第二章 『出発』
こんにちは(^^♪《POPCORN》です!
第一章、思ったよりたくさんの方が見て下さっていて驚きました!
「誰も見る人居ないかな…」と思っていたので(^_^;)
見て下さった方々、本当にありがとうございます!!
では!第二章をどうぞ!!
曇天の空の下、浅緋と柊と朱音は広い屋敷の庭を静かに歩いた。
姫と王子がさらわれて混乱している屋敷内の人に見つからないように庭を抜け、屋敷を出た所でようやく浅緋が口を開いた。
浅緋「…どうするんだ?これから。」
柊「もし柳の企んでいることが《妖怪復活》だったとしたら弥生国に向かったんじゃないか?」
浅緋「?…なんで?」
朱音「弥生国にその妖怪が封印されている神殿があるのよ。復活させるにはその神殿で儀式を行わなければならないらしいの。その儀式に姫と王子が必要なんだって。」
浅緋「へえぇ…」
柊「じゃあ、弥生国に向かうか?」
朱音「それが一番良いんじゃないかしら?他にあてはないしね。」
浅緋「んじゃ、南に向かうとするか!」
そして、3人はまた、薄暗い街の中を南に向かって歩き始めた。
数時間後・・・
3人は南の国境に辿り着き、国を出ようとしていた。
空には少し雲の残る夕焼けが広がっている。
柊「さて、行こうか。」
浅緋「そうだな。……んん??」
浅緋は先に広がっている丘の頂上にいる人影に目を凝らした。
朱音「…あの人が、どうかしたの?」
浅緋「いや……なんでもない。…まさか、な―」
柊「…行ってみるか?」
浅緋「………ん。」
3人は丘の上を目指して歩き出した。
―丘の頂上
そこには女の子が一人、しゃがんでウトウトしていた。
その子を見て、浅緋は思わず叫んだ。
浅緋「まっ…まさかっ……よ…よッ……蓬ッッッッッーーー!!!!!???」
蓬「…ふえぇッ―ああぁ!!浅緋ぃ!!!待ってたんだよぉ!!」
その子―蓬は浅緋の声で目が覚めたのか、立ち上がって勢いよく浅緋に抱きついた。
蓬の鮮やかな黄金色の髪が風になびく。
蓬「会いたかったぁ!!浅緋ぃ❤ここで待ってたら会えると思って!」
浅緋「おまッ…なっ…なんで!!?お前、たしか…―」
浅緋はまだ状況が理解できていないようで、あたふたしている。
柊と朱音も困ったように顔を見合わせた。
そして、柊が恐る恐る口を開く。
柊「あの…浅緋?その子は―」
浅緋「え、と…俺の幼馴染みの、蓬…。」
蓬「蓬よ!よろしくね、えっと…」
柊「私は柊という。こっちは朱音。」
朱音「よろしく。…2人は幼馴染みなの?」
蓬「そうよ。5歳くらいまでずっと一緒にいたんだけど、私が引っ越しちゃったの。」
浅緋「んで…その後お前、水無月国の方に修行に出て、帰って来られないとか何とかで……なのに、なんでここにいるんだ?」
浅緋もだいぶ落ち着いてきたようで、自分の記憶を辿っている。
ちなみに、水無月国は、弥生国よりもさらに海を渡った南にある。
簡単に言うと、如月国の対極の位置にある、というところだ。
水無月国は緑が多く、様々な植物がある。
蓬「帰って来たのよ!!修行も終わったし!回復と植物のことならまかせてよ!」
浅緋「まかせて…って―まさかッ!!」
蓬「姫と王子がさらわれたんでしょ?国の人に聞いたの。…私も行くッ!!」
浅緋「……。」
浅緋は俯いて黙り込んでしまった。
―そして、しばらくして、静かに口を開いた。
浅緋「……だめだ。…この旅は危険なんだ。戦えないならなおさら、な。」
蓬「なんで!?大丈夫だよッ―」
浅緋「やめておけ…。」
蓬「……そん…な―」
蓬の目に微かに涙が浮かぶ。
―暫くの沈黙…
そして、今まで2人の会話を聞いていた朱音が静かに言った。
朱音「…いいんじゃないの?そんなに行きたいなら連れて行ったら。」
浅緋「!!」
柊「そうだな…私も同感だ。」
蓬「…っ朱音さん…柊君…!!」
蓬は浅緋の顔を見て意見を求めた。
浅緋は困った顔をして朱音と柊を順番に見た。
最後に、蓬を見て言った。
浅緋「…あーーっわかったよ!!…来いよ。そのかわり、迷惑かけたら承知しねぇからな!!」
蓬「浅緋っ!!ありがとお!!!」
4人はお互いの顔を見て微笑み合った。
―そして、浅緋と柊と朱音と蓬の4人の旅が始まった。
少し短めでしたが、いかがでしたか??
いろいろとおかしい所があると思うので、感想やアドバイスなどを書いて戴ければ助かりますm(_ _)m
かなりスローペースなので、第三章、いつ投稿できるか分からないのですが、また読んで頂けるとうれしいです(*^^)
まだまだ未熟者ですが、がんばります!
ここまで読んで下さった方々、本当に感謝します!!
では、失礼いたします<(_ _)>