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『昔やっていたテーブルトークRPGの世界に転生し、精霊に好かれるところから始めます』  作者: ゆふぉん


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第三十七話 炎王の指輪

 もう一つあるわよ

 中にあったのは――

 指輪が、ひとつ。


 赤く澄んだ宝石がはめ込まれた、簡素な造り。

 だが、近づくだけで分かる。


 これは、装飾品ではない。


「……炎の精霊王」


 サラが、息を呑む。


「イフリートの気配……」


 次の瞬間、

 ユウトの視界に、文字が浮かんだ。


――指輪情報を確認します――


【炎王の指輪イフリート

分類:伝説級アーティファクト

要求レベル:精霊術6 、精霊王の剣主

契約精霊:炎の精霊王 イフリート


■能力概要

・意識による形態変化

 指輪 ⇄ 炎王鎧


・火属性完全無効

 火属性の魔法/精霊術/攻撃を無効化


・炎王の加護

 火属性攻撃を受けた場合、

 攻撃+3/防御+3(戦闘中持続)


・破壊属性適性

 炎・破壊系スキル使用時、安定補正付与


・再生権能

 【未解放】

 ※条件達成により解放されます


――確認を終了します――


 表示が消えた瞬間。


 指輪から、圧が流れ込んできた。


 熱ではない。

 力でもない。


 選別だ。


『……精霊王の剣を持つ者よ』


 低く、重い声。


 同時に――

 ユウトの手にある精霊王の剣が、共鳴した。


 剣身に刻まれた精霊紋が赤く灯り、

 指輪の宝石が、それに応える。


『刃と枷が、ようやく揃った』


 炎が、剣から指輪へ。

 そして、再び剣へ戻る。


 循環。


 暴走はない。

 過剰もない。


 互いを縛ることで、成立している。


「……連動してる」


 サラが、静かに言った。


「精霊王の剣が“振るう力”なら……

 その指輪は、“抑える意思”」


 ユウトは、指輪を見つめたまま答える。


「だから、どっちか一つじゃ駄目なんだな」


 返事はなかった。


 だが、剣の震えが収まり、

 指輪の光が落ち着く。


 ユウトは、指輪を指に通した。


 炎は、暴れなかった。


 ただ、静かに巡る。


 理解した。


 これは祝福ではない。

 力でもない。


 破壊を選ぶ資格を、常に問われ続ける装備だ。


 宝箱は、役目を終えたかのように、

 ゆっくりと光へ溶けていった。


 精霊王の剣と、炎王の指輪。


 ふたつでひとつ。


 そして――

 まだ、完成ではない。


 再生の炎は、

 その先に眠っている。


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