら、必ず私が入り込む」


 少し間をおいて夏村さんは多江ちゃんにこう言った。

「いいよ。いつでもかかってきな! 俺は絶対にかずやを離さないし、かずやを他の人に向かせない」

「私にとって告白が第一ステップ。次に向けて自分なりにがんばるし!」

「多江ちゃん……」

 俺は言葉を発せなかった。

 多江ちゃんからしたら、思いを告白できただけでも大成功なのだ。

 俺の心に傷をつけることはできたのだから。

 多江ちゃんは後ろを向くと出口近くに止めてあった自分の自転車に乗って帰っていった。


「小倉は自分の思いに我慢できなくなったんだろうなぁ。実は俺んちに以前来た時にもちょっと匂わせていたんだ」

「俺も夏休み前に家で勉強を教えてくれないかと誘われたことがあった。これも予兆だったってことかな?」

「あいつもマジになってきたみたいだし、隙は見せないようにしないとな。お前、小倉のこと、嫌いなタイプじゃないからコロッと行きそうだよな?!」

「めっそうもないです……」

 そういえば一学期ごろには自分にとって多江ちゃんは高嶺の花と思っていた時期もあったことをふと思い出した。

 でも、これから進学塾とかクラスでどう接すればいいのか困ってしまう。

「変に意識せず、今まで通りにかずやは小倉と接していればいいんじゃないか」

 と夏村さんは俺の表情を見てか、こういってくれた。

 たしかにそうだな、変な意識は返って自分に多江ちゃんのことを考える隙を与えてしまうと思った。

「じゃあ、今までどおり変わらずに付き合っていきます!」

「お前が一番心配なんだよ。優しくされるとコロリと行きそうだからな」

(反省します)


『ふ~ん、小倉さんも本命なんだ……』

とバッグを背負って下駄箱に向かっていた井上さんは柱の陰に隠れて、その光景を見ていた。


 自宅に帰ると、リビングダイニングで妹の晏菜がニコニコしながら俺のところにやってきた。

 後ろ手に何かを持ってきている様子だった。

「おにぃ、どうせ沙羅ちゃんからしかチョコもらっていないだろうから、最愛の妹からのプレゼントだよ! もらっとけ!」

 といい、チョコの入った袋を手渡してくれた。

「ありがとう! すっごい嬉しい! けど、今年は色々ありまして……」

 といいながら、登校用リュックの中からチョコやプレゼント群をテーブルの上に広げた。

 もちろん夏村さんからのは隠してある。

「なにこれ? 大鳳って見る目無い子しか来てないの? しかしすごいね」

「義理とはいえ、色々やってきたおかげかなぁと思っているんだけどね」


 少し間を開けて晏菜は俺の顔をチラチラ見ながらこう言った。

「そういえば、おにぃ。私の友達で中山七海(ななみ)ちゃんっていたでしょう?」

 夏休み、いろいろと夏村さんとのデートを混乱させた妹の同級生の3人娘の1人である。

「彼女からチョコ渡してって! なんか、東京のプールで言われたことが胸にジ~ンと来ちゃったみたいで、おにぃと付き合いたいって言ってんだけど!」

「あの子も俺には夏村さんがいるって知っているはずだよねぇ!」

「まぁ、私の顔を立てて一回デートしてあげて! 沙羅ちゃんには事情話しておくから」

 そんな混乱しまくりの、聖?バレンタインデーの夜はふけて行った。

当作品をここまで読んで頂き、ありがとうございます。

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編集記録

2022/10/06 校正、一部改稿

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