⑬前日
「明日は、連合陸上競技大会が行われます」
学年集会。
フリールームに集まった100人弱の1年生の前に立ち、話している。
わたしはみんなの前だからと言って、声が小さくなるとかそういうことは全くない。
みんなに向かって話すことは慣れている。
それに、これで緊張してたら学級委員なんてやっていられないよね。
「今日は、その選手紹介をしたいと思います。では、竹中先生、お願いします」
ここで竹中先生にバトンタッチ。
どちらにしろすぐに名前を呼ばれるので、自分の列には戻らずにそのまま前にいる。
「1年女子100メートル、C組の結城梨奈さん」
「はい」
「1年女子100メートルハードル、A組の姫里明日奈さん」
「はい」
一歩前に出て会釈した。みんなが拍手してくれる。
ふっと陵河を見ると、陵河も真面目な顔をして拍手していた。
「1年男子100メートル、B組の川中光輝くん」
川中さんがB組の列から出て来る。
「1年男子100メートルハードル、B組の桧野陵河くん」
陵河も列から出て来る。
そして、わたしと目が合うと、ふっと笑った。
え、ちょっと待って、今のは反則じゃないですか……?
今の不意打ち笑顔、なんなんですか……!?
「1年男子1500メートル、C組の高守祐也くん」
すっと目線を下げてしまう。
わたしと高守は、部活の時も、いつも言葉を交わしていない。
「次に4×100メートルリレーの紹介をします。女子は、第1走三浦さん、第2走姫里さん、第3走横野さん、第4走結城さんです」
4人で横に1列に並ぶ。
リレーは、先生が最も期待している種目。そのエース区間を任されたわたしは、とても責任重大だし、すっごく緊張している。
「男子は、第1走宮田くん、第2走桧野くん、第3走高守くん、第4走川中くんです」
おお、やっぱりこの4人は最強メンバーだな〜。
最高にかっこいい4人。いろいろな意味で最強すぎる〜。
「では、ここに立っている8人に、頑張れの気持ちを込めて拍手〜!」
全力で拍手してくれるみんな。
ありがとう、みんな! 連陸、頑張ってくるね!




