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君に想いを届けたい  作者: sakiko
18/30

⑱オーダー表

これから行われるのは決勝。

速い人8人だけが残れる戦場。

予選の時よりも、緊迫した空気が漂っているのがスタンドでも分かる。

大丈夫。きっといつも通り走れる。梨奈なら大丈夫だから……。

この男子共通200メートルが終わったら、すぐに梨奈達が走り始めることになる。


「幹人先輩ファイト〜〜!!」


本気で叫び、祈りながら電光掲示板を見た。

幹人先輩、2位だ!! 惜しかったな〜。でも、これでも都大会に出れる可能性はあるんだよね!

スタブロが準備され、自分でスタブロの位置を合わせている。

スタブロを動かす手、震えてない……?


「梨奈緊張してるよね」

「うん。大丈夫かな」


スタート練習を1度だけして、緑の線の後ろに立った。


「5レーン、M中学校、結城梨奈さん」

「梨奈ファイト〜!」


みんな立って応援する。


「On Your Marks」


ああ、梨奈の緊張が伝わってくる。

見てるこっちまで緊張してくるよ……。


「Set」


腰を上げる。


「バン!」


よし、スタートダッシュ、うまく行ってる!

あ、でも、ヤバい。他の人がどんどん追い上げてきてる……。

ゴール!

今のは何位だ? 4位か5位か?

『5 M 結城梨奈 14.94』

ああ、5位か……。

本人も少し悔しいのか、電光掲示板をジッと見つめている。

梨奈、5位って十分すごいんだよ!

本当におめでとう!

そう伝えたくて、悔しそうな梨奈を見ていられなかった。

ゆっくりと腰ナンバーを外し、建物の中に入って行った。

ああ、早く来ないかなぁ……。


「梨奈!!」


1番に駆け寄って行ったのは若菜。

そして、続々と他の人達も駆け寄って行った。


「梨奈! おめでとう!」

「5位でしょ? 得点結構入るじゃん!」

「14秒台だしね! おめでとう!」

「ははは。ありがとう」


良かった。梨奈も楽しそうだ。


「奏馬くん走るよ!」

「え、奏馬?」


あわてて前のほうに行き、オレンジ色のイスに座る。


「On Your Marks」

「Set」

「バン!」

「奏馬ファイト〜!」


走り始めてすぐに声を出し始める。


「奏馬ファイト〜!」

「奏馬行けるよ〜!」

「ラストファイト〜!」


あっという間にゴール。

いくら1年生といえど、男子の決勝なんて、スタートして14秒もたたないうちに終わってしまう。

今の奏馬は、明らかに8位だった。

決勝の中ではビリか……。

いや、でも、予選突破したってだけですごいことだし、得点は入るからね!


「よし、バトン練習しに行こう!」

「オッケー」


リレーメンバーの4人と、サポートしてくれる唯香が立ち上がる。

バックストレート側につき、若菜と梨奈と真樹がアップを始めた。


「リレーのオーダー表を出していないチームがあります。決勝に出るチームは、至急オーダー表を出してください」


放送が入った。


「あ、オーダー表出してない!」

「え、それヤバイよ!」

「ん? おーだーひょお?」


わたし1人だけが状況理解ができていない状況。


「唯香が行ってくる!」


唯香がサッと走り始めた。


「唯ピーありがとう!! ごめんね!」

「どういうこと?」

「リレーはオーダー表っていう、メンバーとかを書いた紙を出さなきゃいけないのね。それを忘れてた」

「え、大丈夫かな?」

「きっと大丈夫だよ! 唯ピーを信じて、今は練習しよう」


本番前だというのに、大丈夫かな……?

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