前書き(筆者がまろび出ている)
魔法とは何か。
非現実なオカルト文化か?
夢見がちな子供の妄言か?
それとも摩訶不思議な、霊体じみた物質を使用した技術体系か?
いいや、その全てが違う。
マジックパンクにおいて魔法とは、ただのテクノロジーである。
我々の世界では電気や火、蒸気などが台頭し、文明的な生活や、科学技術の進歩などに使われるそれである。
フィクションで言うならば、ファイナルなんちゃらの飛空艇だとか、そういうやつである。
なろう小説で言うならば、ナイツアンド何某の人型ロボ関連の技術体系とか、そういうやつである。
そういう「魔法が資源や動力となって文明を構築しているSF」、これがマジックパンクである。
スチームパンクにおける蒸気、サイバーパンクにおけるサイバネティクス技術、バイオパンクにおける生物化学。
マジックパンクにおいては、魔法でハイテクするのである!!!!
(マジックパンクと検索をかけると「スチームパンクの中で魔法の要素が多いもの」をマジックパンクということもあるようだが、マジックパンクというならやはり魔法そのものをいい感じに文明化したものをそう呼びたい…そんな思いが駆け巡る)
読者の方々は疑問に思うことはないだろうか?
「ファンタジー系の、発達した魔法技術があるのにどうして文明が中世止まりなのだろう」
「魔法技術をフルに使えば、文明は一体どうなるのだろう」
もちろん!!もちろん旧来のファンタジーを否定するわけではない。何しろ筆者もファンタジー大好き人間であるし、剣と魔法で魔王と勇者で女神がなんとやらな小説を現在進行形で書いているし。
しかしやはりファンタジー大好き人間。ファンタジーについて考えるとそういう疑問が浮かんでしまったのである。
であれば、書かねば。
(こういった発想自体はありふれたものであるし、世界探せばいくらでも「魔法によって技術が発達し、独自の文明を築いている」世界を描いたものがあるだろう。もしこういった世界観が気になった親愛なる読者諸君は、ぜひ探して、本なら読んで、ゲームなら遊んで、映画なら観て、それ以外なら然るべき摂取を行なってみてほしい。そしてもしよければ私にも教えてほしい。探そうとすると見つけにくくてね…。)
さて、マジックパンクの「パンク」部分についてだが、パンク系作品は往々にして退廃的で末期的で、ゴスやファンキーファッションが目立ち、暴力か独裁による圧政が敷かれていたりとするものである。
しかしマジックパンクといえどここは天下の小説投稿プラットフォーム「小説家になろう」の場末の一角。
読者の皆様にも、筆者の私にも優しい表現を目指して書いていこうと思う。
具体的に言うと、スチームパンクがヴィクトリア朝的な格式高い素敵な世界観をよく好んで書かれるように、マジックパンクであればファンタジックな、人類の無意識に刻まれた「ファンタジーであればこう」という光景を重視して書いていく所存でありますので、よければ応援してほしい。
マジックパンクと、この「マジックパンク・ラプソディー」の心意気についての前書きはこのくらいにして、そろそろマジックパンクの世界に足を踏み入れていこう。
麗しきかな、マジックパンク。
いざ行かん、マジックパンク。
というわけで始まりました!
みなさまよろしくお願いします!!
読んでいただける上に評価やブクマまでしていただけるなら靴も舐めますぜ旦那ァ!!(本文の態度がデカイ反動によるクソ低姿勢)