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君に想いを届けたい  作者: sakiko
24/30

㉔4×100メートル

1日目である今日、わたしが出場する種目はリレー。

連陸で1500メートル優勝した高守も、今日出場する。

もう高守が走り始める。


「On Your Marks バン!」


スタンディングからのスタート。

高守は、真ん中より少し後ろあたりで走り始めていた。


「高守ファイト〜!」

「高守くんファイト〜!」

「高守ファイト〜!」

「ファイト〜!」


みんなの声援は高守に届いているだろうか。


「高守行け〜! 抜かされんな!!」


本当にすごいなぁ。長距離速い人は……。

わたしは短距離は得意だけど、長距離はあんまり得意じゃない。

体力テストの持久走(1000メートル)も、4分9秒でクラスの女子4位だった。

3年生の男子の先輩、3000メートル9分台とかおかしいよ〜。わたしの2000メートルと同じくらいな気がする。

2年生の女子の先輩には、800メートルを2分30秒くらいで走れる人がいるし。

この2人はこの都大会にも出場してるから、かなりレベル高い方なんだけどね。

高守でも、都大会じゃこんなレベルなんだ……。

わたしの短距離なんて、本当に底辺中の底辺だろうな。


「高守ファイト〜!」


もう開始してから4分以上が経過し、終わりが見えてきた。


「頑張れ!! 高守!! 抜かされないで〜!!」

「大丈夫! 行けるよ!!!」

「高守ラストファイト〜!!!」


最後、ホームストレート側を走り切った高守は、4分59秒でゴールした。

予選3組目の23人中14位。

都大会でこの結果って、本当にすごいと思う。

でも、4分59秒は高守の自己ベストではないからね……。


「わたし達もアップ始めよう」


リレーメンバーである4人が、バトンジョグをしに外に出た。


「はい!」


そう声をかけられ、声をかけ、バトンを渡しては真樹に戻す。

ある程度体が暖まると、準備運動とドリルをして、1度ブルーシートのところに戻った。

スパイク、ユニフォーム、ハチマキ、タオルを袋に入れて持つ。

バックストレートに行ってバトン練習をすると、すぐに時間は過ぎ去ってしまった。


「急がなきゃ! 招集始まっちゃう!」


即効でユニフォームに着替え、招集場所に向かう。


「えー、7レーンM〜」

「はい!」


1走から順番にゼッケンを見せる。


「アンカーは7の腰番号つけて〜」


梨奈が腰番号をもらいに行った。


「55秒台前半、頑張ろうね!」

「うん!」


楽しみな気持ちとともに、かなり緊張もしていた。

大丈夫かな。抜かされないかな。

2走は基本的に1番速い人が集まって来るんだよね、ああ、怖い……。

緊張のせいでそこからの記憶はほぼない。

すぐに自分達の番が来ちゃったって感じだった。


「On Your Marks」


真樹を見つめる。


「Set」


大きく深呼吸した。


「バン!」


真樹、ファイト! 真樹頑張れ!

ブルーゾーンの始まりの線を見つめる。

片足が越えた瞬間に、リードを始めて……。


「はい!」


左手を上げる。


バトンを受け取ると、全力で走り始めた。

6レーンの人が近づいてきてる気がする……。

あ、8レーンの人のことなら抜かせる!

8レーンの人にだけ集中して、抜かすことにだけ集中して……。

ヤバい。どうしよう。疲れた……。

ブルーゾーンを越えて若菜がリードするタイミングも、いつもより早かった。

ダメだ、これじゃ追いつけない。失格になってしまう。


「ちょっと待って」


若菜にスピードを落としてもらい、無事にバトンは渡った。

疲れすぎて立っているのも辛くて、倒れそうになる。

自分がバカすぎて泣きそうになった。

8レーンの人のことは抜かせた。

でも、バトンパスでミスしてしまった。

あれが無ければ、きっともう少し速いタイムが出たのに……。

梨奈がゴールするのを見て電光掲示板を見上げる。

タイムは、55,52秒だった。

一応、これでもベストタイムではある。だけど、わたしのせいで、目標である55秒台前半に届かなかったんだ……。

わたしがミスしなければ。

そうすれば、前半にきっと届いたのにな……。

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